直木賞作家・中島京子の小説を映画化した映画『長いお別れ』の公開記念舞台挨拶が6月19日、都内で行われ、出演する中村倫也中野量太監督が登壇した。

認知症になった厳格な父・昇平と向かい合うことで自分自身を見つめ直していく東(ひがし)家の人たちの姿を描く本作。認知症を患う父親・昇平を山崎努が演じるほか、母の曜子を松原智恵子が、長女・麻里を竹内結子が、次女・芙美を蒼井優が演じる。中村は蒼井演じる芙美の同級生であり恋人の磐田道彦を演じる。

中村は認知症がテーマの本作について、「個人的には自分と同世代の方に見てもらいたい」とコメント。「自分も小学校の時くらいまで、ひいおばあちゃん(曽祖母)が生きていたんですが、ぼけて、僕のこともわからないような状態でしたけど、どこか愛おしい、愛くるしい気持ちがあった」と認知症へのイメージを自身の体験を元に語った。

その上で、本作の脚本に接して、「コミカルに描かれていて、完成が楽しみになった」といい、「感動して泣いて笑って見てもらえるのが一番いい。僕も完成したものを見てとても愛おしい気持ちになった」と感想を述べた。

壇上では先日結婚を発表した蒼井の話題も出たが、中野監督は「僕の映画に出るとみんな結婚していっちゃうんです」と嬉しそうな表情。それに絡めて、中村に「理想の結婚相手はどんな人?」との質問が飛んだが、中村は「まあ、グリーンカレーを作ってもらって……」と蒼井の結婚エピソードをいじりつつ、「自分の両親を見て育っているんで、うちの両親はまじめな父親とちょっと天然な母親なんですけど、そういうのが理想ですかね」とコメント。「誰かいないかな」と問いかけて集まったファンをざわつかせた。

中野監督は本作への中村の起用について「5年くらい前に、品川の高層マンションの最上階で行われたパーティに呼ばれたんですが、そこに行ったら(中村が)いたんですよ。膝を抱えて座っていて、俺に触るなみたいな顔していたんです。その時は中村さんの存在を知らなくて、話しかけなかったんですけど、その印象が強烈に残っていて」と出会いのインパクトから誘ったと明かした。

「第一印象は悪かったんですけど(笑)、俳優はたたずまいです。喋る間やタイミングが(中村は)独特で、そういう俳優さんとぼくはやりたいんです」と監督が続けると、中村は恥ずかしそうな表情。出会いのきっかけとなったパーティについて「怪しいパーティじゃないですよ」と前置きしつつ、自身について「僕はパーティに慣れないんです。キラキラしたものにあらがう精神があって……」と照れくさそうに弁明し、会場の笑いを誘っていた。

早稲田大学在学中、鴻上尚史さんが主宰していた劇団「第三舞台」の人気女優として数々の舞台で活躍。大学卒業後はドラマ、映画に多数出演している実力派女優・筒井真理子さん。 2016年にカンヌ国際映画祭・「ある視点」部門審査員賞

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