今野敏「短編集がどう料理されるのか…」中村梅雀&平岡祐太のバディと榎木孝明が織りなす世界に期待『機捜235』

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4月24日(金)19時57分から、2時間ミステリーの新作『今野敏サスペンス 機捜235』(テレビ東京系)が放送される。このたび、原作の今野敏が、撮影現場を訪問。主演の中村梅雀をはじめ、平岡祐太榎木孝明とのスペシャルカットとコメントが到着した。

同ドラマは、警察小説の旗手・今野による「機捜235」(光文社刊)が原作で、主人公で定年間際の男・縞長省一を演じる梅雀が、警視庁第二機動捜査隊の若手隊員・高丸卓也(平岡)と年の差“機捜タッグ”を組んで、次々と事件の真相を暴く傑作痛快サスペンス。また、榎木演じる天童隆一は、かつて縞長とバディを組んだ警視庁 捜査一課管理官。さらに、テレビ東京で放送された今野原作の『警視庁強行犯係・樋口顕シリーズ(主演:内藤剛志)』にも登場しており、今野作品には欠かせない存在だ。ほかにも、釈由美子金井勇太東根作寿英山本未來神保悟志、といった実力派俳優陣が集結する。

縞長と高丸のバディを中心に“機捜”はどんな活躍を見せるのか。4人のコメントを、以下に紹介する。

<中村梅雀 コメント>
見た目ウダツが上がらない縞長は、定年間近でいながら未だに若い高丸と同じ巡査部長という階級。それはただ単にペーパーテストが苦手で出世欲が無かったというだけ。実は見当たり捜査歴10年、指名手配犯の顔(目)と名前を1000人記憶している、というとかなりの特殊技能保持者。それでもどこまでも謙虚という、今時あまりいないタイプの人物です。「この人物の素性をもっと知りたい」と思って頂けたら嬉しいです。撮影は天候にも恵まれ、非常に順調に進みました。スタッフもキャストも良い人ばかりで、素敵な空気感でした。「機捜235号車」の車内の撮影は、何度も何度も様々な角度を撮るので、なかなか手間が掛かりました(笑)。今野敏先生が撮影現場にいらっしゃったのはとても光栄でした。嬉しかったです。人気作品の実写化にはプレッシャーが付き物ですが、よく見かける2時間ドラマ的な、説明的な演技をしないようにしたい。なので主役だからといって力を込めて踏ん張るようなことはしませんでした。機動捜査がどういう役割を果たしているのか、とても分かりやすく描かれています。縞長の、機動捜査という立場を逸脱してでも事件解決のために現場に向かいたい、という意地も、警察官としての魅力です。若い高丸が年配の縞長を、次第に理解していくところも面白い。今回の事件が何故起きてしまったのか。その真相が分かった時、グッと心に響きます。

<平岡祐太 コメント>
高丸卓也は捜査一課に引き上げられるよう奮闘しているのですが、熱心なあまり時に空回りぎみです。そんな高丸と縞長さんとの凸凹コンビ感を楽しんで頂けたらと思います。中村さんが、ベースが大好きだとお聞きして、自分もギターが好きなので、撮影の合間に音楽の話を沢山させて頂きました。次は是非、バンドでもご一緒させて頂けると嬉しいです。原作は最前線での様子がリアルかつ臨場感のある小説ですので、カーチェイスや犯人を追い詰めるシーンなどでは、その臨場感が出せればいいなと思っていました。みどころは縞長さんのある能力。それが撮影していても面白く感じていました。是非ご覧下さい!

<榎木孝明 コメント>
私にとって同じテレビ局、同じ原作者の2作品に、警視庁捜査一課管理官という同人物を演じさせていただけるのはとてもありがたく嬉しいことです。中村梅雀さんと内藤剛志さん、そして原作者の今野敏さんと私がたまたま同じ歳であることも嬉しい偶然です。中村梅雀さんは役者としてとても尊敬する存在であり、同世代としての親近感を覚えます。梅雀さんの存在感と芝居の説得力に視聴者も安心感を覚えることと思います。(『機捜235』は)今野先生ご自身が武術家でいらっしゃるために、物語の行動心理に無理と無駄がなく、ハードボイルドタッチの世界観を遺憾なく発揮させてもらえている作品だと思います。老練とフレッシュの2人の機動捜査隊隊員が織りなす心理の変化が、物語に見事に生かされています。合わせて管理官との過去の共通の体験が多重構造となり、物語の厚みを増していると思います。

<今野敏 コメント>
機動捜査隊は、その名のとおり機動力を活かした警視庁刑事部の執行部隊です。そこに風変わりな隊員が配属されるという設定です。原作は短編集なので、それがドラマでどう料理されるか、興味津々です。収録を見学させていただきましたが、中村梅雀さんのお人柄でしょうか、とてもいいムードの現場でした。樋口シリーズでお馴染みの、榎木孝明さん演じる天童管理官の登場にも注目していただきたいです。

<あらすじ>
機動捜査隊、通称・機捜は警視庁刑事部直轄の執行部隊。機捜235=覆面パトカーで街を密行し、通報があれば真っ先に駆け付けるのが職務だ。警視庁第二機動捜査隊の高丸卓也(平岡)は怪我をした相棒の代わりに定年間際の男・縞長省一(梅雀)とバディを組むことに。ガッカリする高丸だったが、2人で機捜235に乗り込み街を巡回していると、男女がもみ合っているという通報が。現場に急行すると春日徹(吉岡睦雄)が富岡理香(階戸瑠李)の腕を掴み口論していた。そこに理香の担当弁護士・榎本睦美(釈)が駆けつける。理香は元上司・春日をセクハラで訴えていて……。

春日を制服警官に引き渡すと、今度は渋谷の高架下で男の遺体が見つかったと通報が。現場に駆け付けた高丸は近くの飲食店の店主・鈴木剛(金井)に聞き込みを行う。一方の縞長は遺体の顔を見て、常習窃盗で指名手配されている志田信夫(芦川誠)であると見抜く。縞長は元見当たり捜査班で指名手配犯の顔を記憶して逮捕する部署にいたのだ。

志田の自宅を家宅捜索すると、睦美の法律事務所に盗みに入った痕跡を見つける。睦美に事情を聞くが、何も盗まれたものはないという。睦美を複雑な思いで見つめる縞長。実は20年前、蒲田中央署の同僚だった縞長と管理官・天童隆一(榎木)は強盗放火殺人事件を担当。その被害者・榎本雄一郎は睦美の義理の父だった。被疑者はすぐに浮かんだが、逃走中に死亡。被疑者死亡のまま送検した苦い過去があった。

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