リユース業界で急成長を遂げる株式会社SOUの嵜本晋輔社長が、テレビ東京系で10月27日に放送されたサッカー番組『FOOT×BRAIN』にゲスト出演。元Jリーガーがセカンドキャリアで成功を収め、かつての所属クラブと締結したスポンサー契約への思いを明かした。

嵜本は高校卒業後、Jリーグのガンバ大阪に所属。しかし、遠藤保仁、宮本恒靖、大黒将志らスター選手が揃うチームのレギュラー争いは熾烈を極め、3年間で公式戦の出場機会はわずか4試合。21歳で戦力外通告を受けると、JFLで1シーズンを過ごした後に選手生活と別れを告げた。そして2011年、29歳でリユース企業SOUを立ち上げると、それから7年で全国に48店舗を展開し、年商300億円を稼ぎ出す企業へと成長させた。

JFL時代に「これから自分はどうしたら良いのか?」と悩みを抱えながらプレーをしていたという嵜本だったが、「神様が“お前はサッカーに向いてないから辞めろ”と言ってくれた」と発想を転換。父親が経営していた家電リサイクルショップで修行を積み、SOUの起業へと繋げた。

嵜本は、「ガンバ大阪で3年間プレーして感じたプロとしての壁。そして、下のカテゴリで感じた思いを考えると、ここから何年かかけてJ2、J1 に這い上がっていく可能性は自分の中で1%を切っていた」と当時の思いを明かし、「そんな成功確率の低いものに時間を投資することが非効率だと感じ、自分なりに見極めて意思決定をしました」と、若くしてセカンドキャリアを選択した理由を説明。当時について「プロだからこそ、明確に戦力外と言われる機会を得ることができた」と振り返り、「逆に感謝している」とコメント。「その経験がなければ、100億円くらいの売り上げで満足していた可能性がありますし、いつ戦力外通告を受けるかわからないという危機感を持ちながら今もやっています」と現在の心境を語った。

一方で嵜本は、父親が家電リサイクルショップを経営していたことが幸運だったと告白。そこでリユース業のノウハウを学び、その店では、商品の買い取り、メンテナンス、再販と手間がかる上、扱う商品が大きくて単価が低かったことに着目し、新たな商材を模索。「冷蔵庫が一家に一台あるように、一家に1点は高級バッグがあるのではないか?」と仮説を立て、これまで扱ってきた商材を手放して中古ブランド品に注力することを決めたという。

また当時、中古ブランド品の買い取り業者は、いわゆる質屋と呼ばれ、店舗は薄暗く、店側が「売るか売らないか」を迫るという接客が多かった。一般消費者には「恥ずかしい」「入りづらい」というネガティブなイメージが定着しており、「そんな形はビジネスとしておかしい」と感じた嵜本は、プライバシーに配慮した空間で、客をもてなすことに注力。店舗は木目調で洗練され、査定を行う部屋はプライバシーに配慮されているだけでなく、お茶とお菓子を用意。コンシェルジュと呼ぶ鑑定士には接客術を徹底し、査定の際には、客の商品に対する思い入れを聞いて査定額に反映させた。嵜本は「新卒からコツコツ貯めて買った時計と、全然興味のない男性からもらった時計では、全く違う価値がある」と客の思う金額に寄り添うことを重視していると明かした。

そしてSOUは、買い取った商品を同業他社にオークションで販売するという業界初のシステムを導入。これは買い取った商品を翌月には現金化するためのビジネスモデルで、毎月1万6千点以上を出品し、9割以上が落札。月間売上15億円以上を稼ぎ出している。

さらに嵜本は、ガンバ大阪とスポンサー契約を締結し、練習着の背中にロゴが入っている。「友人には“リベンジだね”と言われますが、僕の能力を見切ってくれたクラブには感謝しているんです。こういう形でクラブに対して貢献するのもセカンドキャリアとしてあっても良いのかなと思います」と語り、「サッカー選手がセカンドキャリアを気にせずに専念できる状況を作れたら」と思いを伝えた。

MCの勝村政信は、「セカンドキャリアの幅がどんどん広がってきて、新しい事業で成功されている方もいる。それだけJリーグの歴史が深くなってきたと思う」と感慨深げに語っていた。

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