『銀と金』リリー・フランキーは「素で平井銀二」原作者・福本伸行が推薦

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池松壮亮が主演を務める、テレビ東京の新ドラマ『銀と金』(1月7日よりスタート、毎週土曜24:20~)に登場する重要人物・平井銀二役を、リリー・フランキーが演じることが決定。その他キャストも発表された。

本作は、『カイジ』『アカギ』などギャンブル漫画の第一人者で、カリスマ的人気を誇る漫画家・福本伸行による同名コミックが原作。福本作品が民放で連続ドラマ化するのは、今回が初。何事もうまくいかず、ギャンブルに逃げていた森田鉄雄(池松)が、“金がすべて”の裏社会を仕切る大物フィクサー・平井銀二(リリー)に出会い、欲望に踊らされる悪の紳士たちを、経済的にも精神的にも粉砕し、多額の金を奪い取る、「悪」vs「悪」の「究極のマネーゲーム」を描いた魑魅魍魎の“ブラックエンターテインメントドラマ”となっている。

原作者の福本が推薦し、平井を演じることとなったリリー。「原作があるものを演じるのは、ファンの方もいるので難しいところもありますが、そこは福本先生のご指名、ということで温かい目で見守ってください」と語るも、「発表まで“銀二は誰だ?”と、この作品の期待値が高まっているため、今回の銀二という大役への責任を感じています」とプレッシャーを明かした。

また、「福本先生のセリフはドラマチックで口にするのは難しいのですが、原作のイメージと、現実のリアルさの間でどう演じるかを常に考えています。裏社会のフィクサーになるような男の内側の部分を演じられたらと思っております」と演じる上で心がける部分を述べ、「連続ドラマの現場はあまり経験がなく、大変さもありますが、一緒にやっている人たちがおもしろいので、新しいものが創造されるのではないかと期待しています」と期待に胸を膨らませた。

福本は、リリーを推薦した理由を「役者リリーさんでなく、人間リリーさんの“清濁併せ呑む”雰囲気……それがもたらす、えも言えぬ迫力。要するに、悪人足りうる素質、素養をリリーさんに感じたからです。リリーさんなら、ある意味、素で、平井銀二、いけるんじゃないかな……って思いました(笑)。これはもちろん、絶賛、誉め言葉です!」と明かし、「リリーさん、頑張って下さい!」とエールを送った。

また、警視庁OBで、かつての人脈を使い銀二をサポートする安田巌役には、マキタスポーツが決定。さらに、元新聞社で銀二たちが出入りするバーを切り盛りしている巽京子を臼田あさ美。元特捜部検事で切れ者の船田正志を村上淳が演じる。この3人のコメントは以下。

<マキタスポーツ>
非日常感がすごくあるし、極めている世界の出来事なので、非常に面白いなぁって思いながらやっています。基本的に悪党の部類に入る役ですが、その悪党の中でも全員が同じように均一に“悪”ではなくて、森田みたいな才能を持つ人間もいれば、僕が演じる安田みたいに危ない橋、危険な橋を渡らない、いわゆる“固いタイプ”のキャラクターもいたりするのが、人間社会みたいな感じがして面白い世界だなぁと思います。一見、ありえない世界を描いているようですけど、福本先生が描いている世界は非常に人間臭い。普段は隠しているけど、それがむき出しになって暴かれた状態の先の物語を描いている。みんな心当たりがないことはないと思うんですよ。ただそれをしないっていうだけの話で。自分の世界と関係ないように見えて、実は遠くなく、会社の中で自分がどう立ち振る舞っているのかということとかとすり合わせて重ね合わせてドラマを見ることができるんじゃないかなって思います。あと、とにかく池松くん。池松くんの瞳にやられると思います。池松君がニコって笑った時に、視聴者のザッピングを止める力があるんじゃないかと思います(笑)。

<臼田あさ美>
『銀と金』は、もちろん裏社会の話なんですが、森田を除く4人が森田と再会するシーンがあって、あのとき、森田の笑顔に胸が熱くなり、微笑ましく見守る銀二さんとかを見ると「あぁ仲間なんだ」と思って……。物語上、もちろんスリリングなシーンはメインですし魅力的ですが、物語を通じて、森田が銀二さんに、人間的にも救われていくというか、駆け引きだけじゃなくそういう面白さもこのドラマにはあるなと、やっていて思います。あと、この5人でいるのが何とも言えない心地よさがあるので、それもちゃんと演技として出てればいいなと思います。

<村上淳>
『銀と金』はもちろんですが、福本先生の作品はすごく惹かれます。そして僕は、Vシネマというもので育った世代なのか環境だったのかもしれませんが、2017年に『銀と金』をこのキャストとやれることは、身が引き締まる思いです。僕が演じる船田。実写にあたり制作陣および役者陣が必ずあたる、どこまで原作のファンの方々へ寄り添い、そして裏切れるかです。2017年バージョンとして船田に責任をもって挑ませていただきます。深夜帯という期待に。そしてこのキャスト、スタッフと挑むことへ。どうかご期待に応えられるようにと楽しんで現場に立っています。楽しんでいただければと思います。

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