長引くコロナ禍で変化 イマドキ間取りの新常識<WBS>

公開: 更新: テレ東プラス

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長引くコロナ禍で間取りに変化も。

人々の生活スタイルに合わせて、変化してきた家の間取り...。長引くコロナ禍での生活を機に、その常識が変わってきています。玄関近くに洗面所を設ける。納戸やサービスルームをワークスペースとして活用。パントリーの設置など...。激変する間取りの新常識を取材しました。

昭和30年代、夢の住まいと言われた団地。当時最も多かった2DKの間取りでは、ふすまで仕切られた和室が2室、四畳半程度ですがダイニングキッチンがありました。DKと呼ばれた初めての空間です。この頃から内風呂、水洗トイレなど家の中に水回りが設置されるのが、間取りの新たな常識となりました。人々の生活スタイルを移してきた間取り。今、その常識が激変しています。

東京都内にある住宅展示場を訪ね、モデルハウスで最新の間取りを見せてもらいました。旭化成ホームズでは玄関から入り、シューズクローゼットにコートやかばんを置いて、そのままどこにも手を触れずに洗面所で手洗いができるようにつくられていました。コロナ禍で衛生意識が高まり、手洗いが習慣化する中で、間取りにも変化が表れているのです。

そしてもう一つの新常識が、ワークスペースの確保です。実は、間取りで「S」と表記されるサービスルームの常識が変わってきているといいます。

「S」とは、外部からの自然光が基準に満たない部屋などのこと。建築基準法で居室としては認められず、これまではややマイナスのイメージがありました。パナソニック ホームズではキッチンと繋がる扉を外すことによって、キッチンとの一体感を持たせ、荷物を置くだけに使っていたサービスルームをワークスペースに変える提案を行っています。さらに、食料品の備蓄のための収納スペース、いわゆるパントリーを備えることも新常識になりつつあるといいます。

住宅展示場に来ていた客からは「大きなベランダとかを考えている。プールとか水遊びができる場所があったらいい」との声も。そんなニーズを捉えてハウスメーカーも新たな提案を行っています。

外出気分を味わいながら、家族でバーベキューが楽しめる屋上、リビングに併設されたベランダ。仕事の休憩時間や家族でくつろぐ空間をどう作るか。コロナを機に変わった生活スタイルに合わせて間取りの新常識が生まれつつあります。

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