仕事も家も捨て、日本縦断4000㎞の自転車旅へ!YOUは4年後どうなった?:YOUは何しに日本へ?

公開: 更新: テレ東プラス

日本を訪れる外国人たちを、空港や街でアポなしインタビュー! そのまま密着取材を行う「YOUは何しに日本へ?」(毎週月曜夜6時25分~)。今回のテーマは、「そうだ!自分探しの旅に出かけようSP」。迷えるYOUたちの運命が変わる瞬間が必見の95分で、はたしてどんな面白YOUに出会えるのか?

you_20210719_01.jpg(初回放送日:2017年4月24日)

空港で声をかけたのは、アルゼンチンから来た番組ファンのYOU。「大好きな番組に話しかけられるなんて夢みたい!」と興奮しながら、日本最南端の波照間島(沖縄県)から日本最北端の宗谷岬(北海道)まで、87日間かけて約4000㎞の自転車旅をすると教えてくれた。しかも仕事も辞め、家も車も全部売って、裸一貫で来日したという本気っぷり。取材をお願いすると、「ホントに僕に密着してくるの?」と喜んでくれたので、密着決定!

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翌日は波照間島の港で、エーセさん(当時46歳)と再会。愛車のリュウ(龍)に乗って、まずは旅のスタート地点となる最南端の石碑を目指す!...と思ったら、さっそく坂道続きで自転車こぎも苦しそう。ついにバランスを崩しヨロヨロと転倒すると、今度はうまく起き上がれなくなってしまった。これが人生初の自転車旅、体力も微妙な46歳、慣れていないから無理もないが、この先大丈夫か...?

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出発から約4時間30分、ようやく旅のスタート地点に到着。「南(ミナミー)」と石碑にハグし、手を合わせ祈る。「日本という素晴らしい国で旅させてもらえることに感謝したんだ」と明かしたあとは、いよいよ大冒険のスタートだ!

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ちなみに、旅の全ルートはこちら。

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叫んだり歌ったり、再び波照間港に向かって28℃の暑さの中をハイテンションで走る。ふと見つけた島の売店で日焼け止めを買いに入り、優しい店主にススメられた世界一の浜(ニシ浜)にも寄り道することに。

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ニシ浜は、「トリップアドバイザー」(旅行プラットフォーム)が選ぶ「日本のベストビーチ」で1位も獲得した名所。波照間ブルーの美しさに思わず午後6時から海水浴を満喫したあと、旅のきっかけを聞いてみると...。

幼い頃、空手の先生から聞いた日本に興味を持ったエーセさん。でも大学卒業後に始めたSE(システムエンジニア)の仕事が忙しく、旅する時間は取れなかった。そんなとき友人のススメで当番組を観るうちに、YOUに刺激されて一念発起。「仕事も辞めて家も売り、お金を作って国を飛び出したよ。46歳で年齢的にもラストチャンスだと思ったんだ」と決めたエーセさんには、もう帰る場所も仕事もない。でもこの旅には、残りの人生を過ごす場所と仕事を探す目的もあったのだ。

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翌日、風にアオられて再び転倒、膝をすりむくハプニングもあったけれど、くじけず波照間港に到着。石垣島→鹿児島(旅6日目)→熊本(旅12日目)→愛媛(旅20日目)→岡山(旅25日目)→兵庫(旅33日目)→名古屋(旅45日目)→静岡(旅47日目)入り、と順調に進むエーセさん。49日目、約2000㎞の辺りでは、富士山が見えると、感極まって号泣する一幕も。ここから旅は後半戦へ。

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山梨県(旅49日目)の住宅地を走っていたエーセさんが、ここでいきなり「アキさん!」と呼びかけ、涙のハグを交わす。この方は秋山さんといって、2年前にFacebookにアップした富士山の写真をきっかけに、交流が始まった方。以来メールで交流を深め、今回待望の初対面となったのだ。せっかくなので秋山家にもお邪魔し、ご家族に挨拶し、楽しい時間の中でいつか大好きな日本に住みたいという夢を伝えた。

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翌朝は秋山さんから贈られた法被を着て、朝ごはんをごちそうに。奥さんがにぎってくれた鶏肉とゴボウのおにぎりが美味しくてテンション爆上げの中、日本語がうまいのはなぜかと聞かれると、この番組を観てバナナマンから日本語を学んでいるからと告白。それはスゴい! 時間になり、秋山さん家族にお礼を伝えると、再び北海道を目指して出発~!

