「無印良品」が変わる!新たな取り組みに完全密着:ガイアの夜明け

公開: 更新: テレ東プラス

現場で奮闘する人たちの姿を通して、さまざまな経済ニュースの裏側を伝えるドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」(毎週金曜夜10時)。9月10日(金)の放送では、衣食住の充実や地域に根ざした展開など、「無印良品」の新たな取り組みを追う。

新たな戦略は「地域への土着化」 2倍以上の店舗拡大目指す

シンプルで都会的なイメージの「無印」が大きく変わろうとしている。関東最大級の有明店(東京・江東区)では、部屋のリフォームのほか、食も人気だ。中でもレトルトカレーはコロナ前に比べ、5割増の売り上げだという。売れ筋トップ3の3位は海老のうまみが詰まった「プラウンマサラ」。2位は本場タイ風のカレー「グリーン」、そして1位は......。

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9月に堂前宣夫新社長が就任した良品計画。2030年には売り上げを3兆円、さらに海外を含め現在の2倍以上、2500店舗を目指す。そのために練った戦略の一つに「地域への土着化」がある。

見本となる店舗があるのは、新潟県上越市の直江津。2020年7月にオープンしたこの店は、売り場面積が約5000㎡と、「無印良品」の店舗の中では世界最大級。
野菜やお米など上越地域の特産品を扱う「なおえつ良品市場」や、地域の食材を使った料理が食べられるフードコート、3万5000冊が揃う書店コーナーなど、地域のニーズ調査を活かした品揃えが特徴だ。簡単な運動ができる無料講座まで開設し、直江津の人たちの集いの場になっている。

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さらに全国で初「無印良品」の移動販売バスが、地域の人々の買い物の助けになっていた。番組は、地域に浸透を図ろうとする「無印」の今に密着する。

高齢者が半数の巨大団地で出張販売 客からは感謝の声

横浜市港南区でも出張販売を考えている社員がいた。「無印良品 港南台バーズ」の村田佳代さん(30)。その場所は、住民約1万3000人のうち約半数が高齢者の、通称「野庭(のば)団地」。団地周辺は坂道が多く、高齢者が買い物するには重労働だ。

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村田さんは「買い物をして帰るのはすごく疲れると思う。大きな物を持つことは現実的ではない。出張販売で解決できると思う」と話す。

村田さんが働く「港南台バーズ店」は、野庭団地から約3km離れた駅前にある。地下では、「クイーンズ伊勢丹」と組んだ大規模な食品売り場を展開する関東の「無印」では初となる「食の大型店」だ。「港南台バーズ」は市と連携しながら、地域密着の店を目指す。

7月中旬、初めての出張販売の日には、次々と住民が次々集まり、レジにはあっという間に行列ができるほど盛況に・・・。

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出店を重ねるうち、村田さんは住民とも顔なじみに。そんなある日、住民の男性が村田さんを直々に訪ねてくる、その目的とは?

「道の駅」に初出店 被災地での復興に尽力

東日本大震災から10年を経た2021年3月。被災地の福島・浪江町に初の「無印良品」がオープンした。場所は「道の駅なみえ」の中。道の駅に出店するのは、「無印」にとって初となる。

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佐々木陽子さん(39)は南相馬市出身で、震災当時は埼玉の店で働いていたが、志願して「無印良品 道の駅なみえ」に赴任。「無印としてできることが何かを考えて浪江町や道の駅と相談しながらやっていきたい」と意気込む。

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「『浪江にくれば無印がある』と思って買い物をしてほしい」と願う佐々木さんには、もう一つの大きな役目があった。それは浪江町役場の産業振興課の一員として動き、浪江の魅力を伝えること。

浪江町は震災による原発事故で、一時全員が避難を余儀なくされた。2017年、避難指示は一部解除されたものの、いまだに多くの住民が浪江に戻っていない。吉田数博町長も「今は人口の7%しか帰っていない。魅力ある町をつくっていかないと帰還をする人も少ない」と佐々木さんに期待を寄せる。

新たな特産品の発掘と販売をミッションとし、佐々木さんは名産品を探し始める。地元の酒屋がつくった甘酒や、農家の思いが詰まった「えごま油」。生産者の声を聞きながら特産品を掘り起こし、「無印」として何ができるかを模索していく。

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番組ではこの他、プロジェクトの陣頭指揮をとる「良品計画」金井政明会長のインタビューをお届け。今夜10時放送「ガイアの夜明け」をどうぞお見逃しなく!

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