半沢直樹と大和田暁の共闘シーンが話題に!「お・お・おねしゃす」『半沢直樹』第2部の名シーンを振り返る

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いよいよ9月27日(日)に最終話を迎える『半沢直樹』(TBS系、毎週日曜21:00~※TVerでは、第1話から第9話までを期間限定で無料配信中)。第5話以降の「銀翼のイカロス」編では、政府というこれまでにないほど巨大な敵と立ち向かっている半沢直樹(堺雅人)。いままで敵だと思われていた相手とも共闘するなど、ファンにはたまらない展開になってきた。ここで今一度「銀翼のイカロス」編の胸アツシーンに迫る。

電脳雑伎集団のスパイラル買収に潜む、三笠洋一郎副頭取(古田新太)や、証券営業部・部長の伊佐山泰二(市川猿之助)らの不正を暴き、出向先の東京セントラル証券から、本店に返り咲き営業第二部・次長のイスを手に入れた半沢。

第6話シーンカット
第6話シーンカット

そんな彼が中野渡謙頭取(北大路欣也)から任されたのが、巨額の不良債権を抱える帝国航空の再建。半沢は、綿密な調査を実施し「自力で再建できる」と自信を深めるが、大幅なリストラを断行しなくてはならず、まずは帝国航空の社員たちの反発が半沢の前に大きく立ちはだかる。

さらに、国土交通大臣に就任した白井亜希子議員(江口のりこ)は、帝国航空再建のためのチーム「タスクフォース」を結成し、銀行に7割の債権放棄を要求する。東京中央銀行にとって、7割の債権放棄は500億円相当の損失となり、どうしてもタスクフォースの案を受け入れることだけは避けたいと思う半沢。白井大臣、タスクフォースを仕切る敏腕弁護士・乃原正太(筒井道隆)、白井大臣のボスである進政党の幹事長・箕部啓治(柄本明)という、いままで経験したことがないような巨大な敵も半沢の行く手を阻む。

こうした外部の敵ばかりではなく、行内にも半沢の足を引っ張る勢力がある。その筆頭が、本件の担当常務の紀本平八(段田安則)と、以前彼の部下であり半沢に帝国航空再建の任務を奪われてしまった審査部・次長の曾根崎雄也(佃典彦)だ。紀本常務は、半沢の意見に対立し「債権放棄やむなし」という方針を推し進める。

第7話シーンカット
第7話シーンカット

「銀翼のイカロス」編でも、半沢の進む先には敵だらけだ。

最初に対決したのが、東京中央銀行から帝国航空に出向している財務担当役員の永田宏(山西惇)。私欲を肥やし、帝国航空の利益を損なう行動ばかりしている永田に対して、半沢は「あなたからは腐った肉の臭いがする」とさげすむと、社員たちが一堂に会する説明会で「お前はバンカーの面汚しだ。出ていけ!」と叱責。その後、航空マンたちの仕事ぶりを称賛し、帝国航空内の社員の心をつかむ。

続いて、社内浄化のために動く半沢。ここでキーとなるのが、天敵・大和田暁取締役(香川照之)との再共闘だ。「ロスジェネの逆襲」編でも、三笠副頭取&伊佐山を追い落とすためにタッグを組んだ半沢と大和田だが、今回は政府という巨大な敵を倒すために、箕部とつながっていると思われる紀本常務を追い詰めるために再度共闘する。

この共闘シーン、最初は曾根崎を追い込むため半沢から大和田へ「協力していただけませんか?」と願い出るが、大和田は「人にものを頼むときには大事な七文字があるだろう」と突っ跳ねる。そこで半沢は「お・ね・が・い・し・まーーーーす」と怒気を含め、頭を下げるが、続いて紀本常務の不正を暴くために暗躍する半沢に対し、今度は大和田が協力を願い出る。

半沢は「1ミリたりとも信じられません」と断ると、大和田も「私だって君なんかに信じられたら虫唾が走る」と応戦し「本音を言えば、お前ごときと手を組むだなんて口が裂けても言いたくない。この世でお前のことが一番嫌いなんだよ」と悪態をつく。

第8話シーンカット
第8話シーンカット

しかし利害関係が一致している二人は再共闘することに。それでも半沢は「人にものを頼むときには大事な七文字があることを以前教えていただきました。もうお忘れですか。あなたは小学生以下ですか」と挑発し、きっちりけじめを取ろうとする。そこで大和田は「お・お・おねしゃす」とまさかの発言。インターネット上でも、大和田のこの発言は「また流行語大賞候補が生まれた」と大盛り上がり。Twitterではトレンド入りするほどだった。

半沢&大和田の再タッグにより、政府という巨大な敵への追及が始まる。まずはタスクフォースが提案する債権放棄案に及び腰だった開発投資銀行の谷川幸代(西田尚美)に、バンカーとしてのプライドを熱く説いた半沢。谷川は、政府の天下りばかりだった行内を取りまとめ、債権放棄拒否を決心させる。

政府主導のタスクフォース再建案に真っ向反対したことで、黒幕とも言われている箕部議員の怒りを買ってしまった半沢。そのことで、銀行内に大きく潜む闇にぶち当たる。一旦は、箕部に白旗をあげ、頭を下げる半沢だったが、もう一人の天敵・金融庁の黒崎駿一(片岡愛之助)が、自身の進退をかけて箕部の身辺を探り、左遷されてまで、半沢をサポートする胸アツな行動に、半沢の反骨心にエンジンがかかる。

第9話では、半沢に賛同する多くの仲間に支えられ、ついに紀本常務と箕部幹事長の不正の証拠をつかむ半沢。しかし、その証拠を公表すれば、東京中央銀行は世間から大きなバッシング受け、銀行の名は地に落ちる。中野渡頭取も大きな責任を負わされることになる。

しかし半沢はバンカーとしてのプライドを胸に、箕部幹事長に勝負を挑むのだが、その行く手を阻むのは、まさかの中野渡頭取と大和田だった……。しかも中野渡頭取からは帝国航空再建の任務を解かれてしまった半沢。

そこで半沢は「私は銀行を信じています。我々は金融の力で世の中の懸命に働く人たちの助けになるのだと。この銀行に勤めるほとんどのバンカーがその正義を、その使命を信じています。だからこそ己に厳しく謙虚に、自分たちでなく、世間の利益となることを最優先に心掛け、真摯に励んできたんです。あなたのしたことは懸命に働く全銀行員の裏切りにほかならない。到底許すことなどできません」と中野渡頭取に熱弁。

さらに、箕部幹事長、中野渡頭取、大和田取締役に対して「1000倍返し」を誓った半沢。果たして中野渡頭取や大和田取締役は本当に箕部幹事長の軍門に下ってしまったのか……。最終話、半沢の雄姿から目が離せない。

(文・磯部正和)

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