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旅50日目(北海道まであと約2000㎞)、憧れていたという日本一の名所「新倉山浅間公園」(山梨)に寄り道を。絶景ポイントに立ったとき、目の前に広がる富士山×五重塔×桜の美しさに、「まるで夢の中にいるみたいだ」と、感極まって涙があふれたエーセさん。ちなみにここは、YOUの日本旅バイブル、「ロンリープラネット」の表紙にもなった最高の場所だ。

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旅78日目、JR青森駅近くで番組を観た地元の方に激励されたエーセさんは、「どこを走っていても、日本の人って応援してくれるよね。いつも力をもらっている」とうれしそうだ。その後、青森港からフェリーに乗船し、ついに北海道に上陸! 函館港から宗谷岬まで、あと約670㎞となった。

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しかし途中から悪天候になり、強風と土砂降りに見舞われるが、エーセさんは黙々と休まず走り続ける。なぜそんなに急ぐのか? それは、観光ビザで来日したため(日本滞在は3カ月間)、タイムリミットが迫っているから。日本での滞在期間は残り9日。宗谷岬までは約600㎞あるから、とにかく急がないとゴールできなくなってしまう。それだけに、「もはやこの旅は僕だけのものではないよ。助けてくれた多くの人の思いと共に宗谷岬へ行くんだ。日本人は僕が旅の途中で食べ物や泊まる場所など困ったとき、いつも見返りを求めることなく全力で助けてくれた」と、応援してくれるすべての人たちのためにも、エーセさんは爆走し続けるのだ。

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旅83日目(リミットまで4日)、目的地まではあと約210㎞という地点で、エーセさんは道に座り込む男性に「大丈夫ですか?」と声をかけた。しかし心配は無用で、男性から宗谷岬から函館まで徒歩で旅をしていると聞くと、エーセさんは興味津々に。退職後、徒歩で日本一周する夢を叶えようとしている65歳男性との出会いに、「勇気をもらいました!」と、今日も心のガソリンは満タンだ。

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利尻富士をバックに、とにかく先を急ぐエーセさん。ここでついに稚内市に突入! 泣いても笑ってもリミットはあと1日、ゴールの宗谷岬まであと約30㎞と迫る。

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旅の最終日、「今日は今までの旅の思い出を噛み締めながら走る」と決め、宗谷岬へ。「今はうれしい気持ちとさみしい気持ちがあるよ。この素晴らしい旅で出会ったすべての人に感謝したい」と、自転車をこぎ続ける。これまでの旅でエーセさんが出会った日本人は、なんと1086人にも!

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ゴールが見えてくると、エーセさんは「あ~~」と叫び始めた。そしてついに宗谷岬の石碑の前に立ち、感無量のゴールイン!! 愛車のリュウにも感謝の言葉をかけ、「北(キタ)~~」と叫んで石碑にハグして大号泣。エーセさん、本当におめでとう!

「まだ私の人生の旅は終わらない。これからが始まりなんだ。自転車旅は終わったけど、まだ住む場所を決めていないからね。またすぐに日本に帰ってきてじっくり探すよ。もう日本以外に住むことは考えられないよ」と、新たな旅はもう始まっていた。

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あれから4年。エーセさんは今どうしているのか、リモートで直撃したぞ!

画面に登場したエーセさんは、「スゴく元気です」と、4年前と同じテンション。そして今、自分でも信じられないというが、なんと東京に住んでいるんだって! このリモートも都内の自宅からで、在住歴は2年半に。つまりエーセさんは、もうひとつの夢も叶えていたのだ! 現在は、都内の会社で再びSEとして働いている(コロナ禍でリモートワーク中)。

ちなみにこの部屋に決めた理由は、窓から富士山が見えたから。確認すると、小さいながらたしかに富士山がちらっと見える(笑)。「いつかは富士山が全面に見える家に住みたい。それが次の夢です」と、新たな夢を教えてもらったところでリモートは終了。

エーセさん、次のジャパニーズドリームに向かってがんばってね~!

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