『リング』『らせん』原作の鈴木光司、“ホラーの必要性”を力説

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『リング』『らせん』原作者の鈴木光司と“事故物件住みます芸人”松原タニシによるホラートーク番組『恐怖夜行』(BSテレ東)の最終話となる第4怪「恐怖の“境界線”」が、8月29日に放送された。

鈴木光司、高崎かなみ、松原タニシ
鈴木光司、高崎かなみ、松原タニシ

「恐怖の“境界線”はどこにあるのか?」という問いに対して、「恐怖の境界線とは『生と死の境界線』ではないか」と鈴木。「死の境界線が迫ってきて、なおかつ自分はまだ生きているという状況が相当怖い」といい、海上のヨットから夜中に忽然と失踪した友人のエピソードを語る。鈴木いわく、失踪の原因については「(甲板での)水浴びの最中、船が揺れた拍子に海中へ転落してしまったとしか考えられない」というが、同時に「自分がそういう状況になったときにどうなるか」と想像したという。

「『助けてくれ』と言っても、みんなは寝ているから聞こえない。そのうち船が遠のいていく。そうすると、(あとは)死ぬだけなんです」と鈴木。「死の境界がドーッとやってくる、ところが(自分は)まだ生きている。僕はそこが一番怖いと思う」と語る。その後、番組アシスタントの高崎かなみが過去にストーカーと思しき人物に自宅へ押し入られかけた話を披露。松原が「生きてる人間のほうが怖い」とつぶやく。

高崎かなみ
高崎かなみ

「恐怖という感情は非常に根源的なもの。なければ(生き物は)危険な目に遭う」と鈴木。「普段から恐怖の感覚をなるべく“素晴らしい想像力”で鍛えておかなくちゃいけない。そのためにホラー映画や小説に触れることが大事」といい、「『質の高いホラーは、危険を先に察知して逃れるための方法や感性を鍛える』と感じれば、今回の番組も素晴らしくみなさんのお役に立ったんじゃないか」とシリーズを締めくくった。

鈴木の話に、SNS上では「共感しかない」との声が。「毎回濃密な30分で見応えあった」「第5怪を欲してます」と、シリーズ続編を望む声も相次いだ。

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