賀来賢人、山本舞香

賀来賢人さんが主演、山本舞香さんがヒロインを務めるMBS/TBSドラマイズム『死にたい夜にかぎって』(MBS、毎週日曜24:50~/TBS、毎週火曜25:28~)が、2月23日にMBS、2月25日にTBSでスタートします(TSUTAYAプレミアムでも毎週火曜、TBS放送終了後から配信開始)。

原作者・爪切男の実体験をもとに、どうしようもない男のろくでもない半生を映す物語。幼くして母に捨てられ、女性に振り回され続ける主人公・小野浩史(賀来)が、人生最愛の女性・アスカ(山本)と過ごした6年間を描きます。

変態に唾を売って生計を立て、後に鬱病を発症してしまうアスカが、浩史の首を絞めるといった過激な描写もある本作。賀来さん&山本さんにドラマの見どころや2人の関係性についてお聞きしました。

――オファーを受けた時、また原作を読んだ時のお気持ちは?

賀来:わかりやすい“ラブストーリー”ではなく、“男と女の話”だと思いました。冴えない男と、元気だけど心が強くない女という、相反する2人が付き合っていた6年間の話。そこに良いドラマがあるわけでもないけど、2人のやりとりに泣けたり、笑えたり、いろんな要素が詰まっている。それをドラマ化するっていうのは、日本ではあまり見たことがない気がして。今までやったことがなかったことであり、実は一番やってみたいことでした。

山本:お話をいただいた時、今の自分がやるべき作品だなと思いました。今年は(デビュー)10年目で、今までにこういう役はやったことがないし、自分の経験としてやってみたい作品だなと思ったんです。

――役柄に共感するところはありますか?

賀来:浩史は「どうせ俺なんて」から入るんですよ。人って、自信があるように見せていても、本当は自信がないじゃないですか。その人間らしさは共感します。あとは、女性に浮気されたら風俗に行って、「これで、おあいこだ」って(笑)。よくわからない思想の持ち主ではあるけど、人をちゃんと許せるし、ちゃんと向き合える人。似ているというより、逆に強い感じがするので、羨ましさもありますね。ディープで暗いことも、「まぁいっか」とポジティブに乗り越えていく。その「まぁいっか」が彼の魅力で、そこに物語がすべて集約されているような気がします。

――賀来さんも、浩史のように「どうせ俺なんて」と思うことはありますか?

賀来:よくあります(笑)。できないハードルがある時は、自分をマインドコントロールするようにしています。「俺はできる、俺はできる」と思えば、わりとクリアできるような気がして。あとは言霊を信じます(笑)。

――なるほど(笑)。山本さんは、役柄への共感はいかがですか?

山本:共感というか台本を読んだ時に気持ちは凄くイメージでしました。でも声をかけていただいた以上、私にしかできない役だなと。こんな風に思ったのは初めてですね。もっともっとアスカを自分の中に入れたい。毎日苦しくて、芝居していない時も息がしづらい。でも、それを今この時期に経験しておかなきゃいけないんじゃないかなと思うんです。この作品が終わって成長できるかが自分自身も楽しみだし、周りの方々にも成長したと思ってもらえたら嬉しいです。

――撮影時のエピソードがあれば聞かせてください。

山本:初日に、キスシーンのアドリブがありました。監督から急に「本番まで絶対やらないでほしいんだけど、賢人にキスして」と言われて。

賀来:そういうことだったんだ!

山本:リハーサルが終わった後、普通に話しながらも頭の中では「どこでキスしよう」って(笑)。でも、本番はビックリしましたよね!?

賀来:完全にビックリした顔が映っちゃってます(笑)。

――それは見どころですね。空き時間には2人でお話を?

賀来:よく話しますよ。舞香ちゃんは現場にすごく集中して来てくれるし、サバサバしてるので俳優さんみたいな感じがして。

山本:よく言われる(笑)。

賀来:だからお芝居の話もするし、プライベートの話もするし、最近の若い芸能界の事情とかも聞きます(笑)。2人の関係性が近いほうがいいので、なるべくフラットに話すようにしています。

――山本さんから見た、賀来さんの印象は?

山本:なかなか笑わないので、最初は怖い人なのかなと思いました。ダサい服でメガネをかけると“浩史”だから、「よしよしよし」って(頭をワシャワシャ)やりたくなるけど、メガネを取ると“賀来賢人さん”なんですよね。

賀来:俺怖いと思われてたんだ(笑)。

山本:役と本人の切り替えがすごいなと思います。リハの時からメガネを付けたり、衣装を着たり、やりやすい環境を作ってくださって。

賀来:でも、メガネ取ると怖いんでしょ?(笑)。

山本:怖いというか、あの賀来賢人さんです!

――賀来さんが、浩史役にハマっているなと思う部分はありますか?

山本:聞き上手な方です。私が色々な話をウワーッって言うと、「あぁ、わかる」って(笑)。全部受け入れてくれるから、すごく話しやすいです。

賀来:全部受け入れます。

――逆に、アスカを演じる山本さんについて賀来さんはいかがですか?

賀来:役にも真摯に向き合っているし、本当にハマり役だと思います。放送したら間違いなく話題になると思いますね。起伏が激しい役なんですけど、現場での居方もシーンごとに変えてくれるし、そういう空気を自分で作ってくれるので、芝居していても「う~ん」と思うことが1回もないです。

山本:やったー、うれしい! 実は明るい時と鬱の時と、香盤表(撮影スケジュール)が全部バラバラなんです。明るいシーンの撮影は、カメラが回ってない時にもひとりで笑っていて。鬱のシーンの前はずっと黙って……ね?

賀来:僕も、たまに話しかけるタイミングを間違えちゃうんですよ(笑)。

山本:(笑)。でも、スタッフさんも本当に明るい方ばかりなので、ピリつくこともなく。周りの方に、本当に助けられているなと思っています。

――最後に、おふたりが“死にたくなるようなこと”があれば、あまりシリアスじゃない感じで教えてください(笑)。

賀来:僕は、生きることにものすごく執着してるんです。だから死にたいと思ったことはないです。死ぬのがすごく怖いです。生き続けたい。

山本:私は全然あります(笑)。でも生きていたら、苦しいこともあるけど楽しいし。それに、死んだら一番悲しむのは親だなって思っちゃうんですよね、家族が大好きなので。ただ、死ぬなら一瞬で死にたい!(笑)。

賀来:いや、そういう話じゃないのよ(笑)。

山本:あはは、そっか! 死に方の話じゃなかったね(笑)。

(撮影・文:勝浦阿津希)

1987年、大衆的な歌舞伎の復権を目指す男優だけのネオかぶき劇団「花組芝居」の旗揚げに参加し、看板女方(おんながた)として人気を博した篠井英介さん。 1990年に退団後、念願のブランチ役で話題を集めた舞台『欲望という名の

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