懐かしの石油ファンヒーターで大躍進! ダイニチの秘密に迫る:カンブリア宮殿

公開: 更新: テレ東プラス

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1月31日(木)夜10時~放送のカンブリア宮殿」。今回は、石油ファンヒーターでトップシェアを誇るダイニチ。地元・新潟での生産を貫き高い正社員率を誇る! 最先端とは言い難い家電のヒットを連発する知られざる儲けの秘密とは?

石油ファンヒーターでトップシェア...北の超実力派ものづくり企業の秘密!

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寒さの本番を迎えた都内の家電量販店。そこにはイタリア製のオイルヒーターやオシャレなデザインで話題のダイソンのセラミック・ファンヒーターなど...最新の暖房器具が所狭しと、並べられている。

実は今、暖房器具は、機能だけでなく「オシャレさ」が重視される時代になったのだ。しかし、北関東や東北などの冬場の寒さが厳しい地域では、そんな都会のトレンドとは、全く違う動きを見せていた。東北で300年以上続く老舗旅館で活躍していたのは、懐かしい石油ファンヒーター。厳しい寒さで知られる新潟の一般家庭では「エアコンやこたつといった定番の暖房器具にプラスして使う」と石油ファンヒーターを9台も購入していた。そう、都内の感覚では、ずいぶん昔の暖房器具というイメージだが、全国的に見れば、石油ファンヒーターは、いまもなお売れ続けているのだ。

実は、その石油ファンヒーターで、11年連続・国内売り上げトップを走っているのが、新潟に本社を置くダイニチ工業。大手家電メーカーが相次いで撤退する中で、独自路線を突き進み、勝ち残ってきたダイニチ。エアコン全盛時代に躍進する、異色のヒットメーカー・ダイニチの知られざる儲けの秘密に迫る!

地元・新潟も従業員も支えるダイニチの独自制度!

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石油ファンヒーターで業界トップを走るダイニチは、社員の働きやすさにも熱心だ。非正規雇用が多いとされる製造業にありながら、高い正社員比率を維持、離職率も2%以下をキープしている。そんなダイニチが特に力を入れているのが、子育て世代に対する環境整備。妊娠中や子育て時期の中の社員のために、負担の少ない専用ラインを設け...さらに、出産祝金や入学祝金でも、他にない羨ましい独自制度を作り上げている。

実は、こうした常識にとらわれない独自の仕組みを作り上げることが、斜陽産業と呼ばれる石油ファンヒーター業界の中で、ダイニチの成長を支えてきたのだ。その象徴とも言えるのが...ダイニチの部品を作ってくれる地元の協力工場との関係性にある。ダイニチのトップ吉井は、エアコンの普及拡大によって厳しい環境にさらされた時期も、その協力工場と共に苦難を乗り越え、ダイニチを業界のトップメーカーに変貌させたのだ。

従業員や地元の協力会社と共に協力することで、他にない、共存共栄を実現させたダイニチ。吉井が生み出す、驚きの独自制度を徹底取材した。

石油ファンヒーターの技術で新展開 ニッチ産業で生き残りをかけろ!

ダイニチの製品が、いま新潟の農家の間で話題となっている。その農家が育てているは、赤くて、甘いイチゴ。実はダイニチ、ビニールハウスでイチゴを育てる農家のために、日照時間が少なくても成長させられる「光合成促進機」という製品を作り出した。この機械を使えば...冬の新潟でも、美味しいイチゴが育てられるという。

なぜ、石油ファンヒーターを作る会社が、いまになって農業向けの商品の開発に乗り出したのか?暖めるだけじゃないダイニチの新展開に密着した。

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