声優の森川智之『アイズ ワイド シャット』の吹き替え現場の壮絶さを告白「スタジオの中にベッドが…」

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声優の森川智之が、1月17日に放送された『じっくり聞いタロウ~スター近況(秘)報告~』(テレビ東京系、毎週木曜24:12~)に出演。本人公認であり、15年以上トム・クルーズの吹き替え声優を担当している彼が、壮絶な収録現場の様子を暴露した。

これまで海外映画やアニメキャラクターなど多数の声を担当してきた森川。トムから公認を受けるキッカケとなった作品が、映画『アイズ ワイド シャット』の吹き替えオーディションだった。スタッフが1年を通してトムの声を探していたそうなのだが、なかなか決まらなかった。じつは、監督のスタンリー・キューブリック氏は、2秒のシーンに200テイクを費やす鬼監督として有名で、その吹き替えオーディションを担当したのが、愛弟子のレオン・ヴィタリ氏だった。

彼もキューブリック監督のようにこだわりが強くなかなか決まらなかったのだが、森川がオーディションを受けると合格。早速収録を行ったのだとか。

普段なら1日で終わる映画の吹き替え収録なのだが、なかなか終わらなかったと述懐。事前に「トムと同じように作りこんでくれ」という注文があり「どう演技を組み立てていったのか、森川も同じように辿っていけ」と声をかけられたそう。収録中も1行喋るごとに、森川がどういう気持ちで喋ったのかを説明させられ、1ページ進むのに半日かかったと回顧した。

また、ベッドシーンでは、ブースに実際にベッドが用意され、横になって喋るよう指示があるなど、細かいディテールにもこだわりを詰めてきたとのこと。

しかし、悪夢のような収録はこれだけでは終わらなかった。15分のシーンを1日かけた(15時間)翌日、別スタジオで収録すると、スタジオの空気が不穏なものに。なんとヴィタリ氏が「音の響きが違う」とクレームを入れ、最初から同じシーンを同じ時間かけて録り直したことを明かした。

そんな苦労もあってか、トムからは「日本語(の吹き替え)が一番良かった」と褒められたことも明かし、それから『ラストサムライ』や『宇宙戦争』など、トムの出演作品の吹き替えを担当するようになった。

そんな森川が最高月収を語る一幕も。30代前半の時に「900万円」と告白。アップダウンも激しいため「全然ない時には20~30万円のこともある」と話した。

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