withコロナ 日本はどうする!?:ガイアの夜明け

公開: 更新: テレ東プラス

10月15日(金)に放送された「ガイアの夜明け」(毎週金曜夜10時)では、新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、独自のやり方で日常を取り戻そうとしているイギリスやシンガポールなど海外を取材。日本はどんな"出口戦略"を取るべきか?

過去最多から一変、感染者激減の理由は?

今年8月、番組は神奈川・鎌倉市にある「神奈川県立臨時医療施設」を取材。ここは、新型コロナの中等症患者専門の医療施設で、第5波が押し寄せた時、次々と患者が運び込まれていて、深夜になってもそれは続いていた。

ところが10月上旬に施設を訪れると、状況は一変していた。
入院患者が2ヵ月前の120人から6人へと激減。
開設当初から施設で患者の治療にあたっていた「湘南鎌倉総合病院」COVID-19病棟チームの医師・會田悦久さん(44)は、「こんなに減るとは思わなかった。なぜ減ったかというと、ワクチンの接種が進んだことに尽きると思う」と話す。

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確かにいま、日本のワクチン接種率は、世界の国や地域の中でもトップクラスだ。
第5波の際、感染者の数は過去最多を更新したが、死者は第3波や第4波の時よりも少なかった。會田さんは「コロナが風邪のようになっていくためには、早期診断、早期治療が必要。そのカギを握るのはワクチン。ただワクチンが効かないような(変異)株に備える必要がある。第6波に備えて着々と準備は進めていく」と話す。

海外のコロナ対策

一方イギリスでは、コロナ感染者と死亡者が減らないのに、新型コロナをインフルエンザとほぼ同じと位置づけ、政府は経済活動を再開させている。以前は外出禁止令が出ていたロンドンでも、マスクの着用義務はなく、人々は普通に出歩いている。さらに、海外からの旅行客もどんどん受け入れ、ワクチン接種をしていれば、入国後に隔離されることもほとんどない。

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こうした状況は、政府の大胆な決断によって作り出された。2月22日、イギリス議会でボリス・ジョンソン首相が「インフルエンザと同じようにコロナと共に生きる道を見つけなければならない」と発言。世界の中でもいち早くワクチン接種を始めたことなどから、解除へと踏み切ったのだ。

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7月にロンドンのウェンブリー・スタジアムで開催した「サッカー欧州選手権」の準決勝・決勝において、政府はスタジアムの75%まで観客を入れることを許可。3日間で9000件超の感染が報告されたものの、国の方針は変わらず拡大路線をとる。
大会から8日後の7月19日には、集会の人数の上限など全ての規制を解除。ロンドンでは、ナイトクラブの営業も再開された。

現在は平均で1日3万7000人が感染し、約120人が死亡している。ガイアのインタビューに対し国民は「国ではなく、個人の自己責任で行動すべき」、「日常に戻ることで、死者が出ている事実が隠れてしまっている気がする」など、意見はさまざま。

一方、シンガポールは、イギリスとは全く違う方法で日常を取り戻そうとしている。10月11日の時点で、感染者12万7000人、死者162人。コロナに対する規制が厳しい国の一つだが、ここに来て感染者数が多くなっていた。

感染拡大の原因は、8月10日に発表された規制緩和だと言われている。外食禁止だったのが、最大5人まで同席可能に。また、厳しい水際対策で「ほぼ閉鎖状態」から「外国人労働者の入国」を再開。仕事は「基本、在宅」だったものを「半数までは出勤可能」にした。

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しかし9月24日、シンガポール政府は再び規制の強化に踏み切り、「外食は2人まで」「仕事は在宅勤務」へと逆戻りした。入店時は、利用者が記録を残す「新型コロナ接触追跡システム」を採用。にぎわいを取り戻していた屋台街では、政府から派遣された感染防止のパトロール隊がマスクをしているかチェックする。

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検査キットなのに「診断等に用いないでください?」

ドイツでは「無料でコロナスピードテスト。5分で検査すると20分で結果が出ます」と書かれた垂れ幕が町の至る所に。新型コロナに感染しているか短時間で判定できる「抗原検査」が無料でできるのだ。カフェにも「コロナテスト、予約なしで無料」の文字が。
「大人も子どもも」「いつでもどこでも」、これがドイツの抗原検査の常識だ。

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実は日本でも厚生労働省が承認した15種類のキットが薬局で買えるようになった。

解禁以前から抗原検査キットはネットなどで売られていた。
番組では、サイズも発売元もバラバラなものを20種類購入し、中身を確認。
すると、ネットで購入した全てのキット全てに「研究用」という文字が......
一体どういうことなのか。

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番組は、コロナの治療薬やワクチン研究を進める「長崎大学病院」(長崎市)を訪ねた。
まず「研究用とは何を意味するのか」を聞くと、柳原教授は「最初『研究用』で作られ、
検証されればそれが『医療用』になる。検証されなければ『研究用』のまま。『研究用』だから悪いというわけではない。玉石混合というか、良いものも悪いものもある状態。検証してふるい分けしないといけない」と話す。

その後、検査室へ向かい、抗原検査キットの実証実験を行うことに。
柳原教授も「やるのは初めて。だから大変興味がある」と話す。
果たして、抗原検査キットは正しい判定を下すのか・・・。

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番組では、海外で実証実験が始まっている痛くない注射器を使ったワクチン接種やペロペロキャンディー式のPCR検査なども紹介する。

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