「はやくにげて とうさんはおかしい」メモを残して失踪した母...実は父が殺したのか!?:ゾクッとする怪感話

公開: 更新: テレ東プラス

【この記事の3行まとめ】
・声優の河西健吾武内駿輔が「知らなくていいこと」をテーマにした朗読劇を。
・ある日突然母親が失踪し、父親と息子の二人暮らしが始まる。
・奇妙な出来事が続き、息子は父親が母親を殺したのではないかと疑うが......?

世の中には、知らなくていいことというものがある。その核心に近づくことで、それまでの全てがひっくり返ってしまう、なんてことも。時には目を閉じ、耳を塞ぐことも必要だ。もしあなたが、幸せな人生を送りたいのならば。

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"Mr.都市伝説" 関暁夫がMCを務めるストーリーテリングバラエティ「Mr.都市伝説 関暁夫のゾクッとする怪感話」(毎週金曜深夜0時放送/BSテレ東)。巷でささやかれる都市伝説、人智を超えた超常現象、人間の悪意と狂気......様々なゾクッとする話を人気声優の朗読劇でお届け。

7月23日(金)の放送では、前回に引き続き河西健吾(「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」三日月・オーガス役など)と、武内駿輔(「アイドルマスター シンデレラガールズ」プロデューサー役など)が登場。前回38歳を演じた河西が、今回は一転して18歳に。武内と共に、奇妙な家族にまつわる怪感話をお届けする。

怪感話#33
「不思議な家族」

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息子(河西)が高校から帰ってくると、母はいなくなっていた。父(武内)によると、母はパート先に若い恋人がいたが、父は火遊びだと思って気付かないふりをしていたという。しばらく様子を見ようと、父は仕事をしながら家事を一手に引き受けることになった。

ある日、母の靴が全て下駄箱から外に飛び出ていた。それを見た息子は、母が何を履いて出ていったのか疑問を持つ。それからも家中の窓や扉が開きっぱなしになるなど奇妙な出来事が続く中、急に電気のブレーカーが落ち、誰かが大声で呼びかけてきた。その夜、息子は金縛りに遭い、目を開けると見知らぬ男性が机の引き出しを指差している。翌朝開けてみると、紙の切れ端が。そこには「はやくにげて とうさんはおかしい」と......。

そこに、父がやってきた。紙切れのことを悟られないよう、母の靴について聞くと、処分したという。息子の頭に、嫌な考えが浮かぶ。全て揃っていた母の靴。母のメモ。その靴を慌てて処分した父。もしかしたら、父が母を......? だが父は、必死に父親の役割を果たしてくれている。もし母を殺したのだとしても、それはしょうがないことだったはず。そう思い始めた息子は、もう余計なことを考えないと決めた。

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その後、父が食事の支度をしている時のこと。テーブルの下に母が見えた息子は、驚き叫びながらも母という言葉を呑み込み、虫がいたとごまかす。すると父はこう言った。

「もしかして、その虫......でっかい、母さんみたいな虫だったか?」

実は父も、家の中で母や相手の男が見えていたのだ。息子は父に、母とその相手を殺したのかと問う。

「だったらどうするんだ。お前もこの家から出て行くのか」

父は、握っていた包丁を息子に向けていた。

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「僕は、父さんと一緒にいる」
「そう言うと思ったよ。やっぱりお前は、俺の息子だ!」

息子は、母と相手の男が、この家のどこかで眠っていることを確信した。

食事中、父が「塩いるか?」と聞いてくる。味付けのためではなく、母が見えた時に使うのだと......。

おかしくなっているのは、父だけではない。父を選び、二人でこれからずっと、母を無視して生きていくと決めた息子もまた、父と同じなのだ......。

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関、河西、武内によるスタジオトークでは、河西が実家での習慣を披露。実家には風呂場がなく、大きなクーラーボックスを風呂にしていたそう。今も帰省した時はクーラーボックス風呂に入っていると明かすと、関と武内は仰天。河西は「それが当たり前のように暮らしていたので」と言い放った。

次回7月30日(金)の放送は、小林裕介と天﨑滉平が登場。「可愛い! カッコいい!」と関を乙女にさせてしまう二人が、怪感話をお届けする。
※次回は深夜0時30分からの放送です。

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