あのゴーゴーカレーが全国の”名店”を買収する理由:ガイアの夜明け

公開: 更新: テレ東プラス

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現場で奮闘する人たちの姿を通して、さまざまな経済ニュースの裏側を伝えるドキュメンタリー番組ガイアの夜明け。1月22日(火)は、シリーズ「外食王」の第6弾を放送。個人経営の料理店を取り巻く厳しい現実と、名店の味を守るべく動き出した新ビジネスの挑戦を追う。

廃業危機の個人店が新店舗を出せた"新手法"

個人経営の料理店の中には、店主オリジナルのレシピを突きつめている名店も多い。だが、絶品料理で人気を博しているにも関わらず、事業継続の危機に直面している店も。その大きな要因となっているのが後継者問題で、石川県にある創業40年のカレー店「ホットハウス」も後継者が見つからず悩んでいた名店の1つだ。

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厨房には30種類以上のスパイスが並び、看板メニューのマサラチキンカレーやもちもちのナンなど、すべてのレシピを創業者の五十嵐憲治さん(69歳)が考案。その味は地元・金沢市のサラリーマンや家族連れに人気で、今も客足は衰えていない。しかし、五十嵐さんは店の後継者がいないため、2年前には廃業を覚悟したこともあった。

閉店の危機を知って五十嵐さんに声をかけたのは、ホットハウスに通い続けて20年の常連客・宮森宏和さん(45歳)。カレーチェーン「ゴーゴーカレー」の社長でもある人物だ。宮森さんはホットハウスを買い取って、その味とブランドを継承したのだ。

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2003年の創業後、全国展開を果たしたゴーゴーカレーは、次の一手として各地にある個人店の買収を進めている。買収した店の味やブランドだけでなく、働いている従業員もそのまま継承するという取り組みだ。宮森さんは、名店が次世代に残るというメリットだけでなく、ゴーゴーカレーにとって経営面での強みになると考えている。

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宮森さんは、横浜市にあるショッピングモールにホットハウスの新店舗の出店を計画。元々ゴーゴーカレーの店舗があった場所だが、ショッピングモールを訪れるファミリー客に受け入れられず、その立て直しを迫られていた。宮森さんは、ファミリー層にも人気のホットハウスの味で勝負に出ることを決意。手間暇とこだわりが詰まったホットハウスのカレーを横浜の店舗でも提供できる量にするため、同店の料理長、ラル・バハドゥル・ガラティさん(48歳)とともに試行錯誤を繰り返す。

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「総選挙型レストラン」でシェフが生き残りを懸ける!

個人店のグルメ情報サイトを手がけるベンチャー企業・ファビーでは、1月から、「総選挙レストラン」という新しい試みを始めている。100人以上から選ばれた数名のシェフたちがレストランに集まって腕を競い合い、その料理を味わった客の人気投票などでランキングを決定。最下位のシェフはレストランから退場することになり、トップを守り続けたシェフは、ファビーのサポートで自分の店を持つことができるという仕組みだ。

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松山喬洋さん(32歳)は総選挙レストラン「リダイン銀座」への参戦を決めた料理人の1人だ。イタリアに渡って星付きレストランなどで修業した松山さんは、2年ほど前に東京・白金にイタリアンの店を開店。料理は好評だったものの、8カ月で閉店に追い込まれた。その後"雇われシェフ"となっていた松山さんは、総選挙型レストランで実績を積み、「今度こそ自分の店を成功させたい」と闘志を燃やす。

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総選挙レストランオープンの直前、松山さんが試作したのは、国産小麦や新鮮な魚介類など、こだわりの食材をふんだんに使ったイタリアン。総選挙型レストランを運営するファビーの米山健一郎さん(44歳)は、シェフたちの料理をチェックしながら松山さんのメニューに目を留める。米山さんは松山さんとの面談で、こだわりの食材をたっぷり使うイタリアンを評価しつつも、経営面での課題を指摘。かつて閉店に追い込まれた松山さんの店も同じような問題点があったと分析する。

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オープン初日にレストランに立ったのは、モダンフレンチやスープカレーなどのシェフ4人。自分の店を持つという夢に向けて生き残りを懸けたバトルが繰り広げられる。

消えゆく名店、新たな名店を目指す料理人、そして彼らをサポートする企業の取り組み。日本の食文化を人知れず支え続ける彼らの挑戦を、今晩10時からの「ガイアの夜明け」で放送。どうぞお見逃しなく!

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