「パンも人の人生も一緒」開拓者・農家・パン職人の奥土盛久に密着『情熱大陸』

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10月13日放送の『情熱大陸』(MBS/TBS系、毎週日曜23:00~)は、「パンも人の人生も一緒」と語る、至高の石窯でパン作りに励む農家でパン職人の奥土盛久(69歳)に密着する。

最近、熱い視線が注がれているパン。パンのフードフェスティバルには多くの人が訪れ、高級食パンはブームともなっている。

奥土は、北海道・羊蹄山のふもとでライ麦・小麦を育て、手造りの石窯で、香ばしくて美味しいと評判のライ麦パンをはじめ20種類のパンを焼いて販売。彼が作るパンの原料となる小麦・バター・牛乳・水・砂糖・酵母はすべて北海道産を使用。ジャガイモ、かぼちゃ、トウモロコシ、黒豆も全て自分の畑で作っている。パン生地に練りこむ野菜は出来るだけ低農薬で、よく熟させることで、野菜の本当の味を味わえるようにしているという。奥土はもともと開拓者で、農業をするため26歳で神戸から北海道に入植、農地を開墾、作物を育て、パンを作って来た。

奥土のパンは、子供の頃から食べていたライ麦パンと、大学卒業後に農業研修で訪れたドイツの地方都市で食べたパンの味がベースになっている。「ドイツの地方都市にあったパン屋さんの、皮の黒い、ぽこんと割れるパンが本当においしくて。その味が忘れられなくてね」と、その味を再現するため、何年も試行錯誤した末にやっと納得のいくパンが完成。さらにアレンジを加え、今、自身が食べたいと思うパンになったと語る。

そして、奥土のパンの作り方は、極めて丁寧。全てライ麦やぶどうなどから起こした天然酵母を使い、半年間一つずつレンガを積んで造った石窯で、薪を焚いてパンを焼く。生地は12時間ゆっくり発酵させて風味を出し、石窯を使うことで、表面が乾燥することなく短時間で生地の中心まで熱が入り、外側はしっかり焼け、中はしっとり、もっちりの独特の食感になるという。

「噛むほどに味が出て、それぞれに味わいが違うのは、パンも人の人生も一緒ですわ」と語る奥土。焼き上がったパンは、札幌市内のデパートやニセコの道の駅、工房の横にある店頭で販売される。

番組では、秋から冬に変わるこの季節、畑ではかぼちゃの収穫、ジャガイモの仕分け、ライ麦の播種、薪割りに追われる奥土にとっての繁忙期に密着。すべて自分の力で切り開いて来た開拓者・農家・パン職人の奥土が、入植時代に励まされたもの、そして、パン作りの信念を明かす。

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