やっぱり年下男子が好き(4)『できしな』橋本諒太郎:瀬戸康史

動画配信サービス「Paravi(パラビ)」で観られる最強年下男子特集。最後を飾るのは、『私 結婚できないんじゃなくて、しないんです』(TBS系)の橋本諒太郎(瀬戸康史)だ。今やすっかり大人の雰囲気をまとった瀬戸康史が4年前に見せた、これぞ最強年下男子という輝き。うっかり浴びたらノックダウン間違いなしだ。

瀬戸康史演じる"フェアリー諒太郎"は、年下男子のリーサルウェポン

とどのつまり年下男子の魅力とは、年上にも同い年の男性にもない愛らしさ。そんな男の可愛さを最大値まで振り切ったのが、瀬戸康史演じる『できしな』の"フェアリー諒太郎"。見た目の小動物感に騙されていたら、意外な"雄み"が牙をむく"シマリス"系年下男子だ。

ビジュアル面の魅力なんてもはや語るだけ野暮。瀬戸康史は、問答無用に顔が可愛い。これはもう憲法の条文にも載っている話。まあるい瞳に、ぷっくり厚めの涙袋。通常営業時から口角が上がってる天下無双のアヒル口。この可愛さは、隣に並ぶのをちょっとためらってしまうほど。生まれたての赤ちゃんと可愛さでガチンコ勝負してギリギリ引き分けに持っていける数少ない成人男性、それが瀬戸康史だ。

そんな年下男子のリーサルウェポンが演じる小悪魔男子にクラっと来るのは抗えぬさだめ。もはや現実のものとは思えない"ファンタジー感"こそが、"フェアリー諒太郎"のビジュアルの魅力。

言ってしまえば素でこれだけ可愛いのだから、瀬戸康史ならたとえ英字Tシャツに腰からウォレットチェーンを下げていても「可愛い!」で許されるところ。しかし、この"フェアリー諒太郎"はファッション面でもオシャレ上級者。特徴は、とにかく柄物。着る人を選ぶ難易度の高い柄物コーデがこれだけバッチリと決まるのは、"フェアリー諒太郎"だけ。

いつも主人公の橘みやび(中谷美紀)が経営する美容系クリニックまでランチをデリバリーしてくれるのだけど、そのときのスポーティーなウィンドブレーカーとキャップが瀬戸康史の少年感と相性抜群。女子ウケが悪いことで定評のあるショートパンツにレギンスの合わせ技も底抜けにキュートで、自転車にまたがって街を突っ切る姿の爽やかさと言ったら、ポカリスエットとシーブリーズのCMを足して2で割らず10かけたレベル。

チャラそうに見えて優しい"フェアリー諒太郎"に全女子が撃沈!

そんな"フェアリー諒太郎"はキャラクター面も当然のようにいい。一言で言うと、あざといのだ。ノリが良くて、パーソナルスペースがやたら近く、普段から至近距離で顔を覗き込んできたり、みやびが落ち込んでいるのを察して、いきなり抱きしめてきたり。とにかく年上女子が年下男子にしてほしいことが全部乗せ。

十倉誠司(藤木直人)に言われて男ウケのいいアンサンブルニットに白のスカートで合わせたみやびを「今日の感じ、可愛いですね」と褒めてくれたり。袖のカフスボタンに引っかかったみやびの髪を解こうと抱き寄せるように首に腕をまわし、超絶アップで見つめてきたり。もはやその存在は年上女子の心を撃ち落とすために生まれてきたようなもの。

でも、あざといだけの男の子に簡単に陥落させられてしまうほど、年上女子のガードは甘くない。このドラマは、あくまで結婚するタイミングを失ったまま39歳となったみやびが、高校時代に片想いをしていた桜井洋介(徳井義実)とどう結婚まで持っていくかが主題であり、その主題の裏側にはスパルタ恋愛指南をしてくる十倉との関係の変化が見どころになっているわけで。物語上、"フェアリー諒太郎"が本命扱いされていないのは見ればわかる話。

それでもオンエア当時から、「私は絶対"フェアリー諒太郎"!」とガチ恋勢を大量に生んだのは、あざといだけじゃない男の生々しさが"フェアリー諒太郎"にあったから。つまり"フェアリー諒太郎"のキャラクター面の魅力は、"ファンタジーじゃないところ"だ。

