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主治医が見つかる診療所」(毎週木曜夜7時58分)は、第一線で活躍中の医師たちが、病院選びのコツや最新の健康法など、医療に関するさまざまな疑問に答える知的エンターテイメントバラエティです。

今回「テレ東プラス」で取り上げるのは、「紫外線の体への影響」と「男性の更年期障害」についての質問。早速、同番組のレギュラー・南雲吉則医師にお聞きしました。


Q:趣味でサーフィンを10年以上続けており、日光にあたる機会が多いです。適度な日光浴は体に良いと聞きますが、肌や頭皮へのダメージ、そして皮膚がんなどへの影響が心配です。紫外線が体に及ぼすメリットとデメリットを教えて下さい。

―― 今は、紫外線対策が当たり前という時代です。やはりデメリットのほうが大きいのでしょうか。

「日光浴や日向ぼっこなど、昔から日光に当たるのは健康によいことだと言われてきました。ところが、ここ数十年の美白ブームも相まって、紫外線はシミや皮膚がんの元になると敬遠されるようになってきたんですね。
紫外線による健康被害が取り上げられるようになったのは1980年代。南極で大気のオゾン層に穴(オゾンホール)が開いていることがわかったことからでした。紫外線には波長の長いほうからA波、B波、C波がありますが、本来ならオゾン層に吸収される、紫外線の中でも最も有害なC波が直接地上に降り注ぐことが、皮膚がんの発症に関係していると言われるようになったんですね。それに伴い、A波やB波にも注目が集まるようになったわけです。
しかし、調べてみると、日本人が皮膚がんになる確率はオーストラリア人の約100分の1。中でも紫外線が原因となって起こる皮膚がんは僅少です。皮膚がんで最も生命に関わる悪性黒色腫(メラノーマ)は直接紫外線が当たらない足裏によく発生しますから、致命的な皮膚がんに対して紫外線との関係性はほとんどないということになります」

―― 紫外線のA波とB波にはどんな違いがあるのですか。

「B波はサンバーンといって日やけどを起こします。それによって皮膚が赤くなったり、水ぶくれになったり、シミになったりすることは古くから知られていました。一方のA波はサンターンといって色が浅黒くなりますが、やけどを起こしたりすることはありません。真夏の炎天下は別として、私たちが浴びている日光はA波が主体なので、今の季節に散歩していて顔の皮がむけたという経験はないですよね。
では、A波には害がないのかというと、光老化という皮膚の小じわやたるみの原因になるといわれています。多くの女性が普段からB波を防ぐSPF、A波を防ぐPAといったUV効果のあるファンデーションなどを使うのはそのためなんですね」

―― では、紫外線が体に及ぼすメリットとは何でしょう。

「昔から紫外線は、健康維持や慢性皮膚炎などの治療に使われていました。これをPUVA(プーバ)療法といいます。紫外線の有益性としてはこのほかに、アレルギー、うつ病、糖尿病、骨粗鬆症、そしてがんの予防になることがわかっています。
私はがんの専門医としてPUVA療法の有効性に着目し、乳がんの手術をする患者さんに週に30分以上紫外線を浴びてもらっています。ただし、日光浴では全身にくまなく浴びることはできないので、日焼けマシーンでの照射が大前提です。実は私の背中には2年間にわたり何をしても治らない慢性皮膚炎の大きなシミがあったのですが、日焼けマシーンでの紫外線照射でシミがきれいに取れたという実体験もあります。
紫外線が少ない地域では、乳がんや大腸がんの死亡率が5倍という報告もあります。日光にあたることは皮膚にも頭皮にも決して悪いことではありません。むしろ若い人は前述した病気を予防するためにも、もっと紫外線を浴びるべきですね」

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Q:40代会社員です。最近理由もなく、イライラしたり落ち込んだりしている気がします。男性にも更年期障害があると聞きましたが、どのような症状があるのでしょうか。また、更年期障害を克服するコツはありますか?

