バナナマン日村“ヒム子”「志村けんオマージュ」で閉塞感を吹き飛ばす『ゴッドタン』芸人マジ歌選手権

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おぎやはぎ小木博明矢作兼)、劇団ひとりらが出演するコントバラエティ番組『ゴッドタン』(テレビ東京系、毎週土曜25:45〜)恒例の年末スペシャル『芸人マジ歌選手権』が12月29日に放送。圧倒的なパフォーマンスと笑いの盛り込まれた本気のライブステージ(=マジ歌)を披露した。

第18回を迎えた今回は、日村勇紀バナナマン)、角田晃広東京03)、秋山竜次ロバート)、岩井勇気ハライチ)、バカリズムハナコ菊田竜大秋山寛貴岡部大)、後藤輝基フットボールアワー)、阿佐ヶ谷姉妹渡辺江里子木村美穂)、劇団ひとりの9組が登場。司会をおぎはやぎとテレビ東京・松丸友紀アナウンサー、審査員を設楽統(バナナマン)、飯塚悟志豊本明長(東京03)、澤部佑(ハライチ)、DJ松永Creepy Nuts)、みちょぱが務めた。

1組目、オリジナルキャラ「ヒム子」として登場した日村は、小学生レベルの下ネタをふんだんに織り込んだ「ヒム子のメッセージソング」を披露。俊敏な動きのなかに「だっふんだ」「大丈夫だぁ」と、今年逝去した笑いのレジェンド・志村けんさんへのオマージュを盛り込み、閉塞感あふれる世間の空気を「おちこんでないし〜!」と明るく笑い飛ばす。

2組目の角田は、タレント・大竹まことの子息で芸能事務所ASH&Dのマネージャー大竹涼太を携え、ドラマ『半沢直樹』(TBS系)への出演を自慢する歌「帳消しだ!」を披露。これまで自身の経験した黒歴史の数々がドラマ出演によって「帳消し」になったとアピール。

3組目、ロックバンド「Healing COBRA」として登場した秋山は、謎の指導者“淡邦人先生”が主催する謎の教団「オメガ」によるスピリチュアルソング「Hey Teacher」を熱唱。その不穏すぎる内容に、みちょぱが恐怖のあまり顔をこわばらせる。

4組目、白シャツに赤ネクタイというさわやかな恰好で現れた岩井は、「全てのテレビスタッフに捧げる歌」と銘打ったナンバー「ありがとうテレビマン」を披露。弾けるような笑顔で「しゃ! しゃ! 感謝感謝!」と歌い出したかと思うと、一転鬼の形相になり、ステレオタイプな価値観を押し付けるテレビマンたちを舌鋒鋭くこき下ろす。

5組目、アニソン界の神・影山ヒロノブを思わせるレザージャケット&金髪姿で登場したバカリズムは、往年のアニメのオープニングテーマ風に俳優・渡辺徹へのリスペクトを綴った「戦え! 渡辺徹」、ヒーロー物アニメのエンディングテーマを彷彿とさせるしっとりとしたバラード「戦士の週末」を披露。背後のモニターにはオリジナルのアニメを流し、その完成度の高さに審査員たちが舌を巻く。

6組目、ハナコはお笑い第7世代を代表し、周りを取り巻く先輩芸人たちに対する気持ちを綴ったナンバー「先輩」を披露。「先輩、マジで怖い」「第7世代などいつでも消せると思ってる」と、衝撃の本音をソウルフルなサウンドに乗せてぶちまけながら、スタジオの先輩芸人へと矛先を向け、ひとりひとり名指しでその「怖さ」を暴いていく。

7組目、レザージャケットにサングラスというロックミュージシャン姿で現れた後藤は、ギターを電飾で光らせながら「GOTO タイムトラベル」を披露。タイムトラベラーとして時代を自在に行き来しながら歴史上の偉人たちとファンキーな交流を重ねる様子を「応仁の乱デブー」「古今和歌Shooting」などといった独特のセンスのダジャレを織り交ぜた歌詞でミュージカル風に歌い上げ、DJ松永が「かっこいいな」と本気の感嘆を見せる。

8組目、Superflyを彷彿とさせるヒッピーファッションで登場した阿佐ヶ谷姉妹は、自身の「マジマネージャー」であるASH&D・大竹マネージャーとともに、ふたりの地元・阿佐ヶ谷北口商店街への愛を歌う「頑張れ北口商店街」を抜群の歌唱力で披露する。背後のディスプレイには商店街の人々がつぎつぎと登場。歌唱後に明かされた「秘話」に、思わずふたりが号泣する。

今年もトリを務めた劇団ひとりは自筆の手紙を通じて「家族ができ、守りに入っている自分がいた」と語り、今回のマジ歌は「あえて危ない橋を渡る」と宣言。その後登場したひとりの“危なすぎる姿”にスタジオが騒然となる。

今回も見応えギッシリの内容に、インターネット上では「90分あっという間」「仕事納めの夜に相変わらずピッタリの仕上がり」と絶賛の声が。さらに「マジ歌の凄いところは 舞台演出 テロップ  持てる全てを使って笑わせにくるところ」と、芸人たちのパフォーマンスを引き立てる演出力の高さにも賞賛の声も相次いでいた。

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