戦略立案のプロ楠木建が考える”弱者の戦い方” YouTubeの繁栄はテレ東に追い風!?

公開: 更新: テレ東プラス

テレビ東京の番組『ピラメキーノ』のマスコットキャラクターであり、YouTubeチャンネル『日経テレ東大学』内では、経済学者の成田悠輔さんや、2ちゃんねる創始者のひろゆきさんらと丁々発止を行っているぴらめきパンダ。

そんな謎多きパンダの冠番組がYouTubeチャンネル『日経テレ東大学』内で新たにスタート。題して『ぴらめきパンダのビジネス人生相談』。
「パンダに人生相談をしたい社会人はいるのか?」というツッコミもありそうだが、パンダが笹を食べながら悩める現代人に"ぴらめき"を与えてくれるようだ。

今回の相談も42歳の独身男性から。長年付き合った彼女から将来のビジョンが感じられないと振られてしまった模様。人生挽回するべく一念発起して起業を検討しているものの、結婚までの道筋と同じく戦略の立て方が不明とのことーー。※42歳男性の質問はパンダが話の都合上、創作したものです。

初回放送分の質問と非常に似ている気もするが、結局パンダには難しすぎる悩みということで、助っ人に競争戦略立案のプロフェッショナルである楠木建さんを召喚! 悩める中年男性の今後の競争戦略について、専門家と共にアドバイスを送る。

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競争戦略は他との違いを作ること

楠木さんは「なぜ、ある企業は儲かって、ある企業は儲からないのか」といった競争社会の背後にある理屈を研究する専門家。大学教授として研究することに留まらず、サントリーやファーストリテイリングなど有名企業の社外取締役としてもその知識を活用している。

業界を問わずに社外取締役を務めることが出来るのは、ベースにある競争戦略の原理原則が同じだからだそうだ。その原理原則を語るには少なくとも18時間はかかるとのこと・・・。ただ、ものすごく簡単に言うならば「顧客が良いと思う他社との違いを作る」ことだそうだ。

一方、この定義にはジレンマがあり、顧客が良いと思うことはみんながやるので、他社との違いになりづらく、良いことを最初に見つけても他社が真似をしたら、違いではなくなってしまう点だという。日々そのようなジレンマの克服方法を研究しているとのこと。

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テレビ東京は競争戦略を考える上で有利だった!?

ここでお悩み相談を聞く側のぴらめきパンダが、楠木さんに「テレビ東京の競争戦略」についてガチ相談を開始。他局と比べると資源が限られ、かつては「1強3弱1番外地」と番外地扱いされていたテレビ東京は、経営戦略的にどのような番組作りをするべきだろうかーー。

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楠木さんは「資源が限られるのは戦略を考える上で有利」と開口一番頼もしい発言。
そもそも選ばれるための"違い"には「ベター」と「ディファレント」があるという。ベターは、身長が高い・視力が良い・足が速いのように数値として比較できるもの、ディファレントは、男と女のように比較ができないものを指す。

ベターは全員が目指せるので短期間の利益で終わってしまうが、ディファレントは長期的な利益を生み出すことができるという。一方でディファレントはトレードオフなので、何かを選ぶと何かを選べなくなる戦略となる。例えば、北へ向かえば南には向かえない。

つまり、ディファレントの戦略は「何をしないか」を決める意思決定なので、資源が少ない方が「しないこと(できないこと)」を決めやすいから有利なのだという。
どうやら資源が少ないのはマイナスではなくプラスであり、1強である日本テレビよりも強い部分だったようだ・・・!

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YouTubeの出現もチャンス!?

心強い回答をもらってもパンダの悩みは晴れない様子・・・。なぜなら、たしかに今までテレビ東京は他局と違う独自のポジションで戦ってきたおかげで生き残ってきたが、昨今そのポジションに強烈なライバルが出現したからだという。それはYouTube
他局がやらないような過激なことをお金をかけずに実行するというテレビ東京らしさは、まさにYouTuberたちが得意としてやっている領域になってきているのだーー。

しかし、新しいライバルの出現も競争戦略を考える良いきっかけとのこと。パンダは「何を捨て、何を選ぶのか」を改めて見つめ直せば良いだけであると力強いアドバイスを授かった。

情報の取捨選択は新聞で!

経営戦略における取捨選択のプロである楠木さんに情報の取捨選択を聞くと、まずは新聞から情報を得るそうだ。新聞を読み、ネットで知識を広げ、書籍で深めるというサイクルを実践されているとのこと。ちなみに、新聞は日本経済新聞だけを読んでいるようだ・・!

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新聞の中にある膨大な情報の取捨選択を日々行い、残して置きたいコラムなどを切り抜いているという楠木さんに、最近パワーアップを果たした日経新聞『紙面ビューアー』を試してもらった。
『紙面ビューアー』に、紙面イメージに自由にメモを書ける『メモ機能』とマーカーで色を付けることができる『マーカー機能』が搭載されたのだ!

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早速楠木さんも見出しに辛口コメントを書き込むなどし、機能を使いこなしてご満悦。これまで手間をかけてやっていたことが簡単にできるようになるのは素晴らしいと高評価。

また、月額の値段についても「一杯飲みに行くのと同じ値段は安い」と太鼓判。経済のプロがすでに取捨選択をしている良質な情報が簡単に手に入ることが大きな魅力のようだ。

今回番組に出演された鈴木さん、楠木さんを始め、各界のエキスパートがニュースを解説する「Think!」は日経電子版でお楽しみいただけます。
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※番組情報

〇〇〇〇|ぴらめき人生相談

出演:
ピラメキパンダ(テレビ東京所属 パンダ)

ゲスト:
楠木建 (一橋大学教授)

日経テレ東大学とは?
テレビ東京コミュニケーションズと日本経済新聞社が「本格的な経済を、もっとたのしく学ぶ」をコンセプトに立ち上げたガチで学べる経済バラエティYouTubeチャンネル。

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