―― 更年期の症状は男性にもあるのですね。

「相談者のような体調の変化で考えられる原因は3つあります。更年期障害なのか、副腎疲労症候群なのか、うつなのか。3者の区別は難しいのですが、この場合、特に問題視されるのは自殺念慮または自殺企図がある、うつという病気です。多少気持ちが塞いでも死にたいと思うことがなければうつの可能性を除外してよいでしょう。
次に考えられる副腎疲労症候群は、副腎から分泌される副腎皮質ホルモンが少なくなった状態で、元気がなくなります。朝起きられないという人は副腎疲労症候群を考えたほうがよいですね。
以上の2つに該当しないときは更年期障害が考えられます。ただし、女性の場合は50歳頃を境に卵巣から女性ホルモンが出なくなるため顕著に症状が出ますが、男性には女性ほどの大きな更年期障害はありません。若い頃に比べれば何割かは減少しますが、男性ホルモンは、死ぬまで出続けるからです」

―― 男性の更年期障害で問題になりやすい症状はありますか。

「男性の更年期障害の問題点はただ一つ、勃起障害です。たとえ更年期障害を疑う症状があっても、勃起障害がなければ、ほとんどの男性は病院に行かないんですね。それが症状として一番の問題なのであれば、泌尿器科やED専門外来を受診するとよいでしょう。
普段の食事の中で元気を取り戻したいと思うなら、第一に『タウリン』の摂取を心がけてみてください。タウリンはイカ・タコ・貝類に多く含まれています。また、必須アミノ酸の『アルギニン』や『亜鉛』もおすすめです。亜鉛は補酵素と言って、体の中で酵素が働くために欠かせないものです。偏食の人には亜鉛不足が多いので、サプリメントで補うのもいいでしょう」

―― 女性の更年期障害とはちょっと違うんですね。

「女性の更年期障害は女性ホルモンの不足による自律神経失調症。脳はホルモンを出せと言っているけれど、体はホルモンを出せない状態になってしまう。そのうちに血圧や心拍、呼吸、消化・吸収、発汗などあらゆる自律神経のバランスが崩れていきます。一方、男性はもともと若い頃からイライラしやすい動物で、自律神経系の変化についてはあまり気にしないんですね(笑)。
大事なのは、うつや副腎疲労症候群はこうした更年期障害と区別して考えなければならないということ。まず『死にたいという気持ちはあるか』、次に『朝起きられるか』を聞いて、問題がない場合に初めて更年期障害が疑われます。そこで『勃起障害はあるか』に"ある"と答え、それが心の負担になっているのであれば更年期障害と診断し治療が開始されます」


――南雲先生、ありがとうございました! 先生が実践された紫外線治療、とても気になります。

【南雲吉則医師 プロフィール】
医学博士 昭和56年3月、東京慈恵会医科大学卒業
東京女子医科大学形成外科研修、癌研究会附属病院外科勤務、東京慈恵会医科大学第一外科乳腺外来医長を歴任。平成2年 医療法人の認可を受け、「医療法人社団ナグモ会ナグモクリニック」を開設。医療法人社団ナグモ会理事長、ナグモクリニック総院長 平成28年4月 ナグモクリニック福岡院長
著書に「命の食事 最強レシピ」(ワニブックス)、「その健康常識は大間違い! 男のカラダ」(双葉社)など多数。

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今回お話を伺った南雲先生も出演する「主治医が見つかる診療所」。明日1月31日(木)の放送は、「外国人が選ぶジャパニーズ健康食ベスト10」を発表。日本人ですら知らなかった驚きの「健康パワー」と「おいしい食べ方」とは?体に良さそうな食べ物から、健康とはかけ離れているように思えるあの食べ物まで一挙公開します!

テレ東プラスでは、今後も健康にまつわるさまざまなお役立ち情報をお届けします!

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