飲食店の当日ドタキャンが問題に…“食品ロス”を救うサービスが誕生

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3月13日放送の『ガイアの夜明け』(テレビ東京系、毎週火曜22:00~)では、「“もったいない国”ニッポンのウソ」と題し、「捨てられる食べ物」をビジネスで解決しようとする企業に密着する。

スマホで簡単にレストランの予約ができる今、当日のキャンセルが多発しているという。中には、何の連絡もなく来店しない“ノーショー”と呼ばれるケースもある。鮮度が命の食材は、仕入れたその日にしか使えないものが多く、やむなく捨てられてしまうことになる。今、飲食店はドタキャン問題に頭を抱えている。

「コークッキング」の川越一磨社長は、こうした食品ロスを減らすためのサービス「TABETE(タベテ)」をスタート。突然のキャンセルなどで料理が余った店は、「TABETE」のホームページに“SOS情報”をアップ。それを見た一般ユーザーがWEB決済し、期限までに店頭に取りに行くという仕組みだ。

料理を捨てたくない店と、美味しいものを格安で食べたい客のニーズがぴったりと合致したサービスといえる。川越社長は100店舗に拡大したいと考えているが、「TABETE」では料理を格安で提供するため、店のブランド価値が下がることを懸念するオーナーには、なかなか受け入れてもらえない。そんな飲食業界の意識を変えようと、悪戦苦闘する川越社長の取り組みを取材する。

一方、違った観点から食品ロスをなくそうと取り組む人もいる。ココナッツオイルやリンゴソースの販売を手掛ける食品メーカー「ブラウンシュガーファースト」の荻野みどり社長だ。「思いを込めて作ったものが無駄に捨てられている」実態を知り、愕然としたという。

加工食品のロスの問題は、業界の慣習によって助長されてきた。例えば、「3分の1ルール」。賞味期限の3分の1までを小売店への納品期限、次の3分の1を消費者への販売期限とするというものだ。たとえば、賞味期間6か月の食品ならば、製造してから2か月以内に小売店に納品しなければならず、次の2か月のうちに消費者に売らなければならない。その期限を過ぎると返品や廃棄処分となる。

また、賞味期限中にも関わらず膨大な食品が捨てられている。荻野さんいわく「法的にも科学的にも根拠のない過剰な安全対策」だそう。賞味期限の近い食品を、廃棄せずに活用するアイデアはないか? そして、企業にとってもビジネスにならないか? 食品流通に切り込む荻野社長のチャレンジを追う。

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