外出中にスマートフォンの充電が切れると、電源を探さないとならないし、そもそも充電器を持ち歩いていないと意味がないのでとても不便。何をするにもスマホを使う現代において、スマホの充電が切れるというのは命綱が切れるような絶望にも近い。そんな日常生活の必需品・スマホの充電が、どこでも簡単にできるようになる「トレたま」を紹介する。
「置くだけで充電できるワイヤレス充電シートを作りました」というのは、東京大学大学院・川原研究室の髙橋亮さん。たしかに、置くだけで充電できるものは最近出てきているが、こちらの開発品は他のものと決定的に違うところがある。
それは、ハサミで自由な形に切り取れるというところ。切り抜くことで形を変えられる無線の充電シートなのだ。このままの大きさでもスマホを乗せるだけで充電することができるが、もっと小さく切って持ち歩きに便利なサイズにすることも可能なのだ。だが、切る際のルールはあるのだろうか?
1点目は、コネクターがあってここから電流を行き渡らせているので、このコネクターを切らないようにすること。
2点目は、充電できる四角いブロックを一つ以上は残しておくこと。実際に切ってみた北村まあさキャスターは、「プラスチックの柔らかいシートを切っている感覚。硬いところは一切ないです」と話す。
切って二回りくらい小さいサイズになった充電シートに、スマホを置いてみると...。
マークが出て、きちんと充電されていることがわかる。
シート状なので、これをお気に入りのカバンや服の裏側に縫い付けるだけで充電が可能になるというわけだ。
5年後の実用化を目指しているが、充電を受けるスマートフォンの改良も課題。現行のスマホだと、周波数が違うせいで充電できない。実は今使っている周波数ではなく、今後普及するであろう周波数を用いているのだ。「その方が給電効率も良くて薄く作ることができる」と髙橋さん。
また、カバンや服に縫い付けるにしても、このシート自体は洗濯ができないので、課題はまだまだあるという。
5年後はそう遠くない。課題をクリアして、この充電シートであらゆる機種のスマホの充電が可能になれば、誰もが外出先で「スマホの充電が!」とあわてることもなくなるだろう。
【商品名】
無線電力伝送シート
【商品の特徴】
切り抜くことで形を変えられる無線充電シートで、カバンや服の裏地に縫い付けるだけでスマートフォンが充電できる
【企業名】
東京大学大学院 川原研究室
【発売日】
5年後の実用化を目指す
※その他、先週の「WBS」"トレンドたまご"では、以下のトレンドを紹介!
●車輪にはめるだけ!"車椅子後付け電動化装置「ついんハム」"
既存の車いすを簡単に電動化
●相棒になるバイク"カングーロ"
ペットのようになつき生活のパートナーになるAIを搭載した電動バイク
●自動運転で眠くなる⁉"ただの畳"
2畳分の畳が自動走行しこの上で頭をもみほぐすことで眠りをいざなうというサービス