叔母を送る吉田羊“トキコ”と國村隼“哲也”の思いに共感の声「見るのきつくなるくらいリアル」

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吉田羊國村隼が親子役でW主演を務めるドラマ24『生きるとか死ぬとか父親とか』(テレビ東京系、毎週金曜24:12~)の第2話「老いるとか 思い出とか」が、4月16日に放送。老いた叔母を見送るという内容に、SNS上では「今回のはちょっと見るのきつくなるくらい、リアルだったなぁ……」「誰かを失ったことがある人には今回の内容は強く響くはず」と共感の声があふれた(以下、ネタバレが含まれます)。

ラジオパーソナリティ・コラムニスト・作詞家と多彩な顔を持ち、女性からの圧倒的な支持を集めるジェーン・スーが自身の家族の出来事と思い出を描いた同名のエッセイが原作。主人公・蒲原トキコ(吉田)とその父親・哲也(國村)が織りなす、おもしろ可笑しくて、ときどき切ない家族のドラマが描かれる。

哲也から、“バーバ”こと叔母(松金よね子)のお見舞いに誘われたトキコ。華道の師範として長らく活躍してきた叔母は生涯独身を貫き、自力で動けなくなった今は自分で手配したケアハウスに入居していた。叔母は明るく二人を迎え、トキコの持ってきた手土産のマンゴーを喜ぶが、しばらくして果物の入っていた紙袋を指差し、「何か、美味しいもの持ってきてくれたの?」と尋ねる。認知症の症状が現れ、ついさっきの出来事を忘れてしまったのだ。

現実を突きつけられ、押し黙る二人。気まずい空気を打ち破ってトキコが「さっきマンゴー見せたじゃん!」と突っ込み、哲也も「バーバー、しっかりしてよ」と呆れ笑いする。「私、ボケちゃったのよ……」と悲しそうに笑う叔母に「何かやってほしいことない?」と尋ねるトキコ。「外の空気が吸いたいわ」という叔母の願いを叶えるべく、オシャレをして近所のスーパーへ一緒に買い物に出かける。

トキコ(吉田羊)、叔母(松金よね子)
トキコ(吉田羊)、叔母(松金よね子)

叔母の車椅子を押してスーパーを所狭しとかけまわるトキコ。鮮魚コーナーで「このマグロ美味しそうねぇ!」とショーケースを覗き込む叔母を「夕飯食べられなくなるよ」と一度はたしなめるトキコだったが、悲しそうな顔でなおもショーケースを覗き込む叔母の顔を見て、「好きなものを好きなときに食べたっていいよね〜」「夕飯食べられなかったら、残しちゃえ!」と、マグロの刺身をカゴに入れ、叔母の顔に笑顔が戻る。

楽しい買い物を終え、ケアハウスに戻ってきた二人。哲也が待つ居室をトキコが覗き込むと、そこには哲也とともに見知らぬ女性の姿があった。トキコの脳裏に、かつて哲也の愛人と病院で鉢合わせしたトラウマが蘇る。動揺してその場から動けないトキコをよそに、叔母は女性に「あら、いらっしゃい!」と親しげに話しかける。その女性は哲也の愛人ではなく、花を生けにやってきた叔母の教え子だった。その後、スーパーで買ってきたマグロの刺身をおいしそうに食べる叔母を眺めながら、トキコは動かなくなった叔母の足をお湯で丁寧にマッサージする。

その後時は流れ、叔母の葬儀に。トキコは叔母の棺に生前使っていた化粧品を入れてもらおうと葬儀場の係員に頼むが、「有毒なガスを出したり、燃えきれなかったりするので」と、杓子定規に断られてしまう。それを見ていた哲也は、二人につかつかと歩み寄って……。

SNS上では、「誰かを失ったことがある人には今回の内容は強く響くはず」「母の事を思い出しました」「今回のはちょっと見るのきつくなるくらい、リアルだったなぁ……」と共感の声が。「自分の物忘れを指摘されたり、棺桶の中にお気に入りの口紅を入れられなかったり、何気ない会話や事実の中の小さなショックにどきりとさせられる。老いの現実なんかは活動的な叔母さんだったら尚更ショックだったろうな……」と、内容に強く感情移入する声も寄せられていた。

次回第3話は、4月23日に放送。アレルギー検査のついでに突然「顔のシミを取りたい」と言い出した哲也に困惑するトキコ。いまや男性の美容は普通のものだと、頭ではわかっているのだが……。

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