髙木美帆、世界一に必要だった「3つの変化」を告白

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髙木美帆、世界一に必要だった「3つの変化」を告白

スピードスケート選手の髙木美帆が、テレビ東京系で5月5日放送にされるサッカー番組『FOOT×BRAIN』(毎週土曜24:20~)にゲスト出演。今年2月に開催された平昌オリンピックで、金メダル(団体パシュート)、銀メダル(1,500m)、銅メダル(1,000m)を獲得する大活躍で日本中を沸かせた彼女が、世界の頂点に立つに至った“3つの変化”について語った。

オリンピックだけでなく、世界選手権とワールドカップでも総合優勝を果たした髙木だが、実は、小中学生時代にはサッカーもやっており、北海道選抜としてU-15日本代表の合宿に参加した経歴を持つ。番組MCの勝村政信は、「日本サッカーは個で勝てないと言われていますが、オリンピックを見ると個人でメダルをあれだけ取れている。確実にヒントがありますよね」と言って、髙木のゲスト出演を大歓迎した。

オリンピックには中学3年生で迎えたバンクーバー大会で初挑戦し、4年後のソチ大会直前まで日本代表に選ばれ続けてきた髙木。しかし、ソチ大会の代表に落選。「高校3年間でやっていたことが上手くいっていたために、変化の必要性に向き合わず、それまでのやり方に固執してしまったのがソチ大会のシーズンだった」と振り返り、その経験もあり、成長の糧として一番大きなものが「自分自身を変えること」だと考えるに至ったという。

そこで髙木が具体的に変えたのが「食生活、靴、練習方法・アプローチ」の3点。「食生活」は、それまで独学で気を付けてきたが、すべてを完璧に準備するためには自分の力だけでは補いきれないと判断し、平昌大会のシーズンの春先から栄養士を付けはじめた。これによって、自分で労力を使わなくても良いものをチョイスできるようになり、それにかかるストレスも低減。一方で、これまでにも栄養士を付けることを勧められたことはあったのだが、「自分が欲していないと(その知見を)吸収する能力は何分の一にも下がってしまう。自分が求めたときにはじめて凄い効果を発揮する」と、受け取る側のマインドの重要性を示唆した。

「靴」もそれまでオーダーメイドで支給されており、わざわざお金をかける必要はないと考えていたという。しかし、ソチ大会後に、道具に対してももっと執着しなくてはいけないと感じるきっかけがあり、「これが一番合っていると決めつけないで、変える必要がある」と考えを改め、所属する大学に依頼したという。そして「練習法」はスケート界として大きく取り組みを変更。ソチ大会でオランダに完敗したことを“危機”と受け止め、所属チームの垣根を越えたナショナルチームを発足。その2年目にオランダからヘッドコーチとしてヨハン・デビッドを招聘した。

それまでの髙木は、チームに言ったところで(環境は)変わらないと考え、「今あるものに自分を適用しようと思うタイプだった」というが、デビッドコーチはチームに対して「これは出来るのか? 出来ないのか?」とあらゆることをオーダー。この姿を見て「そういう風にわがままが必要なことでもあると感じた」と言い、それからは、スケート協会の判断が必要なことなど、自分たちではどうしようもないことだとしても、「とりあえず提案してみること」を意識するようになったのだとか。

そして、日本サッカーへの提言を求められると、髙木は「この4年間で自分が出来ることを増やした感覚がある」と述べ、「自分たちの中で成功を積み重ねて、出来ることを増やして、“自分たちと他の国に違いはない”と思っていくための努力をすることが必要」と語った。

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