究極の「すき焼き」を食べたことがあるか!? 肉の切り方、ネギ、鍋へのこだわり :世界!ニッポン行きたい人応援団

公開: 更新: テレ東プラス

ニッポン愛がスゴすぎる外国人をご招待する「世界!ニッポン行きたい人応援団」(毎週月曜日夜8時~)。今回は、フィンランドから「すき焼き」をこよなく愛するイケメンがニッポンへ!

nipponikitai_20181210_01.jpg

口の中で味が爆発! 老舗のすき焼きに感激!

nipponikitai_20181210_02.jpg
《今回ニッポンにご招待するのはこの人》
フィンランドの"東大"、最高学府「ヘルシンキ大学」大学院に通うサムリさん。身長185㎝の高身長&高学歴のイケメンで、すき焼きをこよなく愛す。

nipponikitai_20181210_03.jpg
《サムリさんの「すき焼き」とは?》
まずは、サムリさんが独学で学んだ「すき焼き」を紹介。
食材を集めるのも、ひと苦労。ヘルシンキ近郊列車と世界最北の地下鉄を1時間近く乗り継ぎ、いくつかの食材店を巡ります。4時間かけて、卵、椎茸、牛ランプのかたまり肉などの買い物を終え、いよいよ調理スタート。

かたまり肉を薄切りにしようとするものの、どうしてもぶ厚くなり、仕方なく叩いて薄くするサムリさん。ニッポンで肉の切り方や割り下の作り方など「本物のすき焼きを学びたい」ということでニッポンに招待!

nipponikitai_20181210_04.jpg
《明治時代から続く老舗の名店へ》
すき焼き専門店「今朝」(東京・新橋)
明治13年創業、すき焼き一筋138年の老舗。「美味しさの極意は肉の切り方にある」と、肉の手切りを続けている数少ないこだわりの名店。五代目・藤森朗さんは、口ヒゲが素敵!

nipponikitai_20181210_05.jpg
《匠の包丁さばきを初体験》
特別に、料理長・大倉徹也さんの手切りを見せていただけることに。

お肉は、松阪牛 A5ランクの霜降りロース。生のまま包丁を入れて極薄に切っていきます。口に入れると溶けるような食感となる厚さは約1mm。この薄切りの技術は習得に時間がかかるため、今は手切り職人が減ってしまったのだそう。

nipponikitai_20181210_06.jpg
大倉さんに、サムリさんが持参したマイ包丁を見ていただくと「軽い」との指摘が。「肉は力ではなく、包丁の重みで切る」と貴重なアドバイスをいただきます。日本刀の技術を結集した和包丁と、職人の腕がひとつになって、初めて見事な薄切りが可能になるのだそう。

nipponikitai_20181210_07.jpg
ここでサムリさんが松阪牛の薄切りに挑戦!...しますが、途中で肉が切れ落ちてしまいます。ところが、大倉さんがサムリさんの包丁で試してみると、見事な包丁さばきでしっかり薄切りに。さすが熟練の職人技!

nipponikitai_20181210_08.jpg
《割り下の作り方》
「今朝」では、伝統製法で作られたみりんに丸大豆しょうゆ・砂糖・日本酒を配合し、創業以来100年以上守り続ける秘伝の割り下を作ります。

フィンランドでは法律上の規制で「今朝」で使われている本みりんが手に入らず、サムリさんは酸味料が調合された新みりんを使っていたそう。

nipponikitai_20181210_09.jpg
《明治創業の伝統の味を初堪能》
いよいよ夢にまで見た本物の「すき焼き」をいただきます!

肉の旨味となるさしがしっかり入った松阪牛の薄切りを目の前に、期待ふくらむサムリさん。50年以上使い続けているという鉄鍋に、割り下は少なめ、片面に赤身が残る程度に焼いた肉をいただきます。

サムリさんは、「人生で一番美味しいすき焼きです!」と大感激。お肉の後は、旨みが溶けだした割り下を野菜に吸わせ堪能しました。

「すき焼き」には欠かせない! 下仁田ネギ農園へ

nipponikitai_20181210_10.jpg
《下仁田ネギの農園へ》
翌日は、群馬県下仁田町のネギ農家・大澤貴則さんのもとへ。冬に旬を迎える「下仁田ネギ」は、まさに今が食べ頃!

