そうめんを愛するアメリカ人女性が”南関そうめん”作りを体験!「永遠にこの時間が続いて欲しいと思った...」:世界!ニッポン行きたい人応援団

公開: 更新: テレ東プラス

ニッポンに行きたくてたまらない外国人を世界で大捜索! ニッポン愛がスゴすぎる外国人をご招待する「世界!ニッポン行きたい人応援団」(月曜夜8時~ ※8月16日(月)は夜6時25分~)。毎回ニッポンを愛する外国人たちの熱い想いを紹介し、感動を巻き起こしています。

ニッポンの夏の風物詩を愛する外国人の皆さん。これまで番組では、そんな外国の方々を世界中からご招待してきました。今回は「ニッポンの夏を愛する外国人大集合!スペシャル」をお届けします。驚きの近況報告が続々と!

スペイン人家族が和太鼓職人の技に触れ、ニッポンの生活を初体験!

紹介するのは、スペインに住む、和太鼓を愛するマークさんとマリアさんご夫婦。

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ニッポンの夏のイベントの代表格「お祭り」。中でも盆踊りは夏の風物詩であり、海外でも開催されています。そんな盆踊りに欠かせないものといえば......和太鼓! 和太鼓に惚れ込んだマークさんは、スペインに来た日本人に教わり、ワイン樽で和太鼓を作っています。

鉄のタガを外して分解し、木をつなげて両側を革でふさぐと割れないとのこと。太鼓の革は、牛革を20時間水に浸し、丸く切り取ったものを使用。革を型につけるために縄で固定するなど、木をワイン樽で代用している以外は、ニッポンの作り方を忠実に再現しているそう。

作るだけではなく、演奏も楽しんでいるマークさん。妻のマリアさんも和太鼓にはまっており、マリアさんの母・清子さんが立ち上げた和太鼓チームで、夫婦揃って練習に励んでいます。そんなマークさんご夫婦と息子のカイ君を、約5年前、ニッポンにご招待!

向かったのは、東京・浅草にある「宮本卯之助商店」。創業は江戸時代で、和太鼓作りの伝統を今に伝える老舗です。まずは和太鼓と神輿のショールームを見学させていただくことに。祭礼用の太鼓から皇室に納める雅楽器まで、あらゆる太鼓が展示されています。
国産ケヤキをくり抜いた長胴太鼓を見たマークさんは、「本当に美しいです。心臓の鼓動が高鳴っています」と感激。

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製造現場で太鼓作りの要となる二つの工程を見せていただくことに。まずは胴作りから。樹齢100年を超える国産ケヤキの大きな丸太をくり抜き、荒削り。ひび割れなどを防ぐため、3〜5年かけて乾燥させます。ここでマークさんが「胴が膨らんでいるのはなぜですか?」と質問を。太鼓部長・木場將行さんによると、中の容積が広い方が響く音がするとのこと。中で音を反響させるため、内側を波のような形にしています。

次は、縦仕上げ。カンナで木の表面を滑らかに加工します。見た目の美しさも和太鼓の重要なポイントで、木目や繊維の向きは木によって違うため、機械に頼らず、カンナで仕上げていくそう。あらゆる太鼓のサイズに合わせるため、一人の職人が使い分けるカンナはおよそ80挺(ちょう)。初めてのカンナがけに挑戦したマークさん、どの角度で当てれば削れるのか戸惑っていましたが、次第にコツが掴めてきました。「人の手でこれを磨き上げているなんて...まさに真の職人です」。

続いては、美しい音色を生み出すのに最も重要なポイントとなる革を張る工程。牛革を叩いて伸ばし、最適な音に調整していきますが......ここでマークさんがスマホを取り出します。ニッポンの職人は自分の耳と手の感覚で調整しますが、経験がないマークさんは職人の感覚を補うためにデータを取って確認しているそう。和太鼓作りの現場を見学するという念願が叶い、「本当にかけがえのない財産になりました」。家族の名前が入った太鼓のバチをプレゼントしていただき、大感激します。

続いて向かったのは、太鼓芸能集団・鼓童が拠点としている新潟県佐渡。実はマークさん夫婦は鼓童の大ファンで、鼓童を一目見ようと佐渡にやって来ました。訪れたのは、誰でも気軽に太鼓体験ができる「佐渡太鼓体験交流館」。マリアさんが太鼓を打ち、大太鼓の前で記念撮影すると、ここで鼓童のメンバーが登場するサプライズが! その中には、なんと創設メンバーの一人、小島千絵子さん(鼓童名誉団員)の姿も。実は小島さん、スペインでマリアさんの母・清子さんに太鼓を教えたことがあり、マリアさんとも面識があるそう。

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小島さんは十八番「花八丈」を演奏し、マリアさんに特別に指導してくださいました。「素晴らしい演奏を間近で聴けたことは、私の人生にとって本当にかけがえのないことです」と大感激。

あれから5年、マリアさんからビデオレターが届きました。マリアさんは帰国後、和太鼓チームを率いる指導者として頑張っているそう。「多くの人にニッポンの和太鼓を知ってもらい、スペインでも和太鼓が一般的なものになるよう努力していきます。またお会いしましょう!」

マリアさん、これからも和太鼓の魅力をスペイン中に広めてください!

夏の涼を感じるニッポンの食べ物「ところてん」が、オシャレに進化

続いて紹介するのは、スペインに住む、ところてんが大好きなマルガさん。

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ところてんの歴史は古く、奈良時代には皇室の行事で食べられていたといいます。江戸時代になると庶民にも広まり、涼を得られる食べ物として人気を博すように。原料である海藻のテングサは、静岡県・伊豆が最大の産地。特に伊豆稲取の海女さんが手摘みしたテングサは、最高級品といわれています。このテングサを天日に晒した後、煮出した汁を寝かせたものが、ところてん。近年は、ミネラルや食物繊維が豊富で、低カロリーなダイエット食品としても注目されています。

マルガさんは、料理教室で作り方を教えてもらい、ところてんを知りました。スペインではテングサが手に入りにくく、いつも寒天で代用しているそう。寒天は、ところてんを凍結、解凍を繰り返し乾燥させたもの。溶かせばテングサの煮汁と同じように固まりますが、ミネラル分や磯の香りは少なくなります。「京都の旅館でところてんを外に放置していたら、凍ったり溶けたりを繰り返して寒天になったんです」と話すマルガさんですが、まだ本物を食べたことがないそう。数年前に料理学校で手に入れた天突きを使ってところてんを作っています。

酢醤油にからしを混ぜたタレをかけ、ゴマを振れば完成。マルガさんのお気に入りは酢醤油をかけた関東風ですが、四国ではかつおだしやめんつゆ、関西では黒蜜をかけるなど、ニッポンでも地域によって食べ方は様々。そんなところてんの魅力を広めたいと、休日には親戚や友人を招いてところてんパーティーを開いています。子どもたちに好評なのは、マルガさんオリジナルのイチゴ味のところてん。ホイップクリームとイチゴを添えていただきます。

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いつかニッポンに行きたいというマルガさん。テングサでところてんを作る日を夢見て、日々腕を磨いています!

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