埼玉スタジアム2002

Jリーグの村井満チェアマンが、テレビ東京系で3月23日に放送されたサッカー番組『FOOT×BRAIN』(毎週土曜24:20~)にゲスト出演。スタジアム観戦の魅力を伝えた。

まず番組が提案したのは「初心者が楽しみやすいスタジアム」。番組SNSのアンケートを元に作られたランキングでは、ガンバ大阪のホームとして2016年に新設されたパナソニックスタジアム吹田を1位に選出。「4万人規模なのにどこからでも見やすい」「スタンドの傾斜があって見やすい」という声が集まった。2位には浦和レッズの埼玉スタジアム2002が選ばれ「国内最大のサッカー専用スタジアム」「レッズサポーターが作り出す雰囲気は鳥肌モノ」という理由が寄せられた。3位に選ばれたのは、柏レイソルの三協フロンティア柏スタジアムとヴィッセル神戸のノエビアスタジアム神戸の2つ。柏は「ピッチから近い」、神戸は「屋根があって快適」と評価されていた。

サッカー専用スタジアムが上位を占めたこの結果を受け、番組アナリストの福田正博は「サッカー専用は肉眼でプレーがわかるので解説がしやすい。見る側も伝える側も、そしてプレーする選手にとってもサッカー専用が良い」と言って納得。番組MCの勝村政信もパナスタのピッチで試合をしたことがあると言い、「お客さんが本当に近くて、ブーイングされた時は怖かった。本当に良いスタジアム」と臨場感の高さを伝えた。また、2位の埼スタについても「熱狂的な浦和のサポーターの姿を楽しみにしてスタジアムに行く人たちもいますからね。その盛り上がりを共有できる」と語った。

そんな中、村井チェアマンは、「えこひいきスタジアム」という言葉を紹介。ホームのゴール裏を一体構造にしてスタジアムの一体感が生まれるようにする一方で、アウェー側は少し隔離しているような構造にして盛り上がらないようにするなど、ホームとアウェーの差が明確に見えるスタジアムのことを指しているという。特にパナスタは、ロッカールームが円形でチームの意思疎通がしやすい作りのガンバ側に対して、アウェー側は長方形の普通の部屋になっている。「税金ではなく民間の資金で作ったから実現できた。クラブのホームとして作られたスタジアムです」と語った。

そのパナスタを、ブレインスカウター・サトミキこと佐藤美希と、著書「サポーターをめぐる冒険」で2015サッカー本大賞を受賞した作家・中村慎太郎が取材。まず中村は「試合は勝ち負けがあるけれどマスコットは裏切らない」と言ってマスコットと記念撮影。スタジアム内では、グッズショップとスタジアムグルメなどの定番に加え、サポーターが使える授乳室やキッズルームなど、ホスピタリティ面の充実ぶりを紹介した。

スタジアム観戦の醍醐味の一つとなっているスタジアムグルメ(通称“スタグル”)については、番組SNSで情報を収集。1位は圧倒的な支持を得たカシマスタジアムのもつ煮やハム焼きが選ばれ、これには村井チェアマンも納得の様子。「VIPで入ってしまうと売店のあるコンコースに行けないので、IDを外してこっそり一般入場して、並んで食べて戻っています(笑)」と明かした。そして2位に輝いたのが、取材に訪れたパナスタ。大阪のいわゆる粉モノだけでなく、ガパオライスなどのタイ料理、チキンラーメンの衣をまとった唐揚げ“池カラ”などが人気。3位には松本山雅FCのサンプロアルウィンで好評の山雅ビールが選ばれた。

続いて、パナスタの「VIPラウンジ/VIPルーム」を紹介。サトミキと中村はVIPゾーンに入るなり「僕の知っているスタジアムとは違う」「スタジアム内とは思えない!」と大興奮。試合前は室内で寛げ、試合中はバルコニーから観戦ができるようになっている。この日紹介されたVIPルームは、席と食事、フリードリンクが付いて約2万5000円。法人専用のサービスとなっている。

セレブの空間から一般席に戻ると、中村が初心者にオススメの席として、ホームゴール裏とメインスタンドの間の斜めの位置を提案。ここだとゴール裏の熱狂的なサポーターと距離も近く、目の前でゴールしたときの臨場感は格別。一方で、ゴール裏で歌うのではなくゆっくり観るのが好きな人もいるので、「どこで観たいのか見極められる席」と紹介。サトミキも「チャントとかわからなくても、この席ならリズムに乗るだけでも楽しめる」と賛同していた。

そのほか、Jリーグ随一の観客動員数を誇る浦和レッズが乗り出した席種・席割りの大改革を紹介。地元の有名パティシエが特産イチゴを使って作ったスイーツ付きのシートや、限定ブランケットとカイロケース付きのあったかシートなど、新基軸の席種の販売を開始。スタジアム内では、初観戦者向けのウェルカムシートの配布や専用コンシェルジュを配置し、誰もが楽しみやすい環境を整えている。今回の改革について浦和レッズのファンコミュニティ担当・白戸秀和本部長は、2万人のシーズンチケットホルダーを一番大切にしているのは「大前提」としながら「新しい方々に来ていただき、誰もが楽しめるスタンドにするための席づくりを考えた」と話した。

すると、元浦和レッズの福田は「浦和は熱狂的なサポーターがいる反面、それで遠のいてしまっているお客さんもいる」と新規客獲得の難しさがあることを指摘。「席を分けて、いろいろな見方でサッカーを楽しめるようにしたのだと思う。特に日本の場合はそういったスタジアムの作りが必要かもしれない」と話した。

そんな中、勝村がV・ファーレン長崎のホーム開幕戦に向かった際のエピソードを披露。「諫早駅からスタジアムまでの30分ほどの道のりが楽しい。サポーターのための給水所があったり、焼いた牡蠣やお肉が無料で出てきたりサービスがスゴイですよ。その場所に行って、そこでしか楽しめないことがある。本当に素晴らしい」とスタジアム観戦の魅力を伝えた。

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