「一人にならないでください」二葉の手をそっと握る麻衣子。動揺した二葉は...:うきわ―友達以上、不倫未満―

公開: 更新: テレ東プラス

【3行まとめ】
・「うきわ―友達以上、不倫未満―」第4話をプレイバック!
・麻衣子と二葉は、初めて二人で外出。向かい合わせの席に照れながら、話題は二葉夫婦の過去に及ぶ。妻と夫、互いの思いが交差する二葉夫婦の歴史が明らかになり、麻衣子はふと、衝動的な行動に出てしまう
・一方、職場不倫を楽しんでいた麻衣子の夫・拓也も、"ある衝撃的な事実"を知らされるのだった

「第4話のシーンは、漫画で読んでもとても切なくて胸がつまる。ドラマでも、二葉さんと愛宕さんの掛け合いにホッとする」「二葉夫妻のすれ違う絶妙な演技がすごい。二葉さん、真面目で優しいけどどこか物足りない...。愛情はまだあるけど疲れちゃって何となく過ぎる毎日...とてもリアル」と反響続々!
野村宗弘の「うきわ」を原作としたドラマ「うきわ―友達以上、不倫未満―」(毎週(月)夜11時6分)を放送中! 「テレ東プラス」では、第4話の内容をプレイバックする!

結婚3年目を迎えた中山麻衣子(門脇麦)は、夫・中山拓也(大東駿介)が東京に転勤となり、仕事を辞めて共に広島から上京。社宅に入り、隣室に住む夫の上司・二葉一(森山直太朗)と妻・聖(西田尚美)に温かく迎えられる。しかし、拓也は転勤を機に福田歩(蓮佛美沙子)と浮気し始め、それに気づいてしまう麻衣子。そして二葉もまた、妻・聖に陶芸教室の講師・田宮悠(田中樹SixTONES)と浮気されていたのだった。秘密を共有し合った2人の距離は次第に縮まり、初めて一緒に外出することに。いつもベランダの仕切り越しに横並びだった2人が店で向かい合わせで座る。一人カラオケが趣味だという二葉に、意外だと返す麻衣子。

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「カラオケほとんど行ったことなくて。歌下手だし」

「上手い下手じゃないんですよ。ひとりだったら気にしなくて済むし。スカッとしますよ」

「じゃ、行ってみようかな」

「いつか聞かせてくださいね」

麻衣子は恥ずかしそうに首を振る。互いのビールをつぎ足し合い、はにかみながらそれを飲む。麻衣子の唇にビールの泡がついていることに気づき、それを教えてあげる二葉。麻衣子は照れ笑いしながら、おしぼりで泡を拭う。

「奥さんの浮気相手のこと、知ってるんですか?」

「陶芸教室の先生です。芸術家ってやつです」

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「なんかムーディー」

「ね...。憎たらしく思ったこともありますよ。惨めだし」

「じゃあ何で別れなかったんですか? 奥さん酷いじゃないですか。二葉さんの優しさにつけ込んで」

「僕は優しくなんかないから。本当は別れてあげる方が相手に親切なのかもしれないでしょ? この場合は。でも...妻の笑顔が好きなんだろうな」

若かりし頃がフラッシュバックする。左手の薬指にはめた指輪を見せ、「よろしくお願いします」と笑顔になる聖。二葉も恥ずかしそうに「こちらこそ」と返し、左手の指輪を見せた。

「この人を幸せにしたいと思って結婚したはずなのに...」

その頃、陶芸教室では聖がろくろで器を作っていた。それを指南しながら、聖と手を重ねる田宮。名作映画のワンシーンを再現したような、ロマンチックな光景...。

聖が道具を片付けていると、奨学金の督促状が机に置かれているのに気づく。

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そこに田宮がやって来たので、誤魔化すように「あの花瓶、素敵だなと思って。田宮くんのでしょ?」とテーブルに置かれたいびつな花瓶を指さす。

