竹財輝之助「いつも許して包んでくれるのは女性」原沙知絵主演『女ともだち』キャストインタビュー

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4月11日から始まった原沙知絵主演の真夜中ドラマ『女ともだち』(BSテレ東、毎週土曜24:00~)。第1話放送直後の週末には、無料配信サービスTVerの視聴ランキングで(13日に)4位まで浮上し、注目を集めている。このたび、主要キャストの原、磯山さやか袴田吉彦竹財輝之助に緊急アンケートを実施し、紙上記者会見が開催された。

原作は、1983年に連載された柴門ふみの同名コミック。原作で描かれたのは、恋愛、結婚、不倫などに直面し、揺れ動く女性の心理や葛藤で、主人公のモノローグを多用した“告白的恋愛白書”は、当時多くの女性たちの支持を集めた。今回のドラマ化では、時代設定を令和にアレンジ。現代を舞台に、恋愛における普遍的な女心を描き出す。原はバツイチのシューズデザイナー・乾セツ、磯山はセツの親友・小野沢ちさと、袴田はセツの不倫相手となる平井保、竹財はちさとの夫で浮気を繰り返すミツルを演じる。

現在、撮影はコロナウイルス対策の影響もあり中断しているが、終盤までは撮り終えているとのこと。4人には、ドラマで演じた役や撮影時のエピソードについて伺った。

――自分の演じた役柄の紹介と、その役の魅力をお願いします。

原沙知絵(以下、原):ずっと悶々と自分の人生と仕事のバランスに迷い、悩んでいる40代の女性です。成長していく過程で苦しい心情のシーンが多いのですが、成長していく姿を注目してもらえたらと思います。

磯山さやか(以下、磯山):私が演じる小野沢ちさとは、カッコよくて仕事ができる旦那さんと、可愛くてしっかりした息子をもつ主婦です。一戸建ての家に住んで、はたから見たら幸せそうに見えるかもですが、旦那さんが浮気を繰り返すという切ない面もあります。それを許してきた事に寛大さもあり、母の強さもあるのですが、実は旦那さんに強く言えなかったり、流されてしまったりするところも。旦那さんとのシーンは、ひどい事されたり悲しい場面も多いですが、それでも旦那さんを愛してるんだなと可愛らしく見えるように演じたので、悲しさと嬉しさのギャップを楽しんで頂けたら嬉しいです。

袴田吉彦(以下、袴田):まぁ。やはり不倫というものは誰も幸せにならないのだなと……。平井という役を演じて、改めて心に身に染みております(汗)。そんな平井(袴田)を見てください!

竹財輝之助(以下、竹財):浮気を繰り返している売れっ子カメラマンで、淋しい男です。常に誰かに側にいてもらうことで自分を保っているのかなと思います。一人ではなにもできない甘ちゃんな男。

――ズバリ! 一番印象に残っているシーンは?

原:普段大声で喧嘩することはまったくしないので、磯山さんとの喧嘩のシーンは印象に残っています。

磯山:1話のアミーゴスでのシーンは、思い出深いです。撮影初日に4人での10ページくらいの会話劇、本当に緊張感がありました。テイクを重ねるごとにチームワークが増して、本当に楽しかったです。その後のアミーゴスでの撮影は、楽しみになり、役柄的にも息抜きができる場所になりました。

袴田:(第1話の)原さんに膝枕してもらったシーンです。背中に汗かきました(笑)!

竹財:「2人とも愛している」とちさとに本気で言っているシーン(第2話)。感情の持って行き方が難しかったので印象に残っています。

――撮影中のエピソードを教えてください。

原:始まった初日から、長い時間、限られた少ない人数での撮影でしたので、普通の連続ドラマよりも全体の撮影時間は短いですが濃厚に皆さんと時間を過ごさせて頂いているというような印象です。撮影が始まって間もなくから、世界中でコロナウイルスに関する感染被害が広がり、今は現場も中断していますが、皆さんが体調など整えて万全の状態で再開できる日を待っています。

