注目の個性派女優うらじぬの、伊藤英明主演『病室で念仏を唱えないでください』で抜群の存在感!

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伊藤英明さんが主演するドラマ『病室で念仏を唱えないでください』(TBS系、毎週金曜22:00~)で、看護師・長見沙穂役を演じているうらじぬのさんにインタビュー。

同ドラマは、「ビッグコミック増刊号」(小学館)で連載中の、こやす珠世による同名コミックが原作。僧侶でありながら救命救急医でもある異色の主人公・松本照円(伊藤)の奮闘を通して、「生きることとは、そして死ぬとは何か」を問う1話完結形式の医療ヒューマンドラマ。

劇団子供鉅人(こどもきょじん)のメンバーとして舞台・映画・ドラマなど多方面で活躍しているうらじさんが、自身初とのある連続ドラマのレギュラーで出演。豪華俳優陣との共演や役作りのヒント、作品の魅力などについて語っていただきました。

――まず、出演が決まったと聞いた時の感想は?

ドラマのプロデューサーさんが、何度か劇団の公演を見に来てくださっていたことがきっかけで、今回のお話をいただきました。名だたる俳優陣の中に、看護師役で参加させていただけることにとても驚きましたし、嬉しかったです。

――劇団子供鉅人の皆さんの反応はいかがでしたか?

驚きつつも「おめでとう!」と言っていただきました。他のメンバーも色々な作品で活躍していますし、私も“切り込み隊長”として頑張ろう、と思いました(笑)。

――救急看護師という役を演じるにあたって、事前に準備されたことなどはありましたか?

医療用語に関しては、その意味を調べて理解するということと、救急医療の現場の雰囲気を表現するために、医療系のドキュメンタリーを拝見して勉強をしました。私の母が元救急看護師だったので、母のツテで病院の現場を見学させていただいたり、実際にそこで働いている方たちのお話を伺ったりして、芝居に取り入れられるところは生かしたいと思いました。

――ドラマの救急シーンの緊迫感がとてもリアルですが、現場はどんな雰囲気ですか?

ドラマの救急シーンは、限られた時間の中でリアリティを出していくので、その場にいる人全員がすごく集中して撮影が進められています。そういう緊張感は、病院で見学させていただいた時のような緊迫した空気に似ていて、そこがシーンにも表れているのかもしれないですね。撮影現場ではスタッフ陣も俳優陣も、ものすごい集中力で挑んでいるところは、実際の医療現場に似ているな、と思いました。

――空気が張り詰めている様子が画面越しにも伝わります。

医療関係の先生となんども打合せをして、「リアルでメリハリのきいたシーンにしたい」という監督やスタッフさん各自の目標に向かって、ギリギリまで詰めていくことをされているので、皆さんの熱量はすごいです。

――それと対比したコミカルなシーンはとても和みます。座長の伊藤英明さんはどんな存在ですか?

明るくて、ユーモアのある方で、ドラマで演じている松本先生に近いな、と思います。スタッフ陣、俳優陣にもあのままの雰囲気で接していて、和やかなシーンでは特に周りを笑わせたり、色々お芝居を試したりしていらっしゃいます。

――松本照円先生のような男性は、側で見ていていかがですか?

原作でもそうですが、煩悩もあって、人間味のあるところが魅力的ですよね。なんでも完璧なヒーローではなくて、毎話ごとに成長していくところがとても応援できますし、芯を曲げないところはとても信用できる人間だな、と思います。長見としても、応援したくなる先生です。

――個性的な先生が多い中、看護師・長見の“無表情”っぷりが大好きです。長見を演じるうえで気をつけていることなどはありますか?

監督と顔合わせの時に、長見はイメージ的に笑顔が多い女性ではないということを話したので、なるべく感情を顔に出さないように、気をつけています。自分自身が、笑い上戸なところがあるので、コミカルなシーンは特に気をつけていて、眉毛や目の動きなどで彼女の感情を表現しています。

――喜怒哀楽が激しい役より長見のような役のほうが感情表現が難しそうですね。

長見も、心の中では思っていることはあるのですが、救急メンバーの中ではあまり表に出さないタイプで。何も考えていないわけでもないし、お仕事もできる看護師なので、お芝居の中で、ほかのキャラクターがわちゃわちゃしている時に、長見の存在がアクセントになればいいな、と思います。

――中谷美紀さんやムロツヨシさんといった大先輩たちとの現場はいかがですか?

