「3か月かけたキャベツが1個8円…」45歳農業男性が西洋野菜に挑んだ理由

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矢作兼おぎやはぎ)、ビビる大木らがMCを務める『家、ついて行ってイイですか?(明け方)』(テレビ東京系、毎週月曜27:55~)が6月7日に放送。今回は、東京・町田の温泉施設「ロテン・ガーデン」で出会った45歳の農家、小山三佐男さんの自宅を訪れた。

婿入りで農家を継いだという小山さんは、その道11年の経歴の持ち主。いまは立川で「珍しい野菜」を作っているという。訪れた自宅は大きな純和風のお屋敷。間取りは8LDKといい、スタジオには驚きの声が上がる。部屋の中には子供のおもちゃやフィットネスの道具がいっぱい。小山さんいわく、「お婿さんなんで居場所が無い」ため、夜にジムへ息抜きに通っているのだという。

取材をしていると、小山さんの義父、清さんの姿が。清さんは小山さんを「やり手」といい、「今の流行りの野菜を作っている」と語る。その後、小山さんの作業場であるビニールハウスへ。その中には「マザーレッド(赤レタス)」など、スーパーでは見かけない、珍しいヨーロッパ野菜の苗が並んでいた。「(マザーレッドの特長は)味が濃い」と小山さん。シェフ達からも「色合いにすごく使い易い」と評判だという。

「(婿入りの前までは)実家が蕎麦屋なので、ずっと蕎麦屋を(手伝っていた)」と小山さん。本当は実家の2代目を継ぎたかったが、現在は長男が継いでいるという。「まぁ悩んでてもしょうがないんでね」と小山さん。「今度(舞台が)畑になったんだから、畑で今度は広げて行こうと思って」と、農業に本腰を入れるようになったという。

案内された畑には、一面花を咲かせたジャガイモの苗が。品種名を尋ねると小山さんは「デストロイヤー」と答え、またしてもスタジオに驚きの声が上がる。小山さんいわく、「サツマイモとクリをかけ合わせたようなジャガイモ」。プロレスラー「ザ・デストロイヤー」の覆面にそっくりな模様をつけることから、その名前がついたという。

さらに小山さんは、全身紫色の「ハーモニーニンジン」や「西洋ネギ」など、生産している珍しい野菜を次々と紹介する。「西洋ネギ」は一般的な和ネギと違って生では食べられず、「火を通してトロトロにして、ポタージュで食べる」。価格も350〜400円と高めに設定しており、主にホテルや飲食店へ納品しているという。

そんな小山さんの月収は、「最盛期だと100万円」。ただ、「最初の半年くらいは本当になかなか上手くいかなくて、失敗だらけだった」という。「種をまいても芽が出なかったり、土壌の改良に苦労した」と小山さん。最初に作った野菜も、周りの農家から「『そんな野菜、売れるわけない』と散々言われた」というが、現在は作付の9割を小山さんの野菜が占めるようになったという。

「どうしてハードルの高い西洋野菜をやろうと思ったのか?」と、小山さんに尋ねるスタッフ。小山さんの口からは、苦労して作った野菜を安値で買い叩かれた経験が語られる。「キャベツ10個入ったダンボールの値段が、80円って書いてあった。1個8円ってことなんですよ、3か月かけて作ったキャベツが」と小山さん。「東京の農業に革命を起こしたい」と、西洋野菜づくりに踏み切った経緯、そしてそれを支えてくれた人々との思い出が語られた。

次回は6月14日に放送される。

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