いかにも本音が見えなくて、みやびのことをいいように利用しているかのような雰囲気をプンプン匂わせる"フェアリー諒太郎"だけど、実際のところはちゃんとみやびのことを想っていて。だから桜井の存在に嫉妬もするし、キスしていたところを鉢合わせした十倉の前であえてみやびの手を握り、牽制もする。

不敵に見えるのは表面的な性格のせいであって、確かにチャラいところもあるけれど、みやびのことをちゃんと大切に想っていて、みやびの幸せのために自分のできることをする。決して不思議ちゃんでも、クズでもない、ごく普通の優しい男の子だから、多くの人が"フェアリー諒太郎"との幸せな未来を願って仕方なかったのだ。

20200424_dekishina_02.jpg

こんな年下男子と朝を迎えたい!"フェアリー諒太郎"名場面3選

そんな"フェアリー諒太郎"の個人的な名場面を3つ挙げると、まず1つめは第5話。朝、目を覚ますと、みやびの隣には裸の"フェアリー諒太郎"が。ベッタベタのシチュエーションだけど、相手がひとまわり以上年下のイケメンなんて、ロト6で3億2千万円当てるより奇跡。

またこのときの"フェアリー諒太郎"のナチュラルゆえの無防備さが年上女子の心を揺さぶってくる。床に落ちたボクサーパンツを拾い上げ、そのまま履くシーンなんて危険度高すぎて、周りに人がいる状態じゃ見られない。可愛くもあり、色っぽくもある。日本で二刀流といえば、宮本武蔵か大谷翔平か"フェアリー諒太郎"です。

2つめは、同じく第5話。事実上、恋人同然の関係になったみやびと"フェアリー諒太郎"はほぼ半同棲生活状態に。一緒に同じ漫画を読みながら、みやびに次の巻を「早く」とねだるところとか。一心不乱に漫画を読むみやびに不意打ちでほっぺにキスをするところとか。ついさっきまでじゃれ合ってたかと思ったら、いきなり男の顔をして迫ってくるところとか。スイートな甘みとスパイシーな刺激が両軍挟み撃ちで攻めてきて、心はひとり川中島の戦い。

他にも湯上がりの"フェアリー諒太郎"が上裸でバックハグをしてきたり、起き抜けの"フェアリー諒太郎"がボサボサ頭で卵焼きをつまみ食いしたり、年下男子と同棲するとこんな生活が待っているのかという幸福な妄想がはかどりすぎて、もう現実世界には帰れない。

そして3つめは、さらに第5話のラスト。桜井に心を残したままのみやびに対し、「俺に気持ちないのに、なんで俺だけ本気にならなきゃいけないの?」と返す"フェアリー諒太郎"。「俺だって傷つくの嫌だよ」と笑って平気な顔をするけれど、その瞳は潤んでいて、みやびから視線をそらした瞬間、思わず下唇をかすかに噛む。その仕草に、普段のチャラチャラした態度の裏に隠した"フェアリー諒太郎"の"ファンタジーじゃない感"が伝わってきて、こんなの恋におちないわけがない。

このほんの短い表情から"フェアリー諒太郎"が可愛いだけではないのと同時に、瀬戸康史が決して可愛いだけの男の子ではない、台詞の行間にある複雑な感情をつぶさに表現することのできる俳優であることがわかる。そのあとのエレベーターの中での色気が仕事しすぎているキスシーンも含め、まさに垂涎の名場面。とにかくこの5話を1日リピートするだけで、肌年齢は5歳は若返っていると思う。

そんな年下男子の究極形を演じてみせた瀬戸康史も今年で32歳。折々に見せる愛らしさはそのままに、すっかり男らしい俳優に成長した。新ドラマ『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)では性格もルックスも完璧な有能MRを演じるという。原作にはないオリジナルキャラクターだけに、その全貌はまだ謎のところも多いが、ヒロイン・相原メイ(多部未華子)との恋模様が気になるところ。年下男子から大人の男になった瀬戸康史に、また胸をキュンキュンさせられる日々が始まりそうだ。

(文・横川良明/イラスト・月野くみ)

PlusParavi

東山紀之演じる天樹悠を中心に、個性あふれる刑事たちが、時代とともに複雑化する超凶悪犯罪や難解な未解決事件に挑むドラマ『刑事7人』。 9月23日(水)放送の第8話には、シリーズ初となる裁判シーンが登場。しかも、検察側の証人

ページトップへ
Twitter Facebook