舞の海の原点!大相撲の名門「木造高校」の魅力に迫る。鬼稽古に後悔なし!名将が語るそのワケとは?

公開: 更新: テレ東プラス

歴史や校風、卒業生のネットワークまで、名門校の知られざる姿を通してその秘密に迫る「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東 毎週月曜夜10時)。MCに登坂淳一角谷暁子(テレビ東京アナウンサー)、解説におおたとしまさを迎え、「名門とはいったい何か?」常識を打ち破る教育現場に密着する。

今回は、知る人ぞ知る相撲の超名門「青森県立木造高等学校」。ゲストにOB・舞の海さんを迎え、その魅力と秘密に迫る。

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舞の海さんの生まれ故郷は、西津軽郡鯵ヶ沢町。人口約9000人の日本海に面する港町で、町の自慢は平成5年に日本で初めて世界自然遺産に登録された「白神山地」。カーテンのようにイカを干す光景は、日本海に面したこの町の夏の風物詩だ。
町には相撲道場もあり、次世代の舞の海を目指す中学生と小学生が稽古中。そんな鯵ヶ沢駅から電車で20分の木造駅。のどかな街並みを歩くと、「青森県立木造高等学校」が見えてくる。

明治35年、「青森県立第四中学校」として創立し、今年で119周年。現在の生徒数は448人で、毎年多くの生徒が国公立大学に合格している。愛称は「木高(もっこう)」。生徒の皆さんに学校の魅力を聞くと、「みんな明るくて楽しい」「友達と学校生活を楽しんだり、部活や勉強も頑張ることができる良い学びの場」「夢探しのために入学した。夢は、お金を稼いで充実した生活を送ること」とさまざまな答えが返ってくる。

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昼休みに生徒たちが向かった先は食堂。食べ盛りの生徒に向けた「どすこい」というネーミングの豪快なジャンボラーメンも。こちらのメニューは、舞の海さんの活躍にあやかって名付けたそう。

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校訓は「誠実・勤勉・親切」。文武両道を謳い、甲子園に出場した野球部のほか、女子バレーボール、女子ソフトボールなどが全国大会に出場。陸上部にはインターハイに出場する生徒も。さらに、"畳の上の格闘技"とも言われる「競技かるた」でも、全国屈指の強豪校として知られている。

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舞の海さんを輩出した相撲部は、昭和10年に創部。全国大会で10回も団体優勝に輝いた名門で、舞の海さんは当時から人気者だった。
同級生を訪ねると、「団体戦で助けられたことが沢山あった」「テストの前日になると、先生に出るポイントを聞くのが秀平(舞の海)の役目。先生が言うまで粘るんですよ。それをみんなに教えてくれた」「相手が大きくても頑張っている姿。諦めずに向かっていけば、最後どうにかなるということを学ばせてもらった」「彼は有名になっても全然変わらない」と語ってくれた。

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現在、相撲部を率いるのは就任7年目の藤本久美監督。舞の海さんの同級生で、相撲部でも一緒だった。藤本監督によると、当時の相撲部は大変厳しく「高校生活を楽しめなかった」そう。その原因となる過酷な稽古を課していたのが、"鬼の岩城"こと岩城徹監督。木造高校・相撲部OBで法政大学の相撲部出身。卒業後は母校に戻り、相撲部の監督に就任した岩城監督は、全国大会優勝に8度も導いた泣く子も黙る名将だ。

舞の海さんによると、「ぶつかり稽古では押す方も押される方も叱られ、疲れて意識が朦朧とすると、バケツに汲んだ水をかけられた。熱が出ても稽古を休ませてもらえなかった」そうで、「強くするため厳しくした。ぶつかり稽古は相撲の基本。胸を貸す方も借りる方も、一生懸命やらなきゃ稽古にならない」と岩城監督。舞の海さんは「この出会いがなければ今はない」と感謝の気持ちを語った。

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現在の相撲部員は、高校3年生の女子生徒・長谷川理央さんただ1人。3年前には部員が一人も居なくなり、休部状態に。長谷川さんが入部したことで活動が再開された。
中学3年生の時、社会人も参加する全国大会の無差別級で優勝に輝いた長谷川さん。高校1年生で「世界ジュニア女子相撲選手権大会」を制し、「東京オリンピック」の聖火ランナーも務めた。相撲で活躍しながら、成績も超優秀。まさに文武両道の相撲女子だ。

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長谷川さんが相撲を始めたのは小学1年生の頃。道場に行くとアイスが貰え、それにつられて2人の兄と稽古に参加するようになったという。「負けず嫌いだったので、試合でも稽古でも負けたくない。ちゃんと続けてちゃんと強くなりたい」と長谷川さん。「相撲で一番になりたい」という目標に向かって突き進み、誰にも負けない努力を重ねてきた。

2人の兄も木造高校の相撲部OBで、長谷川さんも同じ道へ。そんな長谷川さんが実現させたい夢は、女子相撲の発展。「相撲をやってくれる人が増えて、オリンピックの競技になってほしい」と語る。長谷川さんの稽古を見たという舞の海さんも、「女子だけど立ち会いのあたりも鋭い。男子顔負けの厳しい稽古をしている」と一目置く存在だ。

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最後に舞の海さんは「高校3年間の学びで大学4年間を耐えられたし、それがあったから大相撲を目指せた。肉体だけではなく、人間的にも強くしてくれた母校」と伝え、番組を締めくくった。

他にも、明治大学付属中野高等学校・相撲部、高校相撲界の伝説など、盛り沢山でお届けする。

7月26日(月)夜10時放送! 「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東)は、「名優たちは母校で何を学んだのかSP」をお届け。

名門校を卒業した名優たちの知られざる高校時代に溯り、探っていく。青春スターで石巻高校を卒業の中村雅俊さんのキーワードは「夢の真ん中」一体母校の何を意味するのか。京大卒業の山西惇さんは母校に対して「自由自在」という言葉を挙げた。芸能人が愛する成城学園出身の石黒賢さんは「ひだまり」。佐藤B作さんは、「これぞ梅校」と力強くメッセージに込めた。番組の最後、小倉久寛さんは母校に対し手紙を読み上げる。

どうぞお楽しみに!

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