浅草にある老舗洋食三代目の兄弟が紡ぐ下町の味とは?『情熱大陸』

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9月15日放送の『情熱大陸』(MBS/TBS系、毎週日曜23:00~※この日は23:20~)では、老舗洋食三代目の坂本昌一と坂本良太郎兄弟に密着する。

東京・浅草。多くの観光客で賑わう雷門や仲見世通りとは反対側、浅草寺本堂の裏手に広がる地域、通称「観音裏」は、かつて東京を代表する花街だった。今もその面影が残っており、夕刻になると芸妓が路地を歩き、料亭に向かう。

そんな観音裏にあるのが、洋食店「グリル グランド」だ。ハンバーグ、クリームコロッケ、カツレツ、ビーフシチュー、オムライスなど、多くの日本人にとってどこか懐かしく、馴染みのある品々。しかし、その味は浅草で約80年、3代にわたって受け継がれてきた特別な味だ。

厨房でフライパンを振るのは、3代目シェフ・坂本良太郎。無駄口は叩かない昔かたぎの頑固な料理人で、モットーは「変えているけど 変わらない味」。一方、ホールで接客するのは、3歳年上の兄・坂本昌一。25年間のサラリーマン経験を活かし、客目線での細やかなサービス向上に日々努めている。

店を訪れる客は様々で、浅草の常連客、3世代で訪れる家族客、女子会で盛り上がる20代のOL、訳あり風なお1人様、インターネットで検索をしてやってくる外国人など。注文は客席からだけではない。近所の料亭から出前の注文が入り、“おかもち”を持って走ることも。

そんな慌ただしい店の様子を間近で見ながら、時に店を手伝う良太郎の息子は、小学2年生ながらすでに未来の4代目として周囲からの期待は高い。傍では、坂本兄弟の両親が孫の面倒を見ながら、店を一緒に切り盛りする。

祖父、祖母、兄、弟、そして孫がいて、令和になっても変わらぬ昭和の風景が広がる「グリル グランド」。味は確かで店を絶賛する著名人や料理評論家も多くいる。しかしこの店の味わい深さは、決して星の数や数字では表せない。どこか幸せを感じさせてくれる、家族で支える下町の洋食屋の物語を伝える。

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