貫地谷しほり、クリムト作「ユディトⅠ」の描写に隠された謎に迫る

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貫地谷しほりが、6月22日放送の『新美の巨人たち』(テレビ東京系、毎週土曜22:00~)に出演。19世紀末のウィーンを代表する画家グスタフ・クリムトが世紀末に描いた女性像に潜む謎を紐解いていく。※放送日が変更

同番組は、旅人=アートトラベラーが、毎回作品が展示されている美術館や建築物、ゆかりがある場所などへ足を運び、作品の秘密や、アーティストの人生に迫り、より豊かな美術鑑賞の旅へと視聴者を誘うもの。市川実日子がナレーターを務める。

20世紀の幕が明けた頃に描かれた「ユディトⅠ」(1901年)。作者のクリムトは、戦争に負け続け腐敗した空気流れるオーストリアの中で、新しい芸術を模索。39歳の時に描いたのがこの作品だ。

描かれているのは、旧約聖書外典「ユディト記」に登場する女性ユディト。衣服がはだけ、肌を露わにしたユディトの頬は赤く染まり、よくみると手には敵将の生首が……。実はユディトが暮らすユダヤの町にアッシリア軍が攻め入り、敵将の首を切った一場面なのだ。ところがこのユディト、表情はエロティックで、どこか不気味。町を救った英雄には見えない。よく見ると、青白い腕に比べて、赤みを帯びた手。なぜ色が違うのか? 実はこの一枚には、世紀末を生きる男と女の複雑な関係が……。さらに、このユディトには実在のモデルがいると言う。それは一体誰なのか?

恍惚な表情を浮かべるユディトに託した思い、描写に隠された数々の謎に、貫地谷が迫る。

■『クリムト展 ウィーンと日本 1900』
東京都美術館にて7月10日(水)まで開催。その後、豊田市美術館へ。

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