ハウス加賀谷、全盛期に統合失調症で苦しみ自殺未遂…忘れられない相方の言葉とは

公開:

90年代に“ボキャブラ芸人”として大ブレイクしたお笑いコンビ・松本ハウスのハウス加賀谷(42歳)が、4月7日(木)に放送された『ヨソで言わんとい亭~ココだけの話が聞ける(秘)料亭~』(テレビ東京系列、毎週木曜23:58~)に出演。子どもの頃から悩まされていた統合失調症との壮絶な闘いについて語った。

■中学生の時に「自己臭恐怖症」を発症
バラエティ番組「タモリのボキャブラ天国」(フジテレビ系列)など、90年代の“お笑いブーム”の中で活躍したお笑いコンビ・松本ハウス。しかし、その全盛期にボケ担当のハウス加賀谷は精神疾患の一つである「統合失調症」で苦しんでいたという。

加賀谷の体に初めて異変が生じたのは中学生の頃。同級生の女の子が下敷きで仰いでいるという何気ない仕草を見た時に「自分が臭いからなのでは」と思ってしまったことがきっかけ。その後、幻聴や幻覚を発症。16歳の時、病気や障害を抱えた人たちがスタッフの援助を受けながら生活をする施設に入所して治療に専念する。そこで1年暮らした加賀谷の症状は改善。精神科に通院しながら、昔からの夢だったお笑いの道に進むことに。

■芸人として成功した裏で病状が悪化
加賀谷は“ボキャブラ芸人”として一躍有名になったが、コンビを組んでいた松本キック(47歳)は「当時、加賀谷が病気を抱えていたことを知らなかった」と告白。加賀谷自身もあえて相方に話していなかったが、売れっ子となり多忙な日々を送る中、再び「統合失調症」の症状が顔を出し始めた。

「統合失調症」は幻覚や妄想、集中力・記憶力の低下、感情表現が鈍くなるなどの症状が特徴。加賀谷の場合も仕事に出掛ける際、忘れ物の確認をしているうちに「気付いたら1時間半経っていた」という時間感覚の低下が表れ、遅刻するケースが増えていったとか。さらに、一番忙しかった時には「何度か自殺を図りました」と、衝撃的な告白を。どれも未遂に終わったが、当時「ボキャブラ天国」で共演していたMCの名倉潤は「全然知らなかった」と絶句。加賀谷は「精神疾患を持っている自分自身を受け入れられず、お医者さんから処方された薬もちゃんと飲まなかった時期があった」と、苦しんでいた理由を語った。

先輩とのやりとりの中で偶然、加賀谷のバッグから大量の薬が出てきたことで病気のことを初めて知った松本は、すべてを受け入れながらコンビを継続。だが、加賀谷の症状は悪くなる一方で「家の隣にあるビルの屋上からスナイパーがライフルで狙っている」などの妄想や幻聴に悩まされていたとか。それでも何とか仕事をこなしていたが、ついに限界が来て1999年に松本ハウスとしての活動を休止。芸人を辞めて、再び治療に専念した。

10年にわたる闘病生活の末、加賀谷の病状も安定。活動を休止する際に「何年でも待つ」と言った松本と再びコンビを組んで、2009年に活動を再開した。現在も服薬を続けながら芸人の仕事を精力的に行っている加賀谷。彼には、松本から言われた忘れられない言葉があるという。それは「簡単なことはするな。それはつまらないから」。病気で苦しんでいた加賀谷が追い詰められて自殺するかもしれないと思った松本が相方に投げかけた言葉だが、当時は携帯もメールもなかったためFAXで送られてきたという。その時のことを振り返った加賀谷は「汚ねぇ字でしたけどね(笑)」と、芸人らしくギャグにしながらも松本への感謝の気持ちを語った。

この日は他に、俳優の小西博之が「腎臓がん」、お笑いコンビ・ダイノジの大地洋輔が「糖尿病」、グラビアアイドルの梨木アリアが「ボーエン病(皮膚や粘膜の表皮部分に生じるがん)」に苦しんだ闘病体験を暴露した。

PICK UP