松たか子、大泉洋を尻に敷く妻役で『ノーサイド・ゲーム』に出演「フェアに接していきたい」

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松たか子中村芝翫上川隆也の3人が、大泉洋が主演を務める7月スタートの新ドラマ『ノーサイド・ゲーム』(TBS系、毎週日曜21:00~)に出演することがわかった。松は、大泉演じる君嶋の妻を、芝翫と上川は君嶋を追い詰める敵役を演じる。

本作は、6月13日(木)にダイヤモンド社から刊行される池井戸潤の同名小説を原作にしたサラリーマンドラマで、ヒットメーカーの伊與田英徳プロデューサーと福澤克雄監督が映像化を手がける。

大泉が演じる大手自動車メーカー「トキワ自動車」の中堅サラリーマン・君嶋隼人は、出世レースの先頭に立ち、幹部候補とまで言われていたが、上司が主導する企業買収に異を唱えた結果、本社から府中工場に飛ばされてしまう。総務部長として工場に赴いた君嶋だったが、さらなる厄介事が発生。かつては強豪だったが、現在は成績不振にあえぐトキワ自動車のラグビーチーム「アストロズ」のゼネラルマネージャーを兼務するように命じられてしまう。こうして知識も経験もない君嶋が、チーム再建に取り組むことになる。

そんな君嶋を取り巻くのが、松、芝翫、上川の3人。松は、君嶋の最大の理解者にして夫を尻に敷く妻・真希(まき)を演じる。女優・歌手として第一線で活躍を続ける松が、大泉とどんな夫婦像を描くのかに注目したい。

また、君嶋が工場に飛ばされる原因となった企業買収先であるカザマ商事の三代目社長・風間有也(かざまゆうや)には、歌舞伎俳優として伝統を守る一方で映画やドラマにも数多く出演している八代目中村芝翫に決定。

そして、カザマ商事買収を巡って対立した君嶋を本社から府中工場に飛ばし、その後もことあるごとに君嶋の前に立ちはだかる天敵、トキワ自動車常務取締役営業本部長・滝川桂一郎(たきがわけいいちろう)を上川が演じる。映画・ドラマ・舞台などジャンルを問わず様々な役を個性的に演じる上川が、大泉を追い詰める敵役をどのように演じるのかに期待が高まる。

またこの度、3人と、伊與田プロデューサーからコメントも寄せられた。

<松たか子 コメント>
池井戸作品に参加するのは初めてです。今回声をかけていただきとてもうれしく思っています。池井戸さんの作品は“日々を生きている人に寄り添う”イメージで、コツコツ生きている人の大きな夢を描いたり、現実と理想を一致させてくれる展開が、見る人・読む人の共感を呼ぶのかなぁと思っています。その世界観になじんでいけるように頑張りたいと思います。
大泉さんとは声のお仕事ではご一緒したことがあるのですが実写での共演は初めてです。今回の大泉さんは役柄上すごく大変だと思うので、家庭内で一緒に過ごす時間でリラックスしてもらえればいいですね。私が演じる妻・真希は強い奥さんなので怒られることも多いでしょうけど、少しでも癒し・ほぐしの時間になればと思います。
君嶋隼人の妻として、日々闘う夫や息子たちをとにかく応援していきたいです。真希の言動で旦那さんが一歩踏み出せたりするような、無意識でも補い合えるチームワークを夫婦間・家族間で作れたらいいなと思っています。夫にも息子たちにもフェアに接していきたいです(笑)。

<中村芝翫 コメント>
今回お声をかけていただき、すごくありがたいです。私は歌舞伎育ちなので、すでに原作者が他界している物語を演じてきました。でも今回は原作の池井戸先生に自分の演技を見ていただける。その点は非常に興味深いです。池井戸作品は人間の鼓動、心のひだが感じられる等身大の人の心を描いていると思います。役者が寄りかかれる原作というのは魅力的で、言い訳が聞かないという部分では苦労しますが、頂上はひとつだけど登山口がたくさんある山のようです。楽な道を選ぶか困難な道を選ぶかは自分ですが、演出の福澤さんに導いていただきます。
大泉さんとは、ずっと前に一度お目にかかったことがありますが、非常に多面的な役者さんだと思います。お芝居やバラエティに出演されているのを拝見するにつけ、“音のいい役者さん”でいらっしゃると感じます。心地のよい響きのある役者さん。今回がっちり組んでお芝居ができることで、わたしの中の新しい部分を引き出していただけると楽しみにしております。
私が演じる風間という男は創業者の孫で三代目社長。50歳を超えたこの風間という男が今も引きずっている親の七光りを一つ消し二つ消し、その中でも生きる人間としてのプロセスを描いていけたらいいなぁと。そういう人でも魅力があるというところを見せたい。人間生きていれば山あり谷ありですから、私が生きてきた経験からそういうところを見せたいです。

<上川隆也 コメント>
池井戸先生原作のドラマには出演させていただいたことがありますが、作品ごとに色合いも変わっていくのだと思っていますので、今回新しい作品と出会うという気持ちでおります。
大泉さんと現場でご一緒する機会は、これまで一度しかないのですが、画面を通して彼の姿を数限りなく見ている気がします。朗らかな印象が強いですが、今回の役回りはこれまでと一味違う「才気溢れていながら苦悩を強いられる役回り」で、私はその苦悩を強いる男・滝川を演じます。今までにない新鮮味を覚えています。
滝川を演じるにあたり、小細工せずにいけたらと思います。“企みながら企まない”というようなアプローチで臨みたいと考えています。

<伊與田英徳プロデューサー コメント>
主演の大泉洋さんに引き続き、素晴らしいキャストの皆様に集まっていただくことができました。大泉さん演じる君嶋隼人の奥さんを想像したときに、松たか子さんの顔が浮かびました。本読みのときに、あまりにも息が合っていて、今回が初共演(実写)とは思えないほどでした。私は念願かなって初めてご一緒させていただきます。今までにない松さんが見られるのではないかと楽しみにしています。
君嶋に立ちはだかる敵役を、上川隆也さん、中村芝翫さんに演じていただくことになってワクワクしております。上川さんは学生時代からあこがれていた俳優さんで、今回、最大の敵役として物語の要の位置をしっかりとお願いできて大変光栄です。優しさから醸し出される怖さを演じられるのは、上川さんしかいらっしゃらないと思っております。
そして、芝翫さんはスペシャルドラマに出演していただいたときに、そのオーラの大きさに驚いたことを覚えております。今回、物語をけん引していく重要な役どころを演じていただきます。どんな敵役になるのか大変楽しみにしております。
この贅沢なキャスト陣が本気でぶつかりあった時、現場で一体どんな化学反応が起こるのか、私自身楽しみで仕方がありません。皆さん期待してお待ちいただきたいと思います。

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