Jリーガーを数多く指導してきたメディカルトレーナーが“疲れない体の作り方”を解説!

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11月13日に放送されたサッカー番組『FOOT×BRAIN』(テレビ東京系、毎週土曜24:20~)では、メディカルトレーナーの夏嶋隆をゲストに迎え、“疲れない体の作り方”を紹介した。

日本人のおよそ6割は慢性的な疲労を抱えており、疲労状態が続けばアスリートでもパフォーマンスが低下し、怪我につながる恐れがある。伝説のトレーナーとして知られる夏嶋は、もともと実業団のバレーボールチームの指導者だったが、選手を治療するためにメディカルトレーナーの道へ。これまで、元日本代表の中山雅史久保竜彦らJリーガーをはじめ、数多くのアスリートの体の悩みを解消してきた。

スタジオの様子
スタジオの様子

番組では、夏嶋が生み出した“疲れない体の作り方”を取材。静岡県三島市にある夏嶋の治療院を訪れると、柔道着を着た2人の男性がボールを競り合っていた。2人は、現役のJリーガーでSC相模原に所属する澤上竜二と白井達也。月に2、3回は夏嶋の指導を受けている2人は、夏嶋が古武術を元に編み出した“踏ん張らない姿勢”を身につけるトレーニングを行っていた。夏嶋によれば、サッカーでは試合中に競り合いなどで踏ん張ることが多く、それが疲労の原因になっているという。

柔道着を着ている人を押し引きするこのトレーニングは、あえて踏ん張る状況を作り出し、つま先に重心をかけさせて、足の向きを瞬時に切り替える感覚を染み込ませるというもの。実際に2人も効果を感じているようで、澤上は「踏ん張ることが少なくなったら、足の疲労も少なくなる」と話し、白井も「上手く相手の力を利用し続けられれば、90分通して疲れづらくなるのは感じています」と語った。

夏嶋は、そもそも疲れが溜まる原因は重力が関係していると説明。重力を受ける体の面積を少なくすることが、疲れない体作りのカギだという。番組では、そのポイントとなる3つの基本姿勢、「立ち方」「歩き方」「座り方」を紹介した。

スタジオの様子
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まず、スタジオでは「立ち方」について、夏嶋が出演者の姿勢をチェック。番組MCの勝村政信は姿勢の良さを夏嶋に褒められるが、解説の福田正博は首が前に出ており、良くない姿勢であることが明らかに。姿勢が悪いと重力を受ける面積が大きくなり、頭を支える首や背中に大きな負担がかかるという。また、竹﨑由佳アナウンサーは体の左右が歪んでおり、体の可動域に差があることが判明。しかし、歪みは少し姿勢を変えるだけで簡単に矯正が可能。夏嶋の指導により、竹﨑アナの可動域はまたたく間に改善していった。

続いて、疲れない「歩き方」は、リポーターの佐藤美希が体験。最初は普通に歩く佐藤だったが、かかとが先に地面についており、夏嶋からは「つま先をあまり上げすぎない」と注意されてしまう。つま先を上げて足首を鋭角に曲げてしまうと、ふくらはぎが緊張状態になり、それを繰り返すことで疲れの原因になってしまう。さらに、ふくらはぎの筋肉が硬いと、足をついた時の衝撃を吸収できず、太ももから腰へと伝わり、腰痛などを引き起こすことも。疲労を溜めないためには、つま先を上げずに歩幅は小さく足裏全体で着地することが大事。また、後ろ足のつま先を伸ばし、地面に軽くタッチするように歩くと、足の疲労も取れるという。この歩き方を実践した佐藤は、前屈の数値がレッスン前よりも5cm以上もアップ。体の柔軟性も向上していた。

スタジオでは、座っている最中の姿勢についても夏嶋が言及。足を組んで座ると背中がねじれてしまうため、骨盤や背骨が歪む原因になるのだという。夏嶋は、すでに足を組んで座ることが癖になっている人に向けて、座布団の活用を推奨。座布団をまるめてイスの奥に詰めて上に座ると、骨盤が立って体が安定するため、足が組めなくなるという。

さらに、夏嶋はソファに寄りかかる座り方にも警鐘を鳴らす。「腰は楽だけど、首と肩が悲鳴をあげます」と座り方を実践してみせた夏嶋は、「疲れを感じたからリラックスしたいのに、そのリラックスポーズがリラックスできていないので、いくら寝ても疲れがとれない」と注意を促していた。

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