門脇麦&森山直太朗、『うきわ -友達以上、不倫未満-』で初共演!「メチャメチャ楽しみ」

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野村宗弘氏の人気コミックを実写ドラマ化した新ドラマ『うきわ―友達以上、不倫未満―』(8月9日スタート、テレビ東京系、毎週月曜夜11:06~)。社宅のベランダを挟んで織りなす“友達以上、不倫未満”のラブストーリー。

本作で、夫の仕事の都合で広島から上京してきたものの、多忙な夫の帰りは遅く、さらに浮気をしていることを知り愕然とする主婦・中山麻衣子に扮する門脇麦さんと、麻衣子の夫の上司であり、こちらもある悩みを抱えた心優しき男性・二葉一を演じる森山直太朗さんに、作品に込めた思いや、初共演となる印象などを語り合っていただきました。

森山直太朗、門脇麦
森山直太朗、門脇麦

――原作や脚本を読んでの感想は?

門脇:不倫という重いテーマではあるのですが、原作は重すぎないポップさや、どんな立ち位置の人でも、励まし合ったり、力を与え合ったりする人間模様が丁寧に描かれていて、映像が浮かぶ素敵な作品だなと思って読みました。

森山:僕は原作を読む前に脚本を読みました。あまり僕は脚本に触れる機会が多くはないのですが、読んだだけで景色が浮かんできましたし、軸となる麻衣子さんと二葉さんの会話劇も、行間にある間に引き込まれました。とても奥行きのある脚本で、不倫ドラマにありがちな理不尽や不条理なことではなく、登場人物がみな成長していくヒューマンドラマだなと感じました。

――それぞれが演じる役についてはどんな印象を持ちましたか?

門脇麦
門脇麦

門脇:麻衣子さんは意思なく流されていた女性。そんな彼女が、初めてショッキングなことを経験したことにより、自分を見つめ直す時間ができ、ある意味で成長していくんです。そこを演じることがとても楽しみだなと思いました。

森山:二葉さんって、どういう環境で育ったのかと思うぐらい、とても温厚で物腰が柔らか。相手を傷つけることが発想にないんです。その物腰の柔らかさが仇となり、誤解を与えたり、逆に傷つけてしまったりすることもある。でも我のなさというか、押しの弱さみたいなものが、二葉さんの魅力なのかなと思っています。

――お二人は初共演ということですが、それぞれどんな印象をお持ちでしたか?

門脇:ずっとアーティストとして見てきた方だったので、まさかこういう形でご一緒できるとは想像もしていませんでした。衣装合わせをしているお写真を見せていただいたとき「二葉さんがいる」と思いました。ご一緒できるのがとても嬉しいです。

森山:僕もメチャメチャ楽しみにしていましたが、今日初めてお会いして、さらにご一緒できるのが楽しみになりました。門脇さんは、女優さんのなかでも独特の存在感をお持ちの方だなと思っていて、年齢を超越した雰囲気を感じます。僕よりも精神年齢が17歳ぐらい上なのかなと……(笑)。

森山直太朗
森山直太朗

――初めましてから始まる麻衣子と二葉の関係性のように、だんだんと距離が縮まっていく感じですか?

森山:確かに、このなんとも言えない二人の距離感のたどたどしさが、作品にも反映できていいのかもしれませんね。

門脇麦
門脇麦

――不倫がテーマの作品はこれまでもたくさんありましたが、本作ならではの魅力は?

門脇:確かに不倫がテーマの作品は、この数年とても多いですよね。視聴者的には、次の展開がどうなるのだろう……という人間の心理を掻き立てるような作品が多いような気がするのですが、今回は不倫をされる側の話。なんでそうなってしまったのだろうかと、自分を見つめ直すきっかけになる物語が繊細に描かれているので、入口は不倫かもしれませんが、劇的な展開の面白さではなく、優しさや温かみを描いている作品だと思います。

――森山さんは『連続テレビ小説 エール』で俳優として注目を集めましたが、本作では新たな一面がまた見られそうですね。

森山:新たな一面と言われて、ポンと思い浮かぶものはなくて。作品があって、そこにスタッフさんや役者さんがいるなかで、正直自分がどうか……というどころではないんです(笑)。年齢は上ですが、俳優のキャリアは新人なので、恥をかきながら飛び込もうという気分です。

――それぞれ演じる役について、大切にしていきたいと思っている部分は?

門脇:麻衣子は、これまで自分の素直な本能的な感情に触れてこなかったか、もしくは触れそうになるものを押し殺して生きてきた女性だと思うので、今回不倫され、ショッキングでたがが外れて、言葉が先にでてしまったけれど自分でもその感情を説明できない……といった不安定さは出せたらいいなと思います。あとは、脚本をいただいているのですが、最後を逆算して演じるのではなく、森山さんとのお芝居で生まれたものだけで、どこまで麻衣子が成長できるのか……というのは意識しています。役を決め込まず、こんなにフワッとした状態で現場に来るのは初めてです。

森山:二葉さんと僕の感情は似ているところがあるので、役を模索するよりは、麻衣子さんの行動に対して、ライブ感で発信していければと思っています。

――“うきわ”というタイトルにはいろいろな意味が隠されていると思いますが、お二人はどんな印象を持ちましたか?

門脇:救済するもの、されるもの。麻衣子と二葉さんにとって、お互いがそういう存在なのかなという解釈をしました。

森山:これは曲を作る人間の想像なので、この原作がそうであるということではないのですが、僕に当てはめると、結構タイトルって意味がないというか、そこまで含みがないものが多いんです。ダジャレではないのですが、語呂合わせ的な……。例えば浮気、うきわ……みたいな。感覚的なものほど、物語のへそになることってあるんですよね。あとからその意味が付随してくるような……。作り手が、その意味を語り出すと、どんどん可能性が狭くなっていってしまうのですが、そこがフワっとしていると、逆に見ている人や聴いてくれる人が、想像力を働かせて、いろいろな意味を考えてくれる。そういう余白のある言葉のように感じました。

(取材・文:磯部正和)

門脇麦、大東駿介
門脇麦、大東駿介

<第1話 あらすじ>
夫・たっくん(大東駿介)の転勤で、仕事を辞め広島から上京した中山麻衣子(門脇)。社宅の隣室に住む夫の上司・二葉一(森山)と妻の聖(西田尚美)に温かく迎えられ、東京での新生活に胸弾ませる。だが、多忙な夫は毎晩帰りが遅く……。そんな中、ひょんなことから麻衣子と二葉はベランダで交流を持つようになる。普通の幸せ、普通の二組の夫婦。しかし、麻衣子は夫の秘密を知ってしまい……。麻衣子の普通が崩れていく。

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