性格でポジションを変えたらサッカーは強くなる?「ディグラム診断」で実験

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性格でポジションを変えたらサッカーは強くなる?「ディグラム診断」で実験

心理学と統計学をもとに日本人の性格を分析する「ディグラム診断」の生みの親・木原誠太郎が、テレビ東京系で10月13日に放送されたサッカー番組『FOOT×BRAIN』(毎週土曜24:20~)にゲスト出演。ディグラム診断から見える“サッカーの適正ポジション”を考察した。

様々な分野で近年注目を集めているディグラム診断。あるIT企業では“得意な仕事”や“人間関係の傾向”をディグラム診断で分析し、社員の配置を決める要素に取り入れられ、文部科学省とは、性格別に留学先の選定のアドバイスを送る取り組みが行われている。さらには、一部のプロ野球球団にも採用されるなどスポーツ界にも進出している。

この日の放送では、少年サッカーチームの協力のもと、「性格診断でポジションを変えたらサッカーが強くなるのか?」を実験。前半は監督が選んだポジションで、後半は木原の診断結果を元に選んだポジションで試合を行い、プレーの変化を分析することに。キックオフを前にした監督も、「週に1~2回しか練習がないので、グラウンドの姿しか知らない」と明かし、子どもたちの本当の性格が見えているか不安があるという。

試合は8人制の20分ハーフで行われ、監督は3-3-1のシステムで、中央に技術のある選手を配置し、運動量のある両サイドからゴール前を目指すという戦術を採用。しかし、サイド攻撃は阻まれ、相手チームに押し込まれ失点。チャンスを作れずに0-1で前半を終えた。

前半のプレーを見た木原は4人のポジションを変更。右サイドハーフだった瀬田川さんを「一番優しくても合理的」と分析し、フォワードとポジションチェンジ。「センターハーフの揚石くんを献身的に支えて、彼にパスを出す役目をしてほしい」とポストプレーを指示した。そして、その揚石くんを「王様タイプ」と分析した木原は、センターバックからセンターハーフへ。「チームは彼にボールを集めて、揚石くんはチームのバランスを見ながらゲームをコントロールしてほしい」とそれぞれにアドバイスを送った。

そして後半になると、2点目を奪われたものの、防戦一方だった前半とは違い攻守が活性化。揚石くんが中央でボールを持って攻め上がるなどして攻勢を強め、チームは2ゴールを奪取し2-2で試合終了。後半だけを見れば2-1となり、ゲームの流れを大きく変えることに成功した。

試合を終えた揚石くんは「DFだとボールが持てなかったけれど、MFになってからたくさんボールが持てて楽しくなった」と笑顔を見せ、監督も「普段は試せていないポジションで興味深かった。内面的なものを感じることができて非常に勉強になった」とディグラム診断の効果を感じた様子だった。

試合の様子をスタジオでみていたMCの勝村政信は、「あの年代は、身体が大きい子をセンターバックにしがちだけど、揚石くんは技術もあの中では高くて、やっている本人も楽しんでいた」と語り、木原も「監督の認識と本当の性格にズレがあることがわかってよかった」とコメント。以前からコンバートの重要性を説いている番組アナリストの都並敏史も、「プロでも戦術に合わないと腐ってしまうことがある。性格を見て、この人はここで使うという発想が生まれれば、チームとしても個人としても可能性が変わる」と、この施策の有効性を認めていた。

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