池上彰が見たワールドカップのトレンドは「多様性」

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左から 片渕茜、勝村政信、池上彰、都並敏史
左から 片渕茜、勝村政信、池上彰、都並敏史

また、サッカー王国ブラジルの多様性も明らかに。植民地時代、スペインとポルトガルが世界を2つに分けた。南米ではブラジルをポルトガルが、それ以外はスペインが植民地にした。この時、徹底的に先住民を弾圧、虐殺したスペインに対し、ポルトガルは先住民との共存をはかった。アルゼンチンに白人が多いのはこのときの植民地政策の違いがあるからだという。

そして、この時の違いが、サッカーにも大きな影響を与えた。白人の入植によってヨーロッパの疫病が流行り、ブラジルは労働力不足となったことでアフリカから黒人を連れてきた。勝村は、「アフリカ人が連れてこられた時に手を縛られて、それでカポエラという格闘技が生まれ、踊りにもなった。そして、元々あるブラジルの文化とかさなって、ジンガというリズムが生まれた。これによりブラジル独特のサッカーが強くなったといわれている」とコメント。

さらに勝村は、昔から広島のサッカーが強いのは、第一次世界大戦時に似島の捕虜収容所にあったサッカーチームにルーツがあると言い、「そこがあまりにも強いので広島の中学校が勉強しに行ったことがきっかけで、どんどん強くなった。捕虜収容所の11人が地元に帰ってクラブチームを作ったのですが、そこから出てきたのがギド・ブッフバルト(元ドイツ代表/元浦和レッズ)なんですよ」と豆知識を披露すると、池上を「そんな風に話が広がっていくんだ」と驚かせていた。

池上は、9月8日の放送にもゲスト出演。ロシアのプーチン大統領や中国の習近平国家主席がワールドカップでみせた驚くべき策略や、ワールドカップで躍進を遂げたアノ国の歴史的な秘密に迫っていく。

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