母と姉から肺をもらい難病を乗り越える20歳の夢「人を助けたい」『家、ついて』

公開:

家、ついて行ってイイですか?(明け方)』(テレビ東京系、毎週月曜27:55~)が10月19日に放送。難病を持つ妹を支える家族の自宅を訪問した。

終電を逃した人にタクシー代を払う代わりに「家、ついて行ってイイですか?」と頼み、その人の自宅について行く“完全素人ガチバラティ”。MCは、矢作兼おぎやはぎ)とビビる大木らが務める。

今回は、良心的な価格で人気のローカルスーパー“生鮮スーパーゼンエー”の野菜売り場に定点カメラを設置して、買い物代をお支払いするかわりに自宅訪問させてもらう企画を実施。その中で、他薦応募の松本まやさん(28歳)の自宅に後日訪問することになった。

スタッフが自宅を訪問した直後にご主人の隼人さん(29歳)が帰宅。2人の馴れ初めは小中学校が同じ幼馴染で、挙式は埼玉県越谷市の「ベルヴィギャザホール」だったそうで、同じ場所で加藤茶夫婦も挙式を行ったと話す。そこに「楽しかった」と入ってきたのは、まやさんの妹・ひろりさん(20歳)だ。「(結婚したら)お姉ちゃんがいなくなっちゃうのかと思って」と花束贈呈で涙が止まらなかったエピソードを明かす。

実はひろりさんは、生後3か月で特発性間質性肺炎(指定難病)と診断され、現在も薬を服用中。しかも、ひろりさんとは年子の妹がもう一人いたが、同じ病気で7歳のときに他界したと話す。現在、近くの実家に住むひろりさんは、頻繁に姉夫婦の家に遊びに来ているようで、この日も隼人さんがお風呂に入ると言うと、ひろりさんがまやさんの長女と長男に声をかけお風呂に入るよう促すなど、もう一人のお母さんのように姪っ子、甥っ子の面倒を見ていた。

聞けば、ひまりさんが日常生活を普通に送れるようになったのはつい最近のことで、それまでは機械(酸素ボンベ)を付けて生活しているような状態だった。階段を登ったこともなければ、学校にも通えず訪問で勉強を教えてもらっていたという。そして、今年に入ってすぐにも入院。その時は、「覚悟しておいてください」と家族は伝えられていたとまやさんが明かした。しかし、その後、まやさんとお母さんの肺を移植したことで、機械も外れ、ようやく日常生活を送れるようになったのだという。

まやさんは、「(移植して)うちら(まやさんと母)より元気だよね。うちらが提供した肺が20%くらいで、ちょっと無くなっただけですごい苦しくて。この子ずっと苦しかったんだなって……」とドナーになり気づいたことを口にした。するとひまりさんが、「でも私それ知らなかったからね、お姉ちゃんとママから肺をもらえるってこと」と、手術直前に身内がドナー提供者だと打ち明けられたと明かす。隼人さんは、「言っちゃうと手術しないとか、お姉ちゃんとお母さんの肺だったらいらないとかってなっちゃうと、その時点で移植の話が真っ白になっちゃうから……」と説明した。

そうした経緯もあり、ひまりさんは「治って移植して元気になって、自分が子供たちの面倒を見て、少ないかもしれないけれどそれが恩返しになるのかなって自分の中で思っていて。ママにもこんな生意気な娘だけど『産んでくれてありがとう』ってのもありますし」と感謝を口にした。最後に、将来の夢を尋ねられたひまりさんは、「看護師さんになりたいってずっと言っていて、人を助けたい。先生とか看護師さんに助けてもらったし、家族にも助けてもらった。言葉では簡単かもしれないけど、いつか助けてあげたいと思って」と移植したことで人生の新たなスタートを迎えられた喜びと、この先の夢を語ってくれた。

次回は10月26日に放送される。

PICK UP