カレーはスパイス集めから!?杉野遥亮に聞く、プライベートそして家族のこと

公開: 更新: テレ東プラス

益田ミリの人気漫画を黒木華×杉野遥亮で実写化! ドラマ「僕の姉ちゃん」を、Amazon Prime Videoで、全話一挙先行配信中!(※テレビ東京では2022年放送予定)

bokuane_20210924_01.jpg
CMディレクターの吉田善子がドラマ初監督・初脚本を担当。素朴な社会人1年目の弟・順平(杉野)と鋭いツッコミで世間を斬るアラサーの姉・ちはる(黒木)の2人暮らしを、ユーモラスな会話劇で楽しむ本作。恋愛観や仕事論など、姉・ちはるから発せられる言葉の数々は共感を与えること間違いなし!

「テレ東プラス」は、順平を演じる杉野遥亮を直撃! 「直ちゃんは小学三年生」「東京怪奇酒」に続く"テレ東作品"で、新たな一面を見せ、楽しませてくれる彼の素顔に迫ります。

弟がいる僕は、常に"自分がお兄ちゃんでいたい"という気持ちがどこかにあって...強がってしまうことが多いです

――まずは、原作を読んだ感想から教えてください。

「"お姉ちゃんがズバッと言うひとことが本質をついているな"と思いながら読みました。こんなに面白く本質をつけるんだとビックリしました。原作は、4コマとか3コマとか、長くても2ページくらいの短いマンガなので、実写で演じたらどうなるのか、自分が順平としてどう生きられるかということを考えました。
脚本には"......"がすごく多いんですよ。でもこの部分は何かを作るのではなく、ちはるの言葉や行動を受けて"順平がどう思ったか"を表現することが大事なのかなと。同じ"......"でも、その時によって『何言ってるの?』『また言っている』となることもある。あまり深く考えず、その時々で順平になって感じたことをお芝居で見せられるよう心がけました」

――黒木さんとのユーモラスな掛け合いも魅力的ですね。

「順平とお姉ちゃんは、話が進むにつれてわかり合っていくんですよ。2人暮らしをしていく中で、お互いが知らなかったことを知っていく。2人のシーンは2週間くらいでまとめて撮りましたが、台本の順番通りに撮影していったので、順平がお姉ちゃんのことをちょっとずつ理解して変わっていく感じは出ているんじゃないかなと思っています。
気をつけたのは、コントになりすぎないようにという点。あまりツッこむとコントになってしまうので、お姉ちゃんとの距離感に気を配りました。"自然な会話の中でクスッと笑える何かにしないと"と、意識して演じました」

――作品を創る上で、黒木さんとはどのようなお話しをしたのでしょう。

「ここをこうしようという話は特にしなかったです。撮影スケジュールはタイトでしたが、濃厚な時間を過ごせたというか...。2人とも、役と自分の境界線がわからなくなる瞬間がありました(笑)。砕けた黒木さんを見ることができて、うれしかったです」

――順平に共感する部分はありましたか?

「順平は23歳ですが、僕もこれくらいの時期は、まだ自分の軸が確立していなくて...。いろんなものを吸収することで良い悪いの判断がブレてわからなくなったり、"自分って何なんだろう"と思ったり...。そういうところは"わかる!"と思いました。順平はお姉ちゃんという刺激的な人と暮らして、スポンジのように物事を吸収していく。そういう時期ってあるよね、と思いました」

bokuane_20210924_02.jpg
――杉野さんは弟さんがいらっしゃいますが、順平とお姉ちゃんのような関係性ですか?

「全く違いますね(笑)。僕は、常に"自分がお兄ちゃんでいたい"という気持ちがどこかにあって、強がってしまうことが多いです。それはずっと変わらなくて...。もっと自分の弱いところも話せて、きちんと理解し合える関係性になれたらいいんですけど...。もしかすると、自分が思っているよりもずっと弟は大人かもしれないですよね? 意外と弟のことを知っているようで知らないことが多いのかもと、今回の作品に触れて思いました」

――弟さんは、身近なライバルのような存在?