磯山:アミーゴスでの撮影は楽しいです。スタッフさんや共演者さんともコミュニケーションがとれます。原さんは、いつでもナチュラルで心地よい空気を作ってくれます。私の事も心配してくれたり、先生のような優しさです。息子のチー助は、撮影をしていない時でもママ、パパと呼んでくれて、お昼は、ママを見ていたいと、私の方を見ながらご飯を食べてくれた愛しい存在です。あと、小野沢家のシーンは、毎日修羅場のようなシーンがあったので、大変でした。そして常に監督、プロデューサー陣やスタッフさんが、このシーンの男心、女心が理解できる、できないと話していて面白かったです。

袴田:ずっと原さんと2人だったなと。演技も含め結構甘えさせてもらいました!

竹財:僕の初日が家に飾る家族写真を撮影する日だったのですが、実際にカメラマンとして家族を撮らせてもらいました。幸せな家族を感じられました。そのことが撮影中、ずっと救いでした。

――それぞれの相手役についての印象はいかがでしたか?

原:袴田さんとは、以前夫婦役をやらせていただいたことがあり、今回は不倫相手という設定ではありますが、とても親近感を感じています。袴田さんは、とてもピュアにお芝居されるので、言葉や感情のキャッチボール次第で、いろんな反応を返してくださる役者さんです、嘘のないようなお芝居をしなければと心がけています。

磯山:竹財さんは優しい方ですよー。息子のチー助ともよく遊んでました。野球をやられていて、私もチー助も野球好きなので、みんなで野球ごっこして遊んだりしてました。野球選手モノマネでは、年代が違いすぎて、チー助と噛み合ってなかったのが面白かったです。お芝居でも、やりやすいように気にしていただいたり、カッコ良く、ツッコミどころがあるミツルさんでいてくれたので、おかげで「はぁっ!?」って一喜一憂できました。

袴田:原さんは大人の女性だなぁと。セツにピッタリだなと感じました。共演はあるのですが最初は結構緊張したのを覚えています(笑)。

竹財:(磯山さんは)ちさととして包容力を持って存在してくれたので甘えっぱなしでした。僕とのシーンは本当にしんどかったと思います。感謝しかありません。

――ドラマの中盤(5月)以降の見どころは、どこですか?

原:セツや、ちさとの生活環境がどう変化していくか、他にも個性的な女性たちの人生模様もお楽しみください。

磯山:とにかく、セツとちさとのそれぞれの展開が見所です! セツの苦悩、ちさともミツルさんとの関係をどうするのか。そして、アミーゴスに現れる人達の恋愛模様、素敵だったり、人間の怖さを知ったり面白いのでお楽しみに。

袴田:セツと、平井。ちさとと、ミツルの関係がどうなっていくのか終盤目が離せません。是非注目してください。

竹財:物語が動いてきて、セツとちさとがどういう答えを出すのかが見所ではないでしょうか。

――原作は80年代に描かれたものですが、撮影を(ほぼ)終えてみて「今の時代と変わらないところ」、と感じたところはありますか?

原:社会に置ける女性の地位や、立場、働く環境など、時代の流れとともに、少しずつ変わってきてはいますが、抱える悩みは今も80年代も変わらない部分が多いなという印象です。

磯山:さまざまな形の人の愛し方は、今も変わらずあるなと思います。あとは、女性の強さですかね。

袴田:人って本当に変わらないなと。悩むことは同じだなと思いました。勉強になります……(汗)。

竹財:男女の色恋、悩みは人間が人間である限り永遠に変わらないんじゃないかと思います。昔ほど男女の格差は無くなったように思いますが、いつも許して包んでくれるのは女性のような気がします。

――原さんに質問です。主演ドラマということで、何か意識されたことや『女ともだち』の撮影を通して、女優として新たに気づかされたことなどありますか?

原:主演という立場は、自分のことだけではなく、周りのことにも目配り、気配りをしていいチームワーク作りにも貢献していくことだと、先輩方から教わってきていますので、少しでも、みんなが安全に、そしてこの作品に関わってよかったと思っていただけるような現場にしたいという思いで心掛けています。そういう思いが画面にも伝わればいいなと願います。

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