オナマシ・イノマーさんの壮絶な最期の映像に視聴者号泣「命燃え尽きるまで生きる姿が脳裏から離れない」

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オナマシ・イノマーさんの壮絶な最期の映像に視聴者号泣「命燃え尽きるまで生きる姿が脳裏から離れない」
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2月28日に放送された『家、ついて行ってイイですか?(特別編)』(テレビ東京系、毎週水曜21:00~)では、伝説の性春パンクバンド、オナニーマシーンのボーカル・イノマーさんの闘病と壮絶な最期に密着した映像に加え、葬儀から1年経ったもう一つの物語を放送。インターネット上には、「人生観が変わる」「命燃え尽きるまで生きる姿が脳裏から離れない」「壮絶ではあるけど、たくさんの人の愛情を感じる素敵なドキュメンタリーでした」といったコメントがあがっていた。

1月6日放送回が2021年1月度の「ギャラクシー賞」月間賞を受賞した同番組。この日、再度、特別編を放送。イノマーさんの内縁の妻・ヒロさんに下北沢駅で声をかけた2019年12月23日(取材日)の放送回からさかのぼり、偶然にも、元バンドマンでイノマーさんともかねてから親交のあったテレビ東京の上出遼平氏が残していた彼の闘病生活の映像とを合体した、一周忌となる2020年12月19日までの軌跡を追った。

番組の取材から1年。ヒロさんがこの日向かったのは、イノマーさんの一周忌の法要と納骨だ。彼の戒名は「性春昌幸信士位」で、ライブにも通っていたファンの1人でもある僧侶が付けたと話す。

そして映像は、上出プロデューサーが収めた2019年2月へ。手術から5か月が経過したこの日、イノマ―さんは都内のカフェで、10月に控えたオナニーマシーン結成20周年記念イベントのための打ち合わせを行っていた。この時は、ガン摘出のため舌の2/3を切除していたが、ライブに向けリハビリを重ねている最中だった。

そしてライブまであと3か月となった7月、ガンが転移し再発。8月から抗がん剤と放射線治療を開始した。そして9月末には、イノマーさんのがん闘病を支援するため、盟友の峯田和伸銀杏BOYZ)の呼びかけで開催されたイベントにも駆け付け、何とか10月22日の本番を迎える。

ホテルから会場入りしたイノマーさんは、座っているのもやっとの状態。楽屋では、カメラに向かって「成長しちゃって」と、喉元に浮き出たガンをTシャツをまくり上げて見せ「もう限界だ。リアルリアル」と口を開いた。そしてライブ開始から5時間、遂にオナニーマシーンが舞台へ上がる番に。車いすから立ち上がったイノマーさんは、会場の「イノマー」コールに応えるように、両手を掲げて見せる。そして3000人のファンが見守る中、「ごめんね、まだ生きてます」と茶目っ気に語りかけ、「しがみついて絶対ここに立ってやると思って」と最後の力を振りしぼり、ベースを弾き、熱唱し、最後は裸になってその生きざまを見せつけ人生最後のライブを終えた。

帰りのロケバスの中で、上出プロデューサーが「今のところの人生どうですか?」と尋ねると、イノマーさんは「楽しい。楽しかったよ。楽しすぎるのも良くないな」と笑った。

それから1か月後、病室のイノマーさんは危篤状態に。医師からもかなり厳しい状態だと告げられるが、昏睡から20時間後に峯田が病室に訪れると、イノマーさんの体が反応を示す。そして奇跡的に意識が戻り、親交の深い江頭2:50山口隆サンボマスター)など多くの友人が駆け付け、意思表示を見せるまでに。それから53歳の誕生日となる11月27日に退院し、自宅で家族揃って誕生日を過ごす。

しかし5日後、再び体調が悪化し入院。痛みで睡眠も取れない日々が続き、視力も急激に低下した。そして12月19日の明け方には心臓の動きが弱まり、家族が見守る中、永眠につく。時刻が2時50分だと確認したヒロさんは、涙を流しながらも「最後の最後まで笑わせていったね、最高だわ」とその健闘を称えた。

番組スタッフは、一周忌を終えた足で、現在も住んでいるというイノマーさんと暮らしていた自宅へ。片付けているときに出てきたという闘病日記には、周囲に弱音を吐かないイノマーさんのリアルな本音が綴られており、「どうしたらいいかわかんないなってなったら、イノマーが言ってくれた言葉とか、残してくれた文章を思い出してこの1年生きてきた」と懐かしい癖のある文字を見て支えられてきたと話す。日記にも「楽しくね」と書いてあると言い、「せっかく生きてるんだから楽しいことしなよって言ってくれてる気がして」とヒロさん。

スタッフが「今は楽しめているんですか?」と尋ねると、「どうでしょうね」と笑ったところで、急に部屋の電気が点灯。そのタイミングの良さに「イノマーかな?」と笑い、「1年前よりは笑えるようになったかな」と徐々に上を向けるようになったと語った。

ネット上では、「『性』と死、テレビでも伝わった圧倒的なメッセージ。 命を全て使い切って旅立ってしまったイノマーさん。 もう少し早く、存在を知りたかった 」「かなり衝撃映像だが1人でも多くの人に見てほしい。人生観が変わる。危篤の時峯田くんが駆けつけた際の映像は嗚咽泣きでした。ぜひ見てください」「壮絶ではあるけど、たくさんの人の愛情を感じる素敵なドキュメンタリーでした」「パートナーのヒロさんの言う通り『命を使い切って死んだ』命燃え尽きるまで生きる姿が脳裏から離れない」「この放送はここ数年で1番心を持ってかれました。命を使い果たすってのはこういう事だと思います。 是非見て目に焼き付けてください」「あそこまでリアルな癌闘病は見たこと無かったのでショッキングな所はあったけど。あれがリアルなんだよな。峯田さんが会いに行って抱きついたり、亡くなったのが2時50分とか。奇跡でしかない」などのコメントがみられた。

次回は3月3日放送される。

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