還暦ライダーで青春を謳歌したファンキーおばあちゃん、その裏に秘められた悲しい過去とは?

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2月1日に放送された『家、ついて行ってイイですか?(明け方)』(テレビ東京系、毎週月曜27:55~)では、歌が大好きなファンキーおばあちゃんの自宅を訪問した。

終電を逃した人にタクシー代を払う代わりに「家、ついて行ってイイですか?」と頼み、その人の自宅について行く“完全素人ガチバラティ”。MCは、矢作兼おぎやはぎ)とビビる大木らが務める。ゲストは西野亮廣キングコング)、藤田ニコル

今回は青森県八戸市の舘鼻完璧朝市でカゴを背負ったおばあちゃんを突撃。息子と朝市に来ているということで、コーヒー代を払う代わりに家を見せてもらうことに。

千葉日子さんは78歳。普段は創業42、43年の焼き鳥店を1人で営業し、週1回の休みには友達に会いにカラオケに行っていると自己紹介。息子の真一さんは57歳で、運転代行の仕事をしている。築45年4LDKの一軒家は、14年前に亡くなった大工の夫が建てたもの。自宅には衣装や帽子、ウィッグなど日子さんがカラオケ大会に出場する際のアイテムがあらゆるところに飾ってあり、大会で受賞したトロフィーも数多く並ぶ実力の持ち主だ。

仏壇には、11年前に脳腫瘍で他界した、真一さんの妻・孝子さん(享年46)の遺影が飾られていた。真一さんは「余命半年と言われたんだけど、奇跡的にそれから4年半くらい頑張って……その4年半くらいの間に気持ちの整理は少しはつけることができたかな」と振り返る。

壁には、何枚かの写真が飾ってあり、日子さんが「お父さんがナナハン(排気量750ccの大型自動二輪車)に乗って、オラが1100ccさ乗っていくの」とバイクと共に写る写真を説明。いわゆる“還暦ライダー”で、「61歳まで乗ったね。青春がなかったの、結婚早かったから。『今が青春だ』ってナナハン買ってけられた。優しいおとうさんだべね」と懐かしむ。

真一さんは3人兄弟の真ん中で、姉と弟がいたが、弟は6歳の時に悪性リンパ腫で他界。医者からは「長くて5年、短くて数か月」と言われたが、数か月で亡くなってしまったという。日子さんは「とにかくそれこそ生きてるうちに一生分やってあげなきゃならないなと思った。おもちゃでも何でも欲しいものを買ってあげる、好きなことをさせたい。医者の先生はさ『こんな高いの買ったって1週間で飽きるんだよ』って言うから、『先生うちの子供が1週間喜んだら何年分になるんですか?』って怒るんだよ」と回顧。もしも次男が生きていたら、今の生活はまた全然変わっていたかもしれない、別の生き方をしていたかもしれないと言いながらも、「何にも手につかないからカラオケ覚えたら一番安かったから、そうやって気を紛らわせたから良かったの。これで何にも趣味がなかったらどういう生き方してらったかわからない」と語った。

今年に入り、スタッフが再度、千葉家を訪問。2021年の抱負を書いてもらうと、「一日一生」と記した日子さん。「年も年だから、1日1日を一生分大事に生きていきたいと思って書きました」と説明すると、真一さんも「生きてないとできないことがたくさんまだまだありますから、長生きしてもらいたいと思います」と激励。日子さんは、習字には「日」を入れたかったと言い、父親が戦争に行き、日本に無事に帰ってくるようにという祈りから母親が付けてくれた日子という「日」を大事にしたいという思いが込められていると明かした。

次回は2月8日放送される。

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