「よく分かったね。大学の時に作ったんだ」

「分かるよ。繊細で...でもいびつな感じ。欲しいな。売ってくれる?」

「どうしよっかな...」

「お願い」

すると田宮は、聖にキスをせがむように目を閉じる。その要求に応えてキスする聖。

「タダでいいよ」

「買いたいんだってば」

「じゃあ10円」

「も〜!」

聖は粘土がついた手で田宮の鼻を汚し、楽しそうにじゃれ合う2人。

「こんなに来てて大丈夫? 旦那さん怒るんじゃない?」

「帰って欲しい?」

「ううん。でも、バレたりして会えなくなるの嫌だから」

「大丈夫。あの人は優しいから」

「じゃあ、なんでここにいるの?」

「田宮くんと一緒にいたいから」

「そういうこと聞いてるんじゃなくて...」

「...笑顔を見せられなくなっちゃったんだよね」

「優しいのに?」

「たくさん幸せだって思える瞬間もあったよ。楽しかったし。でも、なんだろう...何かが微妙に違ったの。欲しいものとか...。ツボを押し間違えてる指圧師みたいで」

結婚2周年記念の日のことを思い出す。テーブルにはご馳走とワインが並べられ、向かい合ってプレゼント交換をする二葉と聖。聖はデジタル一眼をプレゼントし、二葉は音楽プレーヤーを贈った。「こんな高いもの」と喜ぶ二葉に、「いつかそれで家族写真撮って欲しいな」と聖。

「ねえ...来年、3人だったら嬉しい?」

「え?」

「子どもだよ」

「あ、うん...それは聖さんが欲しい時に。僕はいつでも」

照れる2人。二葉は聖の人生を大切にしていたつもりだった。しかし、今になって「言葉選びが下手だったのかもしれない」と振り返る。

結婚2周年の日から数ヵ月後。窓の外を見つめながら、「生理来ちゃった。ごめんね」と言う聖。

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「謝らないでよ。僕が原因なのかもしれないし」

「あーあ、30歳までに欲しかったのにな」

「まあお互いのんびり行こう。仕事も続けられるし」

「...私のことどう思う?」

「そりゃ好きだよ」

その後、何ヵ月経っても子どもを授からなかった。月日が流れるにつれて暗い表情が増え、笑顔が減った聖。そして仕事に逃げるようになってしまった二葉。

(気持ちが掴めなくなった...全然とれないUFOキャッチャーみたいに)

月日はあっという間に過ぎ、初夏のこと。外でコーヒーを飲みながら、「仕事やめようかな」という聖。

「急にどうしたの?」

「不妊治療してみるのもありかなって」

「...僕は今のままでも良いと思ってるよ」

その言葉に、体から力が全部抜けてゆくような感覚になる聖。そしていつかと同じように「私のこと、どう思ってる?」と尋ねると、「そりゃ、大切だよ」という言葉が返ってきた。

大切に思ってくれているなら無理して欲しかった聖と、大切だからこそ無理して欲しくなかった二葉。2人の気持ちはどんどん離れていった。

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ある日、無表情で洗濯物を畳んでいる聖に、二葉は「趣味とか、好きなことでもやってみたら?」と、陶芸教室のパンフレットを手渡す。笑顔を取り戻したくて必死だった二葉。皮肉にもそれが、妻の浮気に繋がってしまった...。

雨の夜、聖が田宮と相合い傘をしながら歩いているのを目撃した二葉。笑顔を見せ、まるで出会った頃のような聖がそこにいた。

現実に戻り、「もしかしたら、その相手に感謝しなくちゃいけないのかもしれない。笑顔を見ていたくて結婚したわけですからね」という二葉。

「妻が幸せならそれでいい。そう思ったら随分と楽になれましたしね」

「...それで平気なんですか?」

「平気かどうかわからなくなってきて...だから確かめに行ったんですよ」

「え?」

「馬鹿みたいに陶芸教室の側で妻を待ち伏せして。でも、やっぱり妻に思いが残っていたのかな。平気じゃなかった」

「......」

二葉が車で待ち伏せしていると、田宮に肩を抱かれながら工房に入って行った聖。二葉は呆然としながら、ハンドルを強く握り締めたのだった。

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「なんかごめんね、自分だけ話してしまって。惨めなおっさんの戯言でした」

「奥さん受け取らんで、どこ行っちゃうんですか、二葉さんの気持ち」

「僕のことはいいよ。大丈夫ですか、中山くんの方は?」

「私、彼のこと話したくないです。二葉さんと2人でいる時は」

「...そうですね。誰かの妻とか夫とか、そういうの忘れましょうか。2人でいる時は」

その言葉に心臓が高鳴り、麻衣子はぐいっとビールを飲むのだった。
食事を終え、店を後にした2人。タクシーを探しながら足早に歩いてゆく二葉。その背中を見ながら、麻衣子は思わず駆け出した。二葉に追いつき、腕を掴む。

「二葉さん、一人にならないでください」

しばし見つめ合う2人。そして...