「そうかもしれないです。高校生くらいまではよくケンカしていました。弟が偉そうなことを言うと、僕は感情が先にきちゃうので、つい『ふざけんなよ!』と怒鳴っちゃったりして...(笑)。本当は、『僕も傷つくから、そういう言い方止めてくれる?』とか言えればいいんですけど、弟に対しては、基本『ふざけんな、誰に口きいてんだ!』ですから(笑)。でも、この関係も、もう少し歳を取ったら変わっていくのかもしれませんね。僕もこれからは、進化していきたいです(笑)」

――今回のドラマは、食事のシーンがたくさん出てきますよね。杉野さんは、自炊しますか?

「昨年の自粛期間中はやむを得ず料理をしていましたが、基本、あまり料理はやりません。作る余裕がないというか...。料理する! となったら本気になっちゃうんですよ(笑)。"どうせやるなら、絶対に美味しい料理を作ってやる!"となっちゃうので、カレーなんてスパイス集めから始めないと...(笑)。こういう性格なので、なかなか仕事から帰ってきて作る、という感じにはならないんですよね。あと、作品に入っていると、どうしても頭の中に役のことがあるので...。不器用なのかな? リラックスできない性格なんです(笑)」

――第1話のラスト、ちはると順平の間で「最後の晩餐は何を食べたいか」という話題になりますが、杉野さんは何が食べたいですか?

「えーッ! これは悩みますね...。でもやっぱり、好きだから納豆かな? いや、でも、実際は普段食べられないものを選びたくなるのかなぁ。例えば、明日お腹を壊してもいい! と思うようなものとか...?」

――お腹を壊してもいいようなもの...? 最後の晩餐なので、たしかにそれはありかもしれませんね(笑)。順平はちはるに恋の相談もしますが、杉野さんは誰かに相談することがありますか?

「信頼できる人だけに...。バレたら嫌だから、最少人数(笑)。ただ、順平のように恋愛の前段階の相談はしないかもしれないですね。友だちの恋愛相談もそうですけど、結局自分次第なところがあるじゃないですか。背中を押してあげるひとことぐらいは言えるかもしれませんけど...。僕、人生の中で、お互い本当に心が通い合う人はそんなに沢山いないと思うので大切にしたいし、ありのままの自分も話したいと思います」

――ありがとうございます! テレビ東京の作品は、「直ちゃんは小学三年生」「東京怪奇酒」に続いてのご出演となります。最後に、テレ東作品に出演した感想をお聞かせください。

「面白い作品が多いです。エッジが効いているのにどこか温かい気持ちになれたり、根底に描かれているものに共感できるというか......あっ、でも『東京奇怪酒』は違いますが(笑)。今回もそんな作品になっていると思います。ピュアに会社の同僚に恋をして、四苦八苦しながら毎日生きている順平の姿やお姉ちゃんのパンチのある言葉を楽しんでいただけたらうれしいです」


bokuane_20210924_03_2.jpg
【杉野遥亮 プロフィール】
1995年9月18日生まれ。千葉県出身。2015年、雑誌「FINEBOYS」専属モデルオーディションでグランプリを受賞。2017年、映画「キセキ‐あの日のソビト‐」で俳優デビュー。映画「東京リベンジャーズ」、舞台「夜への長い旅路」など、ドラマや映画など話題作への出演が続く。ドラマ「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜」が10月6日よりスタート。

(取材・文/玉置晴子)

ドラマ「僕の姉ちゃん」は、Amazon Prime Videoにて全話一挙先行配信中!(※テレビ東京では2022年放送予定)

あらすじ
ユーモラスで辛辣な姉・白井ちはる(黒木華)と、姉に翻弄されるが素直に話を聞いてくれる弟・白井順平(杉野遥亮)は、両親不在のつかの間、二人暮らしをしている。
仕事を終え帰宅した部屋で、お酒を飲み、それぞれ好きなものを食べながら、恋・仕事・趣味・人生にまつわる会話を繰り広げる。姉弟だからこそのぶっちゃけトークで炸裂する"姉ちゃんの本音"は、一見ひねくれていて意地悪なように聞こえるが、実はしごく真っ当で、順平は妙に納得してしまう。

PICK UP