<コロナ 現場からのメッセージ>岡秀昭氏「重症患者の多くがワクチン接種をしていない」<WBS>

公開: 更新: テレ東プラス

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埼玉医科大学総合医療センターの岡秀昭院長補佐

デルタ株による感染が急拡大する中、医療の現場でコロナと戦う医師からのメッセージを、シリーズでお伝えする【医師たちは今... コロナ 現場からのメッセージ】。今回は埼玉県の川越市で唯一の重症患者を受け入れている埼玉医科大学総合医療センターの岡秀昭院長補佐です。今、医療従事者たちが直面する厳しい状況について語ってくれました。

埼玉医科大学総合医療センターでは、病床が逼迫し、患者を断らざるを得ない状況になっているといいます。

「断る毎日がしんどいですね。受け入れできないことがしんどいです。目の前で助けを求めてる人がいて、呼吸状態が悪いというのも電話でわかっている。そういった方を受け入れたいけれども、病床も人的にも難しい。特に重症者になると診ることができる医師、医療機関、スタッフは限られます。一部のスタッフが診療し続けている状況です。スタッフの負担は非常に大きく、離職者が出だしている。燃え尽きているような相談があり、努力はしたんですけれども、守り切ることはできなかった」

「第4・5波で43人の重症患者を診てきましたが、43人の中でワクチンを打っていた人はたった1人です。重症患者の多くがワクチン接種をしていない。重症化や命を失うことを防ぐ効果はデルタ株になっても高い」

今、私たちが心がけるべきことは。

「ワクチンをしっかり打った上に、従来の感染対策を続けてもらうことなんですが、今までやってきたではないかという思いもたくさんあると思います。ただ、見返すと対策にほころびがあったり、疲れによるものなのか不十分なことがある。例えばマスクで鼻を出していたり、あごにかけていたりと。せっかくの道具を正しく使わなければ効果を発揮しません」

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