亀梨和也「鏡をみないようにしていた」差別を受ける青年役にキラキラを封印して挑む『東野圭吾 手紙』

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亀梨和也が、12月5日にテレビ東京で行われたドラマスペシャル『東野圭吾 手紙』試写会&記者会見に共演の佐藤隆太本田翼と共に出席した。本作で亀梨は強盗殺人犯の弟として、社会からさまざまな差別を受ける青年・武島直貴を演じたが、シャープさを排除するために、徹底的に役作りに取り組んだことを明かした。

本作は、2003年に発行され累計250万部を突破し、これまで映画化や舞台などでメディアミックスされた東野圭吾の人気小説初のドラマ化。犯罪加害者の弟になってしまった主人公が、周囲の差別や偏見に苦しみながらも、自分の家庭を持つまでの軌跡を、劇中で交わされる兄弟の手紙を通して描く。佐藤は強盗殺人を犯してしまった兄・武島剛志、本田は直貴と仕事先で知り合い、精神的に支え続ける女性・由実子を演じる。

非常に重い設定のため、亀梨はプロデューサーや監督と入念に役柄について話し合ったそうで、「姿を見ただけで、少し周囲とは違う佇まいになるように意識した」という。普段亀梨はアイドルとして活躍しているが「髪形もスタッフさんに任せましたし、服も体のラインが見えないようなものにしました」と語ると、潤いをなくすために髪を洗ったあとトリートメントをしなかったり、充血した目をそのままにしたり、さらには「基本鏡をみないようにしていた」と徹底的に役作りを行った。

直貴の唯一の希望となる女性を演じた本田は、本作で初めて母親役に挑戦した。「赤ちゃんなら、なりたての母親感が出せるかもしれませんでしたが、6歳の娘の母親なので、どうしてもベテラン感が出なくてはいけない。できるだけ現場で子どもと一緒にいたり、彼女の母親から話を聞いたりして、母親像を作っていきました」と語った。

強盗殺人犯という重い役に挑んだ佐藤は、過去に映画化や舞台化された題材だったことで「非常にハードルが高い作品になる」と心して臨んだことを明かすと「とにかく難しかった。オファーをいただいたときはめちゃくちゃひるみました。一つ一つの表現が“これで正しいのか”と悪戦苦闘しながら演じていました」と心情を吐露していた。

亀梨にとって本田と佐藤は本作が初共演。本田とは現場で対峙するシーンが結構あったが、佐藤とはコミュニケーションをとる機会がなかった。亀梨は佐藤に対して「これまで隆太さんの作品を観させていただいていて、明るいイメージや親近感を持っていました。作品の内容が重いものだったので、そこまでフレンドリーに会話ができませんでしたが、次の機会には」と思いを馳せると、佐藤も「今度はご機嫌な間柄でご一緒したいですね」と再共演を誓っていた。

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