注文から10分で届く!”超速”宅配スーパーの秘密 :ガイアの夜明け

公開: 更新: テレ東プラス

2月25日(金)に放送された「ガイアの夜明け」(毎週金曜夜10時)のテーマは「"届ける"を極める!」。コロナ禍の巣ごもり消費の中で発展した「届ける」サービスが、より便利に進化している。「届ける」を極める仕掛け人たちに密着した。

"超速"の宅配スーパー、注文から10分で届ける速さの秘密

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10分で届く宅配スーパー、その名も「オニゴー」。店内には、倉庫のように棚と商品が並ぶ。品揃えは生鮮品から日用品まで1600種類。
注文を受けるとピッカーと呼ばれる収集担当スタッフが約2分で商品を揃え、ライダーと呼ばれる配達員に渡す。

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ライダーは電動自転車を使い、客のもとへ。主要配達エリアは半径約1.5~2kmのため、7、8分あれば届けることができるというわけだ。登録している約120人のライダーは、全員自社で採用・教育したスタッフ。配達料は何品でも300円だ。

「オニゴー」は現在都内に3店舗を展開中。開業からわずか半年で、登録者は1万6000人を超えた。

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起業したのは梅下直也さん。大手都市銀行に勤めていたが、その後、独立。梅下さんは「ネットスーパーの需要が増えて、配送に関する不満が非常に強い。それを解決する手段が日本にはない」と話す。

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「オニゴー」のように客を入れず配達専門の店を「ダークストア」というが、欧米ではすでに一般的なサービスとなっている。こうした「ダークストア」を含むアメリカの"超速"宅配の市場規模は約2兆3000億円(2021年)に拡大した。このビジネスモデルを日本でいち早く立ち上げたのが梅下さんだった。

梅下さんは、いま、2022年夏頃までに東京23区全域への拡大を目指している。そのため、次なる出店場所を自らの足で探し回っていた。狙うのは、駅前にしかスーパーがない場所や入り組んだ住宅地、さらには買い物に不自由を感じている子育て世代が多い地域だ。

しかし、去年12月、ある課題が浮き彫りに。「オニゴー」の緊急会議で梅下さんが見ていたのは、客から寄せられた、今後扱ってほしい物のリスト。そこには「ひき肉」や「新鮮な魚」などが並び、ラインナップの充実が求められていた。

さらにここにきて国内でも、"超速"宅配への参入が相次ぎ、ライバルが一気に増えていた。梅下さんは「お客さんを満足させてリピーターを増やしていく速度をどれだけ速くできるのかが、自分たちが生き残れる唯一の道」と話す。

1月中旬、東京・品川区。「オニゴー」の近くにある商店街にやってきた梅下さんは、さっそく品揃えの強化に動いていた。
訪れたのは、新鮮な魚が人気の鮮魚店「サカナバッカ」(中延店)。梅下さんは「サカナバッカ」と手を組み、1ヵ月後には刺身やばらちらしなど、鮮魚の取り扱いを始めた。次々と注文が入り、客の反応も上々だ。

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勢いに乗る梅下さんに、さらなるビッグチャンスが...。意外な企業からオファーが届く。