江戸時代から250年続く伝統農法で作られる「下仁田ネギ」は、普通の長ネギが8か月のところ、倍近い15か月もかけて育てられます。しかも、暑い夏にわざと一度畑から抜き、2時間ほど置いて再び植え直します。これで甘みが増すそうです。美味しさのワケは、このこだわりにあり!

nipponikitai_20181210_11.jpg
《下仁田ネギの最高の食べ方!》

掘り出したばかりの下仁田ネギにかじりつくサムリさん。普通のネギより3倍辛いのに、「おいし~」と満足気。

とはいえ、本来生食には向かないネギなので、オススメの大名焼きに。掘ったままを炭火焼にすると、蒸されて中がトロトロになり、辛かったネギが最高の甘さになるのです。あまりの美味しさに、サムリさんは4本も完食!

nipponikitai_20181210_12.jpg
《郷土料理「おきりこみ」》
夜は、お母さんが腕をふるってくださった下仁田農家の定番「おきりこみ」で、サムリさんの歓迎会。フィンランドといえば、サンタクロースの国! 息子の大地くんから、「サンタクロースは本当にいるの?」と迫られたサムリさんは、「フィンランドの空港ですれ違ったよ♪」と優しく答えます。

nipponikitai_20181210_13.jpg
別れのとき。お土産に下仁田ネギなどをいただき、大地くんからはサンタさんへのお手紙を託されました。

「究極の鍋」を求め400年以上の歴史をもつ老舗へ

nipponikitai_20181210_14.jpg
《山形鋳物の老舗へ》
山形鋳物「菊地保寿堂」

平安時代から鋳物が作られている山形市鋳物町(いものまち)で、創業1604年、400年以上の歴史を持つ老舗。十五代当主・菊地規泰さんが手がける作品は、国内外で数々の賞を受賞し注目の的。

「すき焼き」に最も適した鍋を探すため「菊地保寿堂」を訪れたサムリさんは、菊地さんが3年かけて開発した"究極の鍋"を拝見。重さ7.3㎏、厚さ17.3㎜のずっしりした鍋は、食材の美味しさを最大限に引き出すべく試行錯誤を繰り返したそう。食材の旨みを逃さず、素晴らしい味に仕上げる鍋に、サムリさんは目が輝きます。

nipponikitai_20181210_15.jpg
《究極の鍋作りを体験①型作り》
まずは膚砂(はだずな)と裏砂を使って、鉄を流し込むための砂型作り。

「失敗してもいいから」と菊地さんに促され、砂を固めたり、型抜きしたり、怖々ながら全行程にチャレンジするサムリさん。

nipponikitai_20181210_16.jpg
《100㎏の大鉄鍋で山形名物の芋煮作り》
この日の食事は、400食も作れる大なべを使って、みんなでしょう油味の芋煮作り。絶品の牛肉入り芋煮は、最高の味!

nipponikitai_20181210_17.jpg
《究極の鍋作りを体験②鉄を流し込む》
翌日。いよいよ鉄を溶かして砂型に流し込みます。ここで、炭火焼のような味わいをもたせるために炭素も投入。この炭素の量の調合だけでも、なんと1年も費やしたそう。

型をばらしてみると、心配していたサムリさんの鍋もバッチリ! 初心者がここまで仕上げたのは初めてだそうで、菊地さんも「上出来」とお褒めの言葉を。仕上げに表面に漆を塗ったら完成!

nipponikitai_20181210_18.jpg
《究極の鍋で作る山形牛すき焼き》
夜は、菊地さんの奥さん・由枝さんのご実家で歓迎会。究極の鍋で作る菊地家特製の山形牛すき焼きを堪能しました。また、菊地さんの家族や友人、総勢16名の方々が持ち寄ってくださった名物もずらりと並びます。そんな中、サムリさんが群馬でいただいた下仁田ネギを振舞うと、さらに大盛り上がり!

旅の終わり。サムリさんは、「単にすき焼きの具材や鍋というだけでなく、ニッポンの奥深い歴史に触れることができました」と、充実した笑顔を見せてくれました。この経験を活かし、北欧に究極のすき焼きを伝えてください!

徳川家康の命令で描かれた襖が登場!

nipponikitai_20181210_19.jpg
次回12月17日(月)夜8時からの放送は、日本建築の襖と欄間の美しさに一目ぼれしたフランスの建具職人がニッポンへ! 京都・正伝寺で、約400年前に徳川家康の命令で描かれた襖に感激。東京・大田区で40年間襖を作る表具師を訪ね、作業工程を見せてもらう。また井波彫刻で有名な富山・井波の伝統工芸士を訪ね、欄間を作る工程を一から教わり、その素晴らしい技術に感動!

※12月10日(月)は放送休止。

PICK UP