ワンカットワンカットが勉強になります。自分の出番がないときには、モニターで先輩たちのお芝居を拝見させていただくのですが、毎回気づくことだらけです。各人のフィールドで培われてきたパワーがぶつかり合っている現場を目の前で感じますし、圧倒されますね。

――共演シーンで印象にのこっている出来事があれば教えてください。

伊藤さんも中谷さんも、救急のシーンの時に、「ここの場所はカメラに映っていない場所だから、タイミングをみて入ってきていいよ」と声をかけてくださいました。救急のシーンは、人が入り組んでいる場面なので入るタイミングがとても難しいんですね。なので、そのはかり方とか、パッと入ってきたときの気持ちの作り方とかをアドバイスしてくださいました。本当に頼れる先輩方です。

――逆に、同世代の若手チームとはどんな雰囲気ですか?

若手同士も仲が良いですよ。Paraviオリジナルストーリー『病室で念仏を唱えないでください ~サトリ研修医・田中玲一~』では、片寄涼太さんが主演ですが、若手チームに任せられている雰囲気もあり、撮影の時は、みんなで色々試したり、アイデアを出しあったりしながらやっています。本編と一緒にこちらも楽しんでいただけたら嬉しいです。

――存在感が抜群のうらじさんですが、目指す女優像というのはありますか?

バイプレイヤーのような縁の下の力持ちのような存在は憧れるところはありますね。今、色々な役柄をやらせていただく機会が増えて、どの役をやるときもすごく時間をかけて考え、向き合ってみると同じくらい魅力があるので、これからも色々な役にめぐりあえたらいいな、と思っています。

――プロフィールには、俳句・ドラム・少林寺拳法も嗜まれているとありますが、幅広い趣味ですね。

(笑)。俳句は、小学生・中学生の時によく応募していました。

――すごい!『プレバト!!』で俳句を披露する姿を見てみたいです!

是非、夏井いつき先生に採点していただきたいですね(笑)。ドラムは独学ですが、大学生の時にサークルでバンドをやることになり、打楽器が好きだったのでドラムを担当したことがきっかけです。少林寺拳法は、小さいころ友達から「ひとりでやるのは寂しいから一緒にやらない?」と誘われて、入会したのですが、その子はすぐやめてしまい(笑)。私は、そのままハマって続けていました。どれも偶然はじめたことですが、やってみると“深めていく楽しさ”がありますね。

――普段、女優として感性を磨いたり、こだわったりしていることはありますか?

そんな(笑)。普段そういうことを考えて生活しているわけではないのですが……。美味しかったり、楽しかったり、悲しかったり、怒ったり、人間にはいろんな感情がありますが、割と怒りなどもケロっと忘れてしまうタイプなので、そのときに感じたことや気持ちを忘れないで大切に思い続けておくということが、この先のお芝居で生かされていくのかな、と、今、この質問を受けて思いました。日常から、そういうものを大切にしていきたいですね。

――女優・うらじぬのさんのご活躍がますます楽しみです。ファンの方にむけてメッセージを。

ファンの方~(笑)! いらっしゃったら、本当にありがたいことです。今、初めてのテレビレギュラーの現場でひーひー頑張っていますので、その姿をご覧いただけたら嬉しいです。

――最後に今後の展開の見どころをお願いします!

私が演じている長見については、あまり感情を表に出さないキャラクターではありますが、松本先生たちが毎話色々な患者さんと出会い成長していく姿を見て「応援したいな」と思う気持ちが芽生えていくところを演技に乗せられるように挑戦していますので、そういう所を感じていただけたら。ドラマ全体としては、松本先生と先生が父のように慕っている宮寺憲次(泉谷しげる)さんのご家族との関係性や、松本先生と濱田先生(ムロ)の関係性に変化が起こる気がしているので、こちらにも注目していただけたらと思います。

<2月28日放送 第7話あらすじ>
あおば台救命救急センターにスーパーで転倒し意識不明の前田鮎子(戸田菜穂)が搬送されてきた。三宅(中谷)は鮎子が持っていたメモを見つけるが、そこには「自分は末期の乳がんで心肺蘇生は望まない」ということが書かれていた。鮎子の意識が戻り、松本(伊藤)は、チャプレンとして彼女の心に寄り添う。そんな中、松本は突然鮎子をデートに誘う。

次いで、交通事故の患者が搬送されてきた。ケガをしたのは桑島悟という14歳の少年で、緊急手術しなければならない状態だった。松本は悟の心臓あたりに小さな古い手術痕を見つけ、早々に手術を始めようとしたとき、濱田(ムロ)と瀬川(安井順平)が突如オペ室に入ってきて、松本を突き飛ばすように少年の手術を開始。救急に協力しない濱田が手術を手伝ってくれた話は、救急で話題になっていたがその真意は……? さらに濱田は、謎の投資家・リチャード(近藤公園)や医療コンサルタントの長谷(淵上泰史)と、秘密裏に会っているようで……。

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