Jリーグ副理事長・原博実「これ以外に近道はない」W杯優勝への改革プラン

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Jリーグ副理事長の原博実が、7月30日放送の『FOOT×BRAIN』(テレビ東京、毎週日曜11:00~)にゲスト出演。番組MCの勝村政信皆藤愛子、番組アナリストの藤田俊哉と共に「Jリーグ大改革プラン」について語り合った。

まず話題となったのは、Jリーグの外国人枠について。2014年のディエゴ・フォルラン、今年のルーカス・ポドルスキといった世界屈指のタレントの加入で注目を集めるJリーグ。25年前に産声を上げたJリーグの黎明期も、世界的スターがJリーグを盛り上げてきた。

Jリーグの現行ルールでは、外国人選手登録枠は「5」(出場枠は外国籍枠3+アジア・提携国枠1)となっているが、原は今後の外国人枠について“ホームグロウン枠”を提唱。ブンデスリーガやUEFAチャンピオンズリーグの適用ルールを例に挙げ、「ホームタウン出身選手や日本人選手の保有数を決めて、外国人選手はある程度フリーにして来やすい環境を作っても良いのではないか。それがこれからの25年でどうチャレンジしていくかに繋がる」と考えを明かした。

そして、ビッグクラブの必要性の話題になると、「100億円超えのクラブが2つ3つ欲しい」とコメント。「最近のワールドカップ優勝国でいうと、ドイツはバイエルン・ミュンヘン、スペインはバルセロナと、自国リーグで資金力と実力を兼ね揃えるビッグクラブが代表の軸を担っている」と語り、ワールドカップ優勝こそないが、「オランダにはアヤックスがあって、まずはそこを目指す。そこからヨーロッパのより大きな所に行く。でも、国内にアヤックスがあることが重要。それがオランダ国内にあるから育成とかクラブのスタイルがある」とビッグクラブの重要性を説いた。また、今年からJリーグ優勝チームに3年間で15億5千万円が支払われる理念強化配分金などもあり、そのようなビッグクラブが生まれる下地は出来つつあると語った。

続いて、指導者の国際経験の話題になると、「いずれはUEFAチャンピオンズリーグの監督が“日本人だよ”という風にならないとワールドカップで優勝はできない」と監督も世界レベルになることが必須だと語り、現在、Jリーグでは1年間海外で勉強し実際に指導するプログラムを導入し、ヨーロッパ各地に指導者を送り込んでいるという。

また、先日発表されたラ・リーガとの戦略的協定については、チームの交流や技術指導などが目的で、「スペインは地域や民族の違いからくるクラブがあって面白い。日本も北海道から沖縄まで色々な地域があるし、学ぶ面があると思う」と語り、まずはJ3クラブの社長をスペインに連れていき、そこでトップチームだけでなく、どのように育成をしているか視察することが決まっていると話した。

そして「世界とどうやって戦っていくか」のテーマになると、原は「リーグ戦のレベルを上げない限り、ワールドカップで優勝とは言えない。これ以外に近道はないと思う」と断言。「メキシコでさえもベスト8の壁を破れないという感じになっている。常にベスト8に入れるくらいの実力になって、いつもベスト4にいるドイツやブラジル、スペインなどの間に割って入って勢いでいかないと」と、Jリーグのレベルアップの重要性について熱く語っていた。

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