“日本式カレー”がイギリスに挑戦!:未来世紀ジパング

公開: 更新: テレ東プラス

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1月16日(水)放送の「日経スペシャル 未来世紀ジパング」(毎週水曜夜10時~)は、EU離脱を控え、その動向が注目される「イギリス」を取り上げる。日本とイギリスの意外な関係やイギリスの文化に戦いを挑む人の奮闘を伝える。

イギリスの甘いカレーに絶句...。

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去年9月、イギリス・ロンドンに、一人の日本人の姿が。彼は、国内外あわせて1400店舗以上を展開する日本最大のカレーチェーン、ココイチことCOCO壱番屋の米田正人さん。ココイチはロンドンで、1号店の出店を計画していた。カレーは、イギリスでも人気の料理のひとつ。というのも、イギリスには9000軒ものインド料理店があるのだ。現在、アメリカ、中国など11の国と地域に出店しているココイチは、ヨーロッパでの初出店にロンドンを選んだ。そこには日本とイギリスの「意外な関係」があった。

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18世紀にイギリスの植民地だったインドからイギリスへ伝わったカレー。その後イギリスの会社が世界初となるカレー粉を発明。小麦粉でとろみをつけるなど独自に進化し、イギリス式カレーが誕生した。そしてそれが、明治時代、日英同盟で関係が深かったイギリス海軍から、日本の海軍へと伝わったのだ。イギリスはいわば、「日本式カレー」の発祥の地。ココイチのイギリス進出は、いわば日本カレーのルーツへの挑戦なのだ。

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現地で人気のカレー店に視察へ向かった米田さんが戸惑いの表情を見せる。一番人気だというメニューを口にすると、一言「甘い...」日本のカレーとは全くの別物だった。実はイギリス人は、辛いものが苦手な人が多く、現地では甘いカレーが主流だったのだ。日本のカレーとはかけ離れた味にショックを受ける米田さん。一方で現地の調味料メーカーが、「イギリス海軍のカレーソース」を新たに開発中であることを知った米田さんは、さっそくそれを取り寄せると、日本のカレーにそっくり。日本のココイチの味そのままで勝負することを決めるのだった。

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迎えたオープン当日、そこには行列が。ロンドン子の期待に、"日本式カレー"は答えられたのか。

イギリス伝統の紳士靴。作っているのは日本人?

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ファッションに敏感な人たちが集まるエリアには、イギリス伝統の紳士服の店が軒を連ねる。中には、昭和天皇の背広を作っていたという旧宮内省の御用達の店も。そんな紳士服と並び、イギリスを代表するファッションアイテムが、紳士靴。179年もの歴史をもつ「フォスター&サン」は足型をとって作るオーダーメードの紳士靴店。

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そんなイギリスの伝統の世界で働く日本人がいる。松田笑子さんは1997年、靴作りを学ぶためイギリスへ留学。その後、厳しいビザの問題が立ちはだかるが、この店の社長が当時のイギリスのトップブレア首相に抗議の手紙を送り、なんとか働くことができた。今では松田さんはこの店に1人しかいない木型職人として店を支えている。

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意外にもイギリスでは、靴職人のなり手が少なく、靴職人の養成学校では生徒の半分が外国人だという。イギリスで働き始めて15年がたった松田さんは、同じ靴職人の日本人の夫と2人の子供と暮らす。EU離脱が迫り、外国人を取り巻く環境の変化に不安も感じる松田さんだが、今後もイギリスで暮らし続けることを決めたという。

番組ではさらに紅茶の本場イギリスに、静岡の茶葉で作った"日本産紅茶"で挑戦する女性を取材。現地バイヤーとの商談にカメラが潜入。日本とイギリスの「意外な関係」を伝える「日経スペシャル 未来世紀ジパング」は、今夜10時放送。お見逃しなく!

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