パフォーマンス向上&健康促進!アシックスが提唱する“究極の歩き方”を習得する方法

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竹崎由佳アナ、勝村政信、 都並敏史
竹崎由佳アナ、勝村政信、 都並敏史

アシックススポーツ工学研究所の市川将が、3月6日放送のサッカー番組『FOOT×BRAIN』(テレビ東京系、毎週土曜24:20~)にゲスト出演。スポーツの基礎ともいえる“歩行”を特集。究極の歩き方をマスターするための5つのポイントを紹介した。

長年、日本人の足について研究するため約5000人の足を分析し、人の身体の仕組みや動き、トレーニング手法などを研究している市川。そんな足のスペシャリストが提言するのが“究極の歩き方”。マスターすればパフォーマンスの向上やケガの予防、健康維持にも繋がるという。

今回、ブレインスカウター・サトミキこと佐藤美希が、ASICSが運営する最先端のフィットネスジム「ASICS Sports Complex TOKYO BAY」へ。酸素濃度が自由に変えられるこの施設では、都会にいながら本格的な高地トレーニングを行うことができる。

まず、自分の歩き方を知るための指標“歩行年齢”を測定。実年齢27歳に対して26歳で、測定結果を詳しく見ると、同年代と比べて歩く速さと腕の振りが少し弱く、左右の歩幅も7cm差があることがわかった。歩幅に差があるとつまずきや転倒のリスクが高まるという。

修正すべき点が分かったところで、次に知るべきは足の形。普段、24~24.5cmの靴を履いているというサトミキだが、3次元で測定できる機器を使って足のサイズを計測すると、左足が24.3cm、右足が24.2cmだと判明。25.5cm程度の靴が適正だと勧められた。また、足の形はスポーツの特性によって変化するそうで、元柔道部のサトミキは、裸足で強い踏み込みをする競技を続けていたため土踏まずが低いのではないかと分析された。土踏まずが低い場合、足の甲の部分にスペースが生まれやすくなるので、サイズが合っていても中で動きやすい傾向があり、靴紐をしっかり結ぶことが大切だという。

自分に合った靴や履き方を知ったところで、市川が“究極の歩き方”を身につけるための5つのポイント「①やや速く歩く」「②あごを引いて視線は前」「③ひじを後ろへ引くように振る」「④背筋を伸ばす」「⑤かかとで着地し、つま先で地面を蹴る」を指南。これらを普段から意識することが究極の歩き方に近づけるという。さらに左右の歩幅の差をなくすために、身体のバランスを整えるトレーニングを実施。その後、再び歩行年齢を測ると1回目の26歳から18歳以下へと若返りに成功。少し意識を変えるだけで、美しく効率の良い究極の歩き方に近づくことができた。

そしてスタジオでは、普段愛用している靴の底から見えてくる、歩き方の問題点を紹介。つま先のすり減りは、ハイヒールなどを履き慣れてペタペタ歩きになっている人に多く、段差でのつまずきや腰痛の原因に。かかとの内側が極端に減る人は偏平足や外反母趾の可能性。極端なかかとのすり減りは猫背の方や高齢者に多い。かかとの外側のすり減りは、体の自然な動きでは大きな問題はないが、極端な場合はO脚になってしまうことが多く、競技特性上サッカー選手に多く見られるという。

また、競技特性によって足の形が変化することも。サッカー選手の場合は細かい切り返しを多用するため、足幅が外に広くなる傾向がある。マラソンの場合は足幅が細く土踏まずが低くなりやすいという。

競技特有の怪我もある。例えば、サッカー選手の場合、香川真司清武弘嗣が悩まされた、足の小指の付け根が折れてしまう“ジョーンズ骨折”と呼ばれる怪我がそれだ。市川は「スパイクでガチっと止まることはパフォーマンス上では良いが、かかりすぎると負荷が強く疲労骨折などの原因になる」と言い、試合以外では、負担の少ないトレーニングシューズを履くなどの対応を勧めた。また、人工芝は天然芝に比べて2~3倍、ジョーンズ骨折のリスクが高いと言われ、ブレードタイプのスパイクも負荷が高いと考えられているという。

成長期の子供の靴選びはどうなのか? 小学校高学年から中学生のいわゆる“ゴールデンエイジ”は、足が最も成長する時期でもあり、半年に0.5cm成長することも。この間、長い期間履けるように大きな靴を買いたくなってしまうところだが、大きすぎるとキツすぎるのと同じように、指が前で詰まったり外側にずれて当たったりしてしまう。「かかとと甲の部分はしっかりと締まりながら、指の部分に動く余裕があるのが良いバランスになる。半年に一回くらいの買い替えが好ましい」と買い替えサイクルについて話した。

また、競技によって靴紐の結び方も大切で、市川は「アンダーラップ(紐を下から上へ)は足になじみ圧迫感が少ない。逆にオーバーラップ(紐を上から下へ)は締まりが良くて緩みにくい」といい、短距離選手はオーバーラップ、長距離選手はアンダーラップを勧めており、サッカー選手にはどちらかと言えばオーバーラップを勧めていると語っていた。

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