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麻衣子はそっと二葉の手を握る。その時、ちょうどタクシーが通りかかった。二葉は麻衣子の手をほどき、タクシーを止める。

「次の信号を左で。そしたらずっと真っ直ぐです」

赤信号で停車中の車内。後部座席に座っている2人の間に気まずい空気が漂う。

「なんでさっきみたいなことしたんですか?」

「......」

「もしあれが逆の立場だったら、セクハラで訴えられたりしますよ。お互い結婚してるし」

徐々に問い詰めるような口調に変わる二葉。

「すみません、ごめんなさい!」

「え!?」

頭を下げて謝る麻衣子。しかし問い詰められたのは麻衣子の妄想で、突然の謝罪に驚く二葉。麻衣子はハッと我に返り、慌てたように「私ここで降ります」と運転手に告げる。

「ごめんなさい」

「いや、でも遅いですし...」

「大丈夫です、夫に迎えに来てもらうので。おやすみなさい」

車内に二葉を残し、麻衣子は一人歩いて帰るのだった。

翌朝。昨夜の姿のまま、ソファで寝ていた麻衣子が目を覚ます。時刻は5時30分。ゴミ袋を手に外に出ると、二葉が住む305号室を見やる。

「何てことしたんじゃろ...」

昨夜のことを思い出し、ため息混じりにそう呟く。部屋に戻ると、気持ちを入れ替えるように顔を洗う。鏡の中の自分と向き合い、「私は中山です」と言い聞かせた。

身だしなみを整え、朝食を用意する。起きてきた拓也が「なんか豪華じゃない?」と尋ねると、「え、そう? あっでも、ハム一枚多くした」と麻衣子。

「昨日、飲み会はどうだった?」

「楽しかった。久々にお酒飲んだけど、弱くなったみたい」

「爆睡してたもんな」

「たっくんも、昨日遅かったね」

「いや〜仕事って大変だよな」

「...そっか」

フフッと笑う麻衣子。拓也が不思議そうにしていると、「結婚って、こんな感じなんだなーと思って」と言う。麻衣子の頭に浮かんでいるのは、おかめときつねのお面をかぶって向き合う2人の姿だ。

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305号室も朝食をとっていた。先に食べ終わった聖に、自分の分のデザートのスイカを差し出す二葉。

「え、食べないの?」

「嫌いなんだ」

「え...今まで好きだったのに?」

「うん。大嫌いだった」

「...言ってよ。ずっと知らなかった」

衝撃を受けつつ、笑顔を作る聖。

「嘘。ちょっと嫌いくらいかも。ごちそうさま」

「......?」

食べ終わったお皿を手に、キッチンへ向かう。

昼食時の定食屋にいる二葉と愛宕梨沙(小西桜子)。二葉は麻衣子宛に『昨日はどうもありがとうございました』とメッセージを送ろうとするが、入力と削除を繰り返している。

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「珍しいですね、そんなに悩んじゃって。誰に送ろうとしてるんですか?」

「え? ちょっとね。取引先の部長さんにね。立花さん」

「どこの会社の?」

「どこだっけな。あそこだよ、あの~...」

「もしかして、漆山建設の?」

「そうそう」

「館林さんですよ? 立花さんじゃなくて」

ニヤニヤする愛宕に気まずそうに笑う二葉。

一方、クリーニング店のバックヤードでは、麻衣子がこっそりスマホを見ていた。二葉との以前のやりとりを眺めながら、『昨日は申し訳なかったです』と送ろうとする。しかし、送信ボタンを押す直前に店長が現れ、慌ててスマホを隠した。

同じ頃、拓也はオフィスの中を歩いていた。「やるなぁ福田っち」と、福田と男性社員が会話しているところに出くわす。

「中山さん!」

「おお、お疲れ」

「俺、知っちゃったんすよね~」

「え?」

「付き合ってるって」

拓也と福田の表情が、一瞬にして凍りつき...。

9月6日(月)夜11時6分からは、ドラマ「うきわ―友達以上、不倫未満―」第5話を放送!

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二葉さん(森山直太朗)という浮き輪を失った麻衣子(門脇麦)。そんな麻衣子の心ここにあらずの状態に夫のたっくん(大東駿介)は自身の不倫がバレたのでは?と動揺する。一方、麻衣子は佐々木くん(高橋文哉)に「表情には出すくせに言葉にするのが苦手」と痛いところを突かれ、募っていた二葉さんへの思いが走り出してしまい...。ベランダで再会した夜、思わぬ行